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裁きを司る者達  作者: 志野夕刻
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六十六 斬る




 王国裁司は息を切らし、両手を地面につける。

 「そんなっ。あれだけの攻撃を受けきるなんて······。言葉通りという訳か」

 

 メフェリアは、まだ余裕を保っているといった風に、冷めた表情を崩さない。


 (まずい。浄の玉光を使ったおかげで、これ以上は無理そうだ)

 「二人とも、私はもう力の限界だ。後は頼んだよ」

 エリッサとウェルグは、分かりましたと応じる。


 「エリッサ。僕がサポートして隙を作るから、近接戦に持ち込んでくれ」

 ウェルグは、小声で話し掛ける。

 「分かった。よろしくね」


 エリッサは、右手に鏡の剣を顕現して、突撃していく。

 メフェリアは白い球体を顕現する。

 力を顕現したのを見て、ウェルグは輝きの槍を放り投げた。

 だが相手は、もう一つ白い球体を顕現して、槍を防ぐ。


 その内に、エリッサは距離を詰めていく。

 メフェリアは、それ以上近寄らせないよう、白い球体を放つ。

 エリッサは左に跳ぶ。

 白い球体を回避した後は、再び駆けていく。

 メフェリアは、白い球体を五つ顕現する。

 エリッサも自分の目の前に、因果の鏡を五つ顕現していく。

 (······剣と一緒に顕現するのは疲れるんだけどね)


 エリッサ目掛けて、白い球体が襲い掛かる。

 それを全て、因果の鏡で防ぐ。

 エリッサはさらに距離を詰め、相手が射程に入ると剣を振りかぶる。

 メフェリアは後ろへ跳んでかわそうとする。

 だがウェルグが槍を放つ。

 輝きの槍は、相手の左肩を掠めた。

 その攻撃でメフェリアは、回避する動きが遅れてしまう。


 エリッサの剣が、相手の肩口を斜めに斬る。

 メフェリアは傷口を左手で押さえ、「嘘······。二度も」と呟く。

 玉座の間での傷よりは深いらしく、多量の血が服に染みていた。


 メフェリアは、ふらつきながらも白い球体を顕現していく。

 エリッサはすかさず、後方に跳んで距離をとった。







 今回は、いつにもまして文章量が短かったです。

 次回かその次、メフェリアがどういう人間かが分かります。

 宜しくお願いいたします。

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