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完結●断罪終了後に悪役令嬢・ヒロインだったと気づきました!詰んだ後から始まる逆転劇  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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47/47

47:エピローグ~マリー~

私がリリアンとのお茶会で衝撃の真実を知っていた時。

宮殿内のティールームで。

スコット皇太子とデレクは、これからの未来に関わる重大な話をしていた。


それは……。


まず、スコット皇太子の近衛騎士をしていたジェフは。

国外追放となった。

この国から追放され、どこの国に流れ着いたかは分からない。でも新天地で一から人生をやり直しているに違いない……と思っている。


ジェフがいなくなることで、スコット皇太子の護衛騎士には欠員が出ていた。そこでスコット皇太子はデレクに提案したのだ。


「デレク、君の剣の腕は一流だ。今さら騎士養成学校に通う必要はない。宮殿内の騎士訓練所で、日々の鍛錬を積めば問題ないと思う。朝夕は訓練、日中はわたしの近衛騎士の一人になってもらえないだろうか」


これは思いがけない提案だった。でもこれを受けない理由はない。それでもデレクは、私に相談すると言い、一旦話を預からせてもらった。屋敷へ帰る馬車でこの話を聞いた時は――。


スコット皇太子に心から感謝した。

勿論、この提案を受け入れ、その翌々日からデレクは、宮殿へ通うようになった。


朝夕の訓練、日中の護衛。

それはとても大変な任務だったが、デレクは私との結婚へ向け、懸命に頑張ってくれた。


その結果、異例のスピードでデレクは出世し……。

スコット皇太子とリリアンの結婚式の時には。

近衛騎士副隊長に就任していた。

宮殿内にいるスコット皇太子専属の近衛騎士100名のNO.2にまで上り詰めたのだ。


さらに。

コネリー男爵には、伯爵の爵位が与えられたのだ。

これは皇太子からの一方的な婚約破棄及び事実誤認によるノートル塔への幽閉などの謝罪と、日頃のコネリー男爵の頑張りが認められた形だった。


おかげで生活はグッと余裕ができた。メイドや従者もちゃんと雇うこともできるようになった。加えて私は、リリアンの皇太子妃教育のサポート役を任された。かつて学んだ知識を生かし、リリアンをサポートするという役目だったが、それはちゃんと給金をもらえるもの。リリアンを支えることでお金を得ることに申し訳なくも思ったが……。


「わたしと婚約破棄して、マリーが不幸になるなんて見ていられないよ。必ず、マリーとデレクには幸せになって欲しい。それに知識を誰かに与えるということは。とても価値のある行動だ。だからそれに見合った対価を払わせて欲しい」


スコット皇太子のこの配慮には本当に感謝だ。

同時に、彼が卒業舞踏会のあの日の夜から、うんと成長したのだと実感した。リリアンに愛されるために。人として成長するスコット皇太子を見守ることができるのは……実に感慨深かった。


大勢の前で誰かを断罪したり、糾弾するなど、スコット皇太子は二度とやらないだろう。


こうして。


リリアンのサポートをすることで得た給金を貯め、デレクとの結婚式のための用意を少しずつ進めている。


一方のリリアンは、無事スコット皇太子とゴールインし、名実と共に、皇太子妃となった。結婚式は私もサポートしたし、デレクも近衛騎士副隊長としてスコット皇太子のそばに控えていた。だからホント、リリアンの結婚式は、私にもデレクにとっても、心に残るイベントとなった。



「マリー、デレク、結婚、おめでとう!」


コネリー伯爵の掛け声で、皆、一斉に手にしてたグラスを口に運ぶ。

デレクも私も琥珀色のシャンパンで喉を潤す。

ピカピカに磨かれたクリスタルグラスは、初夏の陽光を受け、キラキラと輝いている。


するとそこへお祝いの料理が、前菜から順に運ばれてきた。


今日は、デレクと私のガーデンウェディングの日だ。


司祭を招き、この日のために用意された祭壇の前で、デレクと永遠の愛を誓った。


そして今は、お祝いの宴が始まったばかり。


コネリー伯爵家の庭には、白いクロスが敷かれたテーブルが並び、そこに沢山の招待客が着席し、運ばれてくれるお祝いの料理を楽しんでいる。勿論、リリアンとスコット皇太子も出席してくれていた。


この日の私のウェディングドレスは、サムシングブルーならぬ、サムシンググリーンが取り入れられている。髪に被るベールや、ドレスの裾に、シャーベットグリーンのレースが飾られているのだ。ちなみにデレクのフロックコートはシャーベットグリーン。ガーデンウェディングなので緑を取り入れたというのもあるが。デレクの瞳が翡翠のようなので、その色に合わせてコーデネイトしていた。


この姿でピンクのローズのブーケを持った時は、なんだか妖精にでもなった気分だった。


「マリー、この鴨肉はとても美味しいよ。もう食べた? 外はカリッとして、中はしっとり柔らかく。何より添えられているトリュフのソースの香りが食欲をそそる」


婚約をしてから。デレクに私のことは「マリー」と呼ぶように頼んだ。そして話し方も。敬語ではなく、親しい人にするような話し方にして欲しいとお願いした。


その結果。


私とデレクの距離はぐんと縮まったと思う。それに。

こんなことまで、できるようになった。


「添えられている塩気のきいたマッシュポテトが美味しくて。まだ鴨肉は食べていないの」


「そうなの!? ではマリー、これを食べて」


本当は恥ずかしいのだけど。

でもお祝いの席だから。

デレクが口元へ運んでくれた鴨肉をパクリと食べる。

本当に外はカリッとして、中はジューシーで柔らかくて美味しい。トリュフの香りも鼻から抜けていく。


「美味しいよね。マリー、その表情、可愛い」


翡翠色の瞳が輝き、ふわりと吹く風にダークシルバーの前髪が揺れている。改めて思う。私は……相当な面食いだったのかもと。子供の頃から当たり前のように見慣れていたけれど。こうやって整った顔立ちを見ると……。


