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十七 王国裁司
ディーナは、扉を三回軽く叩き、開けて中に入る。
「失礼します!」
エリッサ達も続けて、「失礼します」と部屋に入っていく。
「どうしたんですか? ディーナ分隊長」
そう言葉を発したのは、柔らかな目元の女性みたいな顔立ちをした男だ。
装飾がされた白のローブを身に纏い、灰色のズボンを穿いている。
服の左胸にはエリッサ達と同様、裁司者である証の紋章がある。
ただ、枠の色が金だ。
「王国裁司様。街中の警備兵についてです」
王国裁司とは、全軍を総指揮する者のことだ。
「そんな堅い口調ではなくて良いんだよ。ディーナ」
王国裁司と呼ばれた男は、口調を崩す。
「わかりました。兄上! 街中の警備兵は何なのですか!?」
王国裁司の表情が真剣なものに変わる。
「実は······ね。困ったことになったんだ」
そこで王国裁司は、エリッサやウェルグ、ミーフェアにも目配せをして、続きを切り出す。
「······大陸南部の方で、王国準裁司が一人亡くなった」
エリッサ達は言葉を失った。




