にゃんバルカン~激闘!もふもふ男爵の巻~
短編って文字少ないよね。
夜の帳の落ちる頃、平和に暮らすその陰に戦い続ける者達がいた。
「さあ! やっておしまい! チンピラん! ゴロツキン」
「うらぁ! 潰してやんよ! この痴女が!」
「誰が痴女よ! ダークヴァルキリーよ! 痴女じゃ無いの!」
「いや、その格好」
「あたしだって! こんな格好、嫌に決まってるでしょ!」
ケモミミと尻尾を生やした黒装束の忍者とマスクを着けたビキニアーマーのグラマラス美女が火花を散らす。
賑やかな繁華街の真ん中で手下をけしかけるダークヴァルキリーと交戦するヒーローにゃんバルカン。
これは善と悪が仲良くどつきあう少し変わった世界の物語。
極少数の人に突如として現れた英雄痕、それは特定の感情を体内に溜めることで肉体と精神に変化をもたらすものだった。
特異能力の発現である。
当初危険性が叫ばれたが感情を発散させなければ命に関わる事が判明し、早急に対応が取られた。
世界中の全ての英雄痕保持者は善と悪に分けられ、感情の発散の為に戦いを義務付けられたのである。
これにより英雄痕保持者同士の戦いは一大エンターテイメントとして世界を熱狂させていくことになる。
休日の昼下がり、遊園地の広場に作られた特設会場には人がひしめき合い、その中央リングに、にゃんバルカンとダークヴァルキリーがいつものように対峙していた。
しかし突如乱入して来た、もふもふ男爵に会場がパニックになる。
「ふはは、もふもふにしてやる!」
観客を次々に特殊能力でもふもふにしていくもふもふ男爵。この強大な敵に善と悪の二人が手を組み、もふもふ男爵を追い詰めていく。
しかしもふもふ男爵のもふもふ奥義が発動し、にゃんバルカンを庇ったダークヴァルキリーがもふもふにされてしまう。
捨て身でもふもふ男爵を拘束した彼女がにゃんバルカンに願う。自分ごとこの悪を滅ぼせと。
そしてにゃんバルカンが自分の奥義を放つ。もふもふになった宿敵ダークヴァルキリーを貫いたにゃんにゃんメテオはもふもふ男爵を消し炭にした。そして今にも息絶えそうな宿敵に、にゃんバルカンが告げる。
「ビキニアーマーにもふもふって暑苦しいな」
「死ね!」
ダークヴァルキリーの最期の目潰しがにゃんバルカンに突き刺さり命を奪う。ダークヴァルキリーに向かって倒れ込むにゃんバルカン。端から見ると寄り添うように抱きあいながら光の粒になっていく二人。
英雄痕の力で別々の場所に復活した二人は意図せずに同じ事を誓う。あいつ、マジ許さんと。
この話はこの後調整してからもっと書いていく予定です。何時かは未定ですけどね。ロパちゃん終わったらかも。