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裁きを司る者達  作者: 志野夕刻
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プロローグ

 一人の女の子が街中を歩いている。

 年齢は十六くらいだろうか。

 肩位まである金色の波うった髪を、風に揺らしながら、人混みの中を急いでいる。

 

 原因は周囲にあった。

 

 金髪の女の子の周りを見渡せば、特徴的な上着を着た集団がいくつもいる。

 白い上着の左胸の特徴的な紋章。

 そのデザインは、天秤の上に乗っかった一つの剣。

 

 彼女も同じ上着を着ている。

 この上着は、裁司者と呼ばれる正義の象徴の証だ。

 着ているものは皆、悪を裁く異能力を持っている。

 

 いつまにか、彼女の歩みが止まろうとする。

 青色の瞳で、ある建物を見上げている。

 

 

  

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