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意気込む京を尻目に、全裸の俺は地に伏せた。死因はファイヤーアローだった。なむなむ。

筆が乗ってしまったので……ちょっと戦闘強めです。えろを求めている方大変申し訳ございません。

意気込んだはいいものの、出てくるモンスターはスライムばかり……せっかくなら美少女化するスライムとか出てきてくれないかなぁ。


「うん?なんか、見える。群れ?!警戒~!」


「あれは……またスライムねェ。でも、スライムに意識はないし、群れたりはしないはず……」


「中央に、ひときわ大きいスライムがいやがるなぁ。おそらく、そいつが指令塔だ」


 色とりどりのスライムに囲まれる、無色透明のスライム。小さいスライムでも大きさはせいぜい1メートル程度なのに、あれは2メートル以上ある。


「僕の記憶に残ってないし、未情報のモンスターだね」


 未情報か。中層は情報が少ないとはいえ、出てくるモンスターの8割方はすでに知られている。それでも知らないということは、レアモンスターの可能性が高い。そして、レアモンスターは相応に強い。

 

 しかも今回は群れタイプ。きらら1人では抑えきれなさそうだ。なら、俺もタンクに回るしかない。


「とりあえず、俺もタンクに回るから、様子を見ながら戦おう」


「そうねェ。皆集まって、最大出力でバフを入れるわよォ。【プロテクト】【レイジ】」


 初見のモンスターは、何をしてくるかわからない。だからこそ、最初が一番怖い。ある程度攻撃パターンに慣れれば安定する。もちろん、途中で第2形態に移行する可能性もあるが、それまでの動きを把握していれば、未知のモーションにも警戒できる。


「よし、いいわよォ。さて、あちらも近づいてきたわねェ。江口ちゃん、合わせて様子見で弱めの魔法をお願いねェ?行くわよォ?【プロテクト】」


「【ファイヤーアロー】」


玄宗さんのバフで防御を下げ、そこへ江口の魔法を叩き込む。この攻撃で分かることは2つ。1つは相手の耐性。魔法が効くのか、効くなら属性の通りはどうか。もう1つは相手の動き。回避の速さ、避ける意思があるのか、被弾時の反応、知能の程度。初見モンスターでは、この確認が何より重要だ。


 そして、今回の結果は――


「魔法耐性、完全!」


 まじか。魔法耐性を持つ敵は珍しくない。触手系なんかがそうだ。だが、完全耐性となると話は別だ。

 斬・突・打の3種耐性を持つ敵は多いし、スライム系にも完全物理耐性持ちは存在する。だが、魔法完全耐性は滅多にない。まぁつまりは……


「【サンダーショック】うへ、僕なーんもできないね。これ、周りの取り巻きスライムも全員耐性持ちだ」


 このパーティのメイン火力が機能しない。

 しかも、俺がタンクに回っている以上――純粋な火力役がいない。


「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラぁ!っしゃぁ!打撃は効くぜぇ?少しだけどなぁ!」


 ……いや、いたわ。ヒーラーのくせに火力を出している人が。


「って、おい、ダメージ受けてるじゃん。カウンター持ちか。うわぁ、だるい」


「はっ!相性が悪かったなぁ!【ヒール】俺はヒーラーだ、カウンターなんて気にせず殴れるぜぇ?」


「ねぇ~、きららの仕事取らないでよ~」


「様子見って言ったわよねェ?!京は1度引いて、ヘイトの受け渡し!」


「いや、大丈夫だぜェ?おそらくだが、こいつ自体はあんまり強くねぇ。厄介なのは、周りのスライムとの連携だ。こっちを抑えるから、そっちを頼む」


 京がそう言うなら、大丈夫だろう。この人の戦闘勘は獣じみて当たる所謂第六感(シックスセンス)


「え?いまセックスの話した?」


「江口黙って」

 

 京がボスを抑えてくれるなら俺の仕事は周りの雑魚スライムの数を減らすこと。幸い、斬撃は多少通る。江口が機能しない分、玄宗さんのバフも手厚い。

 ――行ける。って、きらら、スライムに囲まれてるじゃん!


「きらら!大丈夫?」


「ハァハァ、数の暴力、悪くない。ハァハァ、きららは大丈夫~……あばばば。うげぇ、気持ち悪い……オロロロ……?!ん~~!」


「莉奈人ちゃん、どうも色々な能力を持つスライムがいるみたいよォ。麻痺と毒に警戒!色は黄色と紫。きららちゃんのためにも、優先的に叩いてほしいわァ!あと、沈黙もあるみたいだけど、詳細は不明よォ」


 ちっ、めんどくさい。

 見たところ、黄色、紫、赤、青、緑、黒、白、そして金と銀。色に応じた能力持ちだろうが、情報が足りなすぎる。金と銀って何だ。銀とか、ただのメタルスライムじゃないか。……いや、つまり速いか硬いか?あり得るな。


「【スラッシュ】【ポイントタウント】きらら大丈夫?とりあえず、黄だけもらうよ!……っと、結構重いな」


「ん~!……オロロ……」


 毒と沈黙は、もう少し耐えてくれ。動きは普通のスライムと変わらないが、能力は底上げされている。結構痛い。

 それでも、これを8体抑えているきららは本当に頼もしい。


「黄、もう少しよォ。京ちゃん、一応変化あるかもだから警戒よォ」


「よし、倒したぞ」


「……変化はないみたいねェ。莉奈人ちゃん、次は毒をお願いするわァ!」


「いや、試したいことがある。先に金から叩く!」


 毒は厄介だが、きららなら耐えられる。なら、今やるべきは数を減らすこと。俺の予想が正しければ――


「江口、魔法を銀に!【スラッシュ】」


「え?出番?ちょ、ちょっと待ってね?」


 おい、何くつろいでるんだ。

 ……やっぱりだ。銀は物理耐性持ち。では金は?物理の反対、つまり魔法。金は魔法耐性が高く、物理耐性が低い。常識的に考えてどちらも耐性を持っていたら倒せない。なら俺が金をたたく。予想通り、金はすぐに倒せた。そして銀は……


