第3話 君がそこまで評価するとは意外だよ!
ーーーいよいよ緊張の食事会が始まる
「先生方は飲み物は何にされます?」
叔母上が武蔵さんにメニューを渡す
「ビールにしよう。愛佳は何にする?」
「私は結構です‥‥酒を飲むと護衛に影響があるので」
愛佳さんはお酒に弱いのか?
「そうか‥‥それは仕方ないね」
武蔵さんは無理に勧めようともしなかった。
意外だな‥‥無理に勧めるのかと思ってた
「では、私も白ワインのおかわりを頼むとしますわ。黎斗さんはどうなさいます?」
「俺もウーロン茶のおかわりを‥‥」
叔母上の事だ断ってもおかわりをさせようとするだろう
なら最初からおかわりをいただくとすると言えば面倒事にはならない
「ウエイターさん、飲み物の注文をしたいのですが」
叔母上がそう言うとかしこまりましたという声が聞こえ何処からともなくウエイターが現れた
えっ、扉開いてないよ?どうやって入った!?
忍者かよ!
「ここのウエイターさん達は私の執事をしてる者によって教育をされ忍者顔負けの動きをすることが出来ます」
なので、万が一の場合も対処することがかのうですよと言った
その万が一の場合というのは多分例の政治家と繋がりのある組織の人間や反社会勢力の連中の事だろう
用意周到すぎるだろ!
そして現れたウエイターに叔母上が飲み物の注文をするとかしこまりました少々お待ちくださいと言い姿を一瞬で消した
そしてそれから数分後、注文をした飲み物が乗っているトレイ片手に扉を開け部屋に入ってきた
飲み物持ってくる時は普通かよ!と思ったがよく良く考えてみたら飲み物持ってあの動きするのはキツいか飲み物こぼしたらいけないし
そんな俺の心の声を読んでか叔母上が
「飲み物を持ちながらでもあの動き出来ます」と言った
えっ?まじかよ‥‥半端ないな
そういえば鈴華のやつを鍛えたのも叔母上の執事だったな‥‥ということは鈴華のことを呼べば現れたりするのだろうか?
今度試してみよう‥‥
「今日はよくぞ食事会に来てくれた!感謝するぞ。では存分に楽しんでくれ…乾杯!」
武蔵さんが乾杯の挨拶をする
「乾杯の挨拶も済みましたし本題に入らせていただくわね」
「うむ…」
「先生は今とある政治家から命を狙われているそうですね」
「その通りだ」
「そこで私の甥っ子に先生を護衛するように頼みました」
ただの普通の高校生に見えるが?と豪快に笑いながら言う
普通の高校生なら叔母と一緒に政治家と食事しないわ
「彼をそこらへんの高校生と一緒にしない方が良いですわ。彼も小さい頃から執事によって扱かれてきたのですから」
マジであれはキツかったわ。よくよく考えたらあんなのによく耐えてきたな
でもまぁそのおかげで大抵のやつには負けないくらいにはなったから感謝はしてるけど
「なるほど…それは頼もしいが私には愛佳がいるのでな」
確かに…俺必要なくね?
でも、護衛の依頼を引き受けちまったからな
「その通りかもしれませんね、でも彼女だけじゃ万が一の時に守ることができないのでは?」
一人だと限界があるのもわかるがなんかあの女性も只者ではない感じがするんだよな
強者特有の雰囲気というべきオーラというべきなのかを醸し出してるし