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十四 エリッサの目的
生き残った者は、皆、都市に戻っていた。
エリッサ達は街中の食事処で休憩している。
「エリッサ、体は大丈夫か?」
「大丈夫だよ、ディーナ。体の紋様もとっくに消えているしね」
「どうやら、レイティヒの能力の効果は一定時間で消えるみたいですね」
ミーフェアは思案顔で呟く。
「······それはそうと、エリッサ。一体、どうしたというのだ。ユアとの戦いの時、様子がおかしかったが······」
「ディーナ。わたしは······ある目的のために、メフェリアを探して旅をしていたの。だから、その女と組んでるユアと会った時、冷静でいられなかったの······」
エリッサは、拳をぎゅっと握り締める。
「復讐か?」
ディーナのその言葉に、ミーフェアがぴくりと僅かに反応する。
「うん······」
エリッサは、軽く首を縦に振る。
「······そうか」
ディーナはそれ以上聞かず、伸びをして一息入れる。
「ところで、エリッサとウェルグ。突然だが、軍にこないか?」