「今!」

 

「【ファイヤーアロー】」


 ……やっぱりまだ駄目か。やっぱりバランス崩壊してるかも。おそらく魔法耐性は指揮官の能力だろう。

 その後、紫と白も時間はかかったが撃破。


「ナイス判断よ、莉奈人ちゃん!その調子で取り巻きを減らしてほしいわァ!」


 残りは赤、青、緑、黒、銀。銀。銀は銀が持つ物理耐性と指揮官が持つ魔法耐性で完全耐性を持っていて倒せない。

 

 ――なら。


「きらら、通りがいいのは?」


「ハァハァ……えっと、柔らかい順に緑、青、黒、赤、銀かな~」


 ふむ、取り敢えず赤殴るか。


「【スラッシュ】……あれ?きらら、ほんとに赤通りやすかったんだよね?」


「うん、合ってるよ~」


 ……とりあえず全員1発ずつ殴ろう。


 「うーん、通りやすさは緑、青、黒、赤、銀かな。これはどういうことだろう」

 

「莉奈人ちゃん、それは武器の属性耐性よォ。多分赤は斬撃、そして、緑はきららちゃんの棍とか打撃に耐性があるはず」


 なるほど。なら青は刺突耐性か。黒はわからないけど、とにかく倒せるところから削る。


「高まって来たぁ!最高にハイってやつだぜぇ?」


「……はは、僕なんて所詮、使用済みティッシュさ」

 

 江口のテンションがおかしくなる前に終わらせよう。取り敢えず緑かな。


 「【スラッシュ】う~ん、やっぱりちょっと硬いな」


 いくら斬撃とは言ってもその斬撃を繰り出す剣は切り裂くだけじゃない。当たった瞬間に衝撃も与えるし、突きも付帯する。だから多少ダメージ軽減しているんだろう。


 まぁ、とはいっても体感8割方は通っているし、所詮はスライム、変な動きもない。


 が、緑スライムに引き続き青スライムへの攻撃を入れていると異様な動きを見せる。


「みんな警戒よォ!形態変化!」


「これは……スライムたちがプルプルしてる?」


「こりゃ、様子見だな」


 スライムたちがプルプルしながら指令塔に向かっていく。ついでに江口もプルプルしている。あいつ、今のところ出番ないもんな。


「なんか、可愛いわねェ」


「あ~!スライムたちが食べられてる~!」


「どちらかというと吸収かな?合体して大きくなるタイプじゃない?キングスライム的な」


 いや、違う。スライムたちが集まり、色が混ざり、色を形を変える。人型に……というか、俺だ。しかも全裸。


「いやぁん~、もう莉奈人のえっち~」


「ふんっ、何がキングスライムだぁ?足軽じゃねぇか」


「あらァ、それもいいじゃない?」


「おい、好き勝手言ってくれるな?少なくとも部隊長くらいはあるだろ。」


「ぶふっ、見え張っちゃってさ。別に意地張らなくても……どうせ使わないんだからさ」


「お前、童貞じゃん。てか、さっきまでいじけてた癖に、俺弄るときだけ元気になるのやめてくれない?」


「え?別に弄っても僕は元気にならないかな?元気になるのは相手だけだし?」


「よっし、集中しようか。ほら、敵来るぞ」


 軽口の応酬が終わると、こちらに向かってくる全裸の俺のヘイトをきららが取り、京が俺の股間へと突っ込む。


「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!あん?手応えがねぇ。かてぇな。」


「「「ひぇ」」」


「あん?なんだよ?」


「いや、あのですね?偽物とはいえ、俺のその息子が殴られているのを見るのは忍びないというか……」


「でも、有効的だろうが?」


「きらら的にも~?ちょっとやめてほしいかな~って?」


「そんなことよりも、他の属性はどうかしらァ?」


「えい!う~ん、僕もダメかも~」


 偽物の俺、すまん。


「うん、俺も効かない」


「物理全般に耐性があるみたいねェ。ほら、江口ちゃん、仕事よ」


「え~、何?僕いる?」


「何言ってるのよォ、今度は効くはずよン?」


「いくら僕とはいえ、無駄撃ちは避けたいんだけどな……【ファイヤーアロー】あれ、効いてる」


「まぁ、流石にそうよねェ。物理が効かないなら、魔法は効いてもらわないと困るわァ。江口ちゃん?それくらい考えたらわかるわよねェ?うふふん」


「……ごめんなさい。どうか情けを」


「それはこの頑張り次第よォ?」


 全裸の俺の攻撃は、所詮俺だ。人型であるがゆえに、攻撃は読みやすい。


「攻撃を当てたかったら、触手の1本2本生やすんだな」


「ちょっと~、そういうのフラグっていうんだよ~?」


「ハッ、これじゃ物足りねぇと思ってたところだ。**いいじゃねぇか。**ダメージが通れば、なおいいんだがなぁ」


 意気込む京を尻目に、全裸の俺は地に伏せた。死因はファイヤーアローだった。なむなむ。

全裸土下座(わびぜんら)でおすすめがあれば教えてください

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