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RPゲーム  作者: ゆきたま
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プロローグ

初投稿作品です。更新はできるだけ週1でやっていけるように頑張ります。

いつもと変わらない教室。

今日の授業もすべて終わり後はHRを残すだけになっている。

まわりはおしゃべりや部活の準備をし始めている。

今日もいつも通りに「普通」に終わった。

この後の予定は特にない。

家に帰ってご飯を食べてゲームをして眠くなったら寝て、またいつも通りの朝を迎えるんだろう。


「なぁ、真人、この後予定あるか?」


真人と呼ばれた少年は声のするほうに顔を向けるともう見飽きたとも言っていいほど見たことのある顔がそこにあった。


「ああ、太郎か。何か用か?」


太郎と呼ばれた少年はけだるそうにこっちを見ている真人をみながらスマートフォンに触っていた。


「何か面白いゲームでもあったのか?」

「ゲームというかサイトだな」


太郎がスマートフォンの画面を見せるてくるとそこには丁寧な字で書かれた手書きの文字が書かれていた。


「羊と狼と犬がいて川に渡すためにはどうしたらいいでしょうか?だと、なんか少し昔に流行った川渡しゲームじゃないのか?」


ゲームの内容としては羊が2匹、狼・犬・猫が1匹いてボートが1つあり、ボートには2匹までしか乗せることができない。狼は犬がいない場合羊を食べてしまう。ボートを操縦できるのは犬と狼だけです。猫は1匹だけだと寂しくて死んでしまいます。すべて川の向こう側に無事に渡らすためにはどのような順番をとればいいのかといったゲームである。

地域や難易度によっては動物の名前や数、役割がかわったりする。


「これがどうしたんだ?こんなの簡単じゃないか」

「問題はこれじゃないんだ。この下のほうのリンク飛んでみろよ」


太郎のいったままスマートフォンを操作するとそこには一覧で並べられたクラス名が並んでいた。


「クラス名が並んでるな。気持ち悪いな」


そこには○○学校1年×組や××学校3年△組など学校名と学年、クラス名が書かれており、小学校、中学校、高校までといろいろな学年であった。

すべてにリンクがはられているようで各ページに飛べるようだった。

一番上のクラスをタップしてみるとそこのページには大きく乱れだ字でゲーム終了、と書かれており、下のほうには生存者とタイトルが付けられて名前が羅列されていた。


「ほんと気持ち悪ないこれ。何のゲームだよ。それに生存者って」

「単純に考えてこの川渡しゲームの勝者ってことじゃないか。にしても生存者ってのがまたそそるよな」

「太郎。お前そんな趣味あったのか?ドン引きだわ」

「どんな趣味だあほたれ。ただ、本当に生存者の記載のままの意味だとだれか死んだってことになるよな?」

「記載としてはそうだかもしれないけどさ、たかが一サイトに何言ってんだよ」

「実いうとなこのサイトってさ応募フォームってのが存在するらしいんだよ」

「応募?このゲームのか?」

「ああ、噂では特定のクラスから複数人の応募があった場合にこのゲームが開始されるらしい」

「んなあほな、どうせweb上のチャットやらでやってるだけなんじゃないのか」

とじゃれあっているとHRを知らせるチャイムがなり、生徒たちは自分の席に着席をはじめた。

「残念、時間切れだな太郎。話は帰り道にでも聞いてやるからさっさと自分の席に戻れ」


少し膨れっ面な太郎を自分の席に促し、帰りの準備をしながら先生が来るのを待つことにした。

いつもならチャイムと同時がむしろはやいいくらいにくる先生が来ない。

特に学校内で事件があったわけでもこの地域での特別な事項が今日あるわけでもないのにだ。

まだかまだかとそわそわとしているクラスメイト達、このクラスは全員で20名になる。

なぜ一般的な学校よりも少ない人数なのかというとこの学校は進学校であり、通常の人数だと勉学が行き届かないからといった理由らしい。そのためかクラス自体は学年に10クラスもある始末だ。

進学校らしく年2回ある学力テストでクラス分けがされる。真人がいるクラスは可でも不可でもなくの真ん中のクラス5組だ。

チャイムが鳴ってから10分がたとうとしていた。流石しびれを切らした生徒が廊下に出ようとしていた。


「はぁ?なんだよこれ。開かねーじゃねーかよ」


出ようとしていた少年が声を漏らしていた。


「赤松、何やってるんだよ。さっさと開けろよ」

「青井、ドアが開かないんだよ。押しても引いてもさ」

「んなわけないだろ。ってマジかよ」


二人のやり取りをクラス全員が聞いていた。青井が声を発した時は誰もがまたなんか言ってるよと思っていたみたいだが赤松とのやり取りで本当に開かないかもしれないという疑念ができていたようだ。その後数人が試してみたが開かなくなっていた。


「真人、これどうなってると思う」

いつの間にか太郎が隣の席に移動してきていた。

「扉が開かない理由か?んなことわかるわけないだろう」


扉だけではなく、なぜか窓まですべて開けることができなくなっていた。窓を割ることができるか試してみたが強化ガラスになっているのかびくともしない事はすでに確認済みだった。


「それにしてもクラス全員閉じ込めるにしろ学校とか意味が分からんし、窓を考えると用意周到すぎるな」

「ああ、学校側が認めてるとしか考えられない。学校が認めてるとしてもこんな事する理由がわからん」


そんな話をしていると校内放送が始まった。


「えぶりばーりー、みなさん!おめでとうございます。皆さんは栄えあるRPゲームの参加者に選ばれました。これから皆さんでRPゲームをしていただきます」

どう考えても機械で声を作った音が教室に鳴り響いた。

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