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みおり的世界の捉え方  作者: 咲坂 美織
プロット? 何それおいしいの?
5/5

え、それっていいの?

 作家を目指す人なら一度は悩んだことがあると思う。


――プロットって何それおいしいの?


 書き方は人それぞれだと思うが、一番オーソドックスなのは


1. 大まかに出来事を書く。

2. 出来ごとに伴って動くキャラたちの行動を書く。裏設定なんかもここで。

3. キャラたちの心情を加えていく。

4. キーとなるセリフをメモメモ。


 とまあ、こんな感じではないだろうか。細かい人は経過日数や日付なんかも加えていくのだろう。

 たぶんここまで書けばどんなにずぼらな人でも書ききることが出来るだろう。


 しかし、私はこう思う。


――めんどくさっっ!!


 はい。ごめんなさい。

 でもやっぱりこうやって書いているとだんだん飽きてきてしまう。あれ、自分こんなの書きたかったんだっけ? この展開ないわー。などなど。


 前章でも書いたとおり、私はライブ派なのでとにかく勢いが大切だ。そんなちんたら骨組みなんか書いていたらキャラたちはどんどん先に進んでしまう。


 もしかしたら似たような書き方をしている人がいるかも知れない。


 そんな人でなかなか完結まで書ききることが出来ないという人のために私なりのプロットの作り方を少しだけ紹介しようと思う。これはあくまでも一例なのでぜひとも自分なりのやり方を見つけてほしい。


1. ノートとペンを用意する。

2. キャラを想像する。

3. 何か言ってきたらその言葉をメモする。

4. ノートのページをめくる。

5. 動き出したキャラの動きをメモする。


 これだけだ。

 いや、これがプロットなのかと聞かれると首を傾げるしかないが、実際に私はこれで文章を組み立てているのだから仕方がない。


 分かりにくい人のために少し例を挙げてみよう。『気ままに。』第一部最終話から。



――目を開けると泣きそうなリア。よかった。……ってリュウセイは!?

  照れくさそうなリュウセイ。心臓からずれてた。死んでなかった。嬉し泣き。

  双子ちゃんが泣きながら薬箱探してきて手当てした。

  みんなありがとう。

  いつもの場所へ、みんなで帰ろう。



 これだけである。他の話は吹き出しで内容が追加されていたり矢印で時間の流れを示していたりするので確かにこの話のプロットはシンプルで短めなのだが、これだけで二千文字を超える話が生まれた。

 自分でも信じられない。


 要するに、自分で話の流れが分かればいいのである。


 例えば年間で行事が決まっている学園モノなんかはプロットとして年間スケジュールを月ごとに表にまとめてみたり、コメディなんかはキャラたちのセリフだけでプロットを書いたりもしている。


 自分が理解出来て、作って楽しい見返して楽しい。そんなプロットを作るのが理想なのではないだろうか。小説が長続きしない人はぜひこのことを心がけてみてほしい。


 あ、それから「自分はこんな面白い作り方をしています!」なんてネタがある人は美織まで。パクら……参考にさせていただきます。


 それにしてもいわゆるプロとして世に本を出している方々は一体どんなプロットを作っているのでしょうね。私もすごく気になります。


 私的にプロットを作る意味というのを考えてみたことがあるのですが、要点をまとめてみると、


・起承転結をきちんと作る

・話の筋を作者本人が忘れない

・矛盾点を早めに見つける

・第三者に見せたときに指摘が早い&指摘するのが楽

・話の長さをある程度予測する


 こんな感じだと思うのですよ。つまりこれが分かればプロットの形式など取るに足らない……は言いすぎかもしれないけど、あまりこだわる必要はないのかな、なんて思います。


 ……そういえばこんな話を思い出した。


 中学の頃の恩師の発言。


「数学はいかにして面倒臭がるかの学問だ」


 初めて聞いた時はそれはもう衝撃でだった。これは教師が言っていいことなのか!? とね。


 でもよくよく考えてみると、数学はいかにして計算をより簡単に、過程を短くするかがミスを減らす学問だと思うのですよ。公式を駆使したり視点を変えたりして複雑な計算をいかに簡単にするか。


 これが恩師曰く「面倒臭がる」らしい。複雑な計算を面倒臭がれ、と。


 プロットも同じ。


 自分に合わないのにわざわざ堅苦しくプロットを作っても楽しくないし、だんだんと作るのが嫌になって最後まで書ききることが出来なくなるのが落ちだ。


 それならば短くてもセリフだけでも走り書きのようなメモでもいい。


 自分が理解出来て、キャラたちの動きや思いが分かって、自分が書いてて楽しく読み返して面白ければそれはもう立派なプロットとなる。



 みおり的世界の捉え方、その三。


 プロットは面倒臭がれ。




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