四十九 大型の異形二体
「······ミーフェア。あたしは······!」
「顕現せよ。象徴の賢者。鉄槌」
ミーフェアは、言葉の続きを聞くことなく、攻撃を仕掛ける。
「ミーフェア! 話を聞いてくれ!」
ディーナは後ろに跳んでかわす。
「私もいくわよ!」
ヴィネラは、右手を前にかざす。
すると、周りの蜂型の異形がエリッサとウェルグ目掛けて、動き出した。
(あの力、異形を操れるみたいだね。もしかして、森での異形も······)
エリッサは、鏡の欠片を操って、異形に突き刺していく。
ウェルグも輝きの槍を放ち、止めを刺していく。
あっという間に、その場の異形がいなくなった。
「これなら、どうかしら?」
大型の異形が、二体襲い掛かる。
一体は蜂型、もう片方は狼型だ。
狼型の異形が、物凄い勢いで突進し、前肢の爪で攻撃する。
ウェルグは横に跳んでかわし、すかさず眼球目掛けて、槍を放つ。
だが、蜂型の異形が、尾の針で槍を弾きウェルグにそのまま襲い掛かる。
エリッサは鏡の剣で、蜂の異形を斬りつける。
「エリッサ。助かった」
「それにしても、手強そうだね」
エリッサは、二体の異形を見上げている。