とてつもなくデレクは素敵だ。


「マリー、そんなに見つめられると……。君のことが食べたくなるよ」


デレクはそう言うと、私を不意に抱き寄せ、頬に可愛らしくキスをする。それを見逃さなかった招待客から歓声が起きた。


恥ずかしい。でもデレクからのキスは嬉しい。


料理を順調に平らげると、ウェディングケーキが運ばれてきた。

デレクと二人でケーキカットを行うと、盛大な拍手と共に、楽団の演奏が始まった。


この後、カットされたケーキがそれぞれのテーブルへ並べられるが、同時にダンスタイムもスタートする。紅茶とケーキを楽しみながら、食べ終わった人達からダンスを開始する。そこはもう無礼講。楽しく過ごして、という感じだ。


いち早くケーキを食べ終えた、リリアンとスコット皇太子がダンスを始める。

もう立派な皇太子と皇太子妃。

まるで王道プリンセスアニメ映画から抜け出てきたみたいだ。


「マリー、僕達も踊ろう」


私がケーキを食べ終えていることに気づいたデレクが声をかけてくれる。「そうね」と頷き、移動する。他の招待客も次々と席を立つ。


丁度、次の曲がスタートする。


ゆっくり動き出すと、今日までの出来事が思い出された。


いきなり殺人未遂事件の容疑をかけられ、断罪された上に、幽閉される。

そこで自分が乙女ゲームの悪役令嬢であると気づき、前世の記憶を思い出し、覚醒することになった。完全に詰んだ状態で、事件の記憶もなく、絶望しかけたが――。


ヒロインであるリリアンの協力、まさかのジェフの裏切り、スコット皇太子の登場を経て一気に事態は動き出した。


そして。


一度は諦めた想いを結実させ、デレクとこの日を迎えることができた。


私は悪役令嬢だった。

でも奇跡的にヒロインと共に、ハッピーエンドを迎えることができた。


断罪終了後の覚醒という絶望的な状況から、こんな幸せなエンディングになるなんて。ヒロインであるリリアンも同じように幸せを掴むことができるなんて。


本当に驚きだけど、良かったなぁと思う。


性格的に誰かが不幸になるのは見たくないから。

みんなが笑顔だと自分も笑顔になれるから。

この結末に大満足だ。


「マリー、とてもいい笑顔をしている」

「本当に? それは……今がとっても幸せだから。みんなの笑顔を見られて」


余韻を残しながら、ダンスの曲が終わる。

微笑んだデレクは「愛しているよ、マリー」と優しく言うと。

言葉と同じぐらい優しいキスをした。




♡~ Happy Ending ~♡

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

短期集中連載でしたので、読者様もお忙しかったと思います。

ついてきてくださり、心から感謝です。

そして短期集中かつ二人視点でしたが、お楽しみいただけたでしょうか?

まさか10万文字超の作品を3日間で更新し終えるんなんて。

読者様もビックリ(?)。

筆者は自分で更新しながらもビックリです。


ただ更新中、沢山の応援をいただけて本当に感動しました。

最後まで更新できたのは、読者様のおかげです。

本当にありがとうございます!

もう十分過ぎるご支援を賜ったのですが。

もし良ければ最後にいいね!や感想や評価を考えていただけるとさらに嬉しいです~

やりきった~って祝杯をあげられそう(笑)


ということで本作はこれで完結しましたが、ページ下部のイラストバナーの断罪終了後シリーズ第一弾( https://ncode.syosetu.com/n8030ib/ )は、のんびり続編更新を続けているので、お時間ありましたらご覧くださいませ☆


さらに断罪終了後シリーズ第三弾『断罪終了後に覚醒した悪役令嬢、殿下の女性慣れの練習相手に?』( https://ncode.syosetu.com/n8557ig/ )は完結して公開済みですので、良かったらこちらもお読みいただけると幸いです。


新連載は断罪終了後シリーズの第四弾『もふもふ悪役令嬢の断罪が溺愛ルートなんて設定していません!』(https://ncode.syosetu.com/n1220ih/)です。自身が企画した乙女ゲームの世界に転生した主人公。断罪内容は自分で決めたので楽勝!と思いきや……。


あとは以下で「悪役令嬢・乙女ゲーム」作品をまとめています。


https://ncode.syosetu.com/s3492h/


気になる作品がありましたら、お読みいただけると幸いです!

通称“悪役令嬢完璧回避”は、連載がお忙しい中、蕗野冬先生の素敵な挿絵とコメントをEpisode3のどこかに追加したので、宝探し的に探していただけると楽しいかもしれません(笑)

勿論、本文も読んで欲しいです!!

日間ランキングで7位までいった作品ですのでお楽しみいただけると思います~。


https://ncode.syosetu.com/n8930ig/

6/24-6/26日間恋愛異世界転生ランキング3位獲得の『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』もおススメです。もうタイトル通り、禁じ手を行使した悪役令嬢の運命やいかに!?という作品です。ぜひご覧になってみてください!


あとは……ヅラ魔法という異色のタイトル作が隠れて混じっていますが、それには決して近づかないように……。


ということで。

現在も新作を執筆したりしていますので、良かったら今後ともよろしくお願いいたします♪


ページ下部にイラストバナーが沢山あります。

すべてクリックORタップで目次ページに飛ぶのでぜひ遊びに来てください!

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