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魔銃使いとお嬢様  作者: 文月 鎌
第1発
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閑話 ルルの日記

 花開く月 7日


 今日ようやくウェンストン侯爵のパーティーから帰ってきたの。


 みんな自分の親から言われたことをただ言ってて人形みたいで少し気分がよくなかったわ。


 それが家のためだって言われたら私だってそうしてしまうかもしれないけど、言われる方はいい気分はしないというのが分かっているのでしょうか。


 婚約の申し込みも多かったとお父様から聞いたけど私はお父様のように自分で選ぶ方が良いと思うわ。

 だって望んだ相手と幸せになれるんですもの。


 それはそうと、今回のパーティーの帰りに素晴らしいことがあったの!


 私の家の近くにあるべルックの森で一人の男の子を助けたの。倒れてて意識が無かったってメーネは言ってたわ。


 すぐに目を覚ましたみたいなんだけど私はメーネに止められて会うことが出来なかったの。

 どうやらスパイ?の可能性があるんだって。小さな子供なのにね。

 でも北の大陸には小人族って言う種族が居るから有り得ないことじゃないって教えてくれたわ。


 でも私はどうしても気になって、メーネがお父様に報告に言った隙にその男の子が居る馬車に忍び込んでみたの。

 中にはね、私と同じくらいの歳の男の子が目を覚ましていたわ。

 その時はまだ起きれないって言ってたけどね。


 その後、私達はいろんなことを話したの。

 その男の子はヤマト君って言うんだって。

 この国の名前とかいろいろ聞いてきたからもしかしたらこの国の人じゃないのかも。

 メーネはスパイかもしれないってさっき言ってたけど私はそうは思わなかったわ。

 証拠は無いけど何となく分かるの!


 ヤマト君といろいろ話してたらいきなりお父様が入ってきて驚いたわ。

 お父様が自分のことをガルマおじさんって呼ばせようとしてるのにも驚いたけどね。

 それからお父様とヤマト君はなんか難しそうな話をしてたの。

 

 すると、ヤマト君は一つお父様に提案してたわ。

 ヤマト君はどうやら街まで連れて行って欲しいみたいだったから。

 でもその提案にはお父様も驚いてたわ。もちろん私だって驚いたわ。

 だって「馬車の荷台で良いので乗せてください。自分の食事は自分で用意するのでどうか乗せてくれませんか?」だったかしら。そう言ってたの。メーネに聞いたらメーネも驚いてたわ。


 お父様はどう説得しようかものすごく悩んでた。

 ヤマト君自身は気づいてなかったみたいだけど。

 

 結局ヤマト君は気づかずに断られたと思ったみたい。馬車を降りようとしてたわ。

 

 その時だったわ。私はなんか変な気持ちになったの。

 ここで別れたらヤマト君ともう二度と会えないような、ここで別れたらもう会えない気がしたの。


 そこからは止まらなかったわ。

 なんでか涙も出てきて、自分の気持ちを伝えるのに必死だった。

 今思うと、とっても恥ずかしいけどね。


 でもおかげでヤマト君と友達になれた。これからも一緒に居られるの。

 楽しいことをたくさん出来るといいな。



 これからもずっと一緒だからね。

 ヤマト君

次は15:00です。

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