二十五 包囲
エリッサ達は、アーマイゼを見つめている。
男は、自分の隣への視線に気付いたようだ。
「ああ、アーマイゼは訳があって話すことが出来ないんだ」
「それと引き留めて悪かった」
男は颯爽とその場を去る。
ヴィネラとアーマイゼも後を付いていく。
「なんか、変わった三人だったね」
「そうでしたね」
ミーフェアはエリッサの言葉を肯定する。
ディーナはしかめ面で考えている。
「あのアーマイゼという女性、どこかで見たことがあるんだが······」
「僕も何かで見た気がする」
ディーナとウェルグは、何かがでかかるが思い出せずにいた。
翌日の夕刻、エリッサ達は目的の都市ドリットミッテにいた。
ベルクやヴェークシュタットとは違い、一際大きな建造物が見える。
「大きい······」
「そうか。ウェルグは初めてか。あの建物は、裁司協会でな。他の都市のより巨大に造られているんだ」
「へぇ、なんで巨大に造ってるんだ?」
ウェルグの問いにエリッサが答える。
「それは、単に王国準裁司がいる都市だからっていうのもあるんだけどね。実際は、正義の象徴を際立たせたいらしいよ」
「驚いたな。エリッサも知らないと思っていたが」
「わたし、旅をしていたから」
四人に沈黙が走る。
「さぁ、宿屋を探しに行こう」
エリッサは明るい声で促す。
「お前達だな!」
ふと、前方から声が響く。
見れば皆、裁司者の証である上着を着ている。
「付いてきてもらうぞ!」
裁司者達は、エリッサ達を取り囲んだ。




