あいつ誰だっけ?
小説を書いていてかつ私生活が忙しい。かくいう私もそうなのだが、そんな人にはよくあるだろう悩み。
――あれ、こいつこんな話し方してたっけ(汗
たぶん作家あるあるでは上位に食い込むと思う。それがこれ。
――久しぶりに続きを書くと、キャラたちの一人称や話し方、性格が分からなくなって自分が今まで書いたやつを読み返す。
はい、覚えがある方は挙手をお願いします。いーち、にー、さーん……はい、結構です。うわぁ、たくさんいますね。
ここまでやらせておいてまさか私だけとは言わないよな!?
もちろん、自分が生み出したキャラクターたちなのだからひとりひとり思い入れがあるし、愛着もある。
だがしかし、それとこれとは話が別だ。
ならばキャラ設定にしっかり書いておけばいいじゃん、とか思うかもしれない。甘い。
私は勢いで書いていると思いきや、キャラ設定はわりとしっかり作ってある。それはもう、そのキャラの生い立ちから身体的特徴、家族構成や性格、ファンタジー以外なら生年月日、血液型などなど。
欄外にはキャラたちの相関図や互いの呼び方、関わりの深い場所までしっかりと。
まあ、だいたい話が進んで新しい一面が出てきちゃって慌ててメモするみたいな感じだけどね。
それでもやっぱり時間が経つと忘れてしまうことはいっぱいある。困ったものだ。
続きを書こうにも忘れてしまったので過去の話を読み返して思い出しては書き……なんてことを続けていては時間の無駄だし、何より面倒臭い。
そこで、私が忘れ防止のために書くようにしているのは、ちゃらららっちゃらーん!
“キャラから一言”
何でもないように見えて、実は大事。キャラ設定やプロットの脇に必ず書いておくのがこれ。
キャラ設定集の中ではそのキャラの口癖や言いそうな一言。プロットでは「うえぇ!?」とか「……うわぁ」とか。
短いけれど、一番そのキャラを表すものだからね。
一度その場面は書いたはずだし、キャラのリアクションなんかが分かればすぐに思い出せる。いわゆる記憶の引き出しを開けるキーみたいなものだ。
これで私が読み返す率は半分くらいに減った! と思う!!
もう半分は仕方ないんです。この設定出したっけ、なんていう確認だから。ぐすん。
他にもキャラたちをデフォルメして描いてみるとか、口癖を真似してみるとか。……これって傍から見ると引きこもりの独り言みたいで不審者扱いだな。気をつけよう。
それから少し話は変わるがいい機会だから私なりのキャラ設定集の書き方を紹介しておこう。
これはあくまで私なりの作り方だから真似して失敗しても作者は一切関知しません。
まず初めに名前、年齢、性別を書く。ファンタジーなら種族、ジョブなんかも。
続いて身体的特徴(だいたいは身長、体型、髪と肌と目の色)と性格を書きくわえていく。
最後にそのキャラの家族・交友関係、生い立ち、物語における役割(リーダー的な存在、など)、一人称とキャラからの一言を書きくわえて完成。
量的にはたぶん一人につき原稿用紙一枚分くらい? そのくらい書けば十分だと思う。
それから欄外に表を作って相互の呼び方、書くキャラの簡単な家系図、キャラたちの相関図を書く。
やっぱりこういうのは文字だけよりも表にまとめたほうが分かりやすくなる。このやり方はわりとお勧め。
ここまで来ると分かると思うが、私はキャラ設定は手書き派だ。図を書くなら手で書いた方が絶対早い(機械音痴じゃないんだから!)し、追加設定もしやすいし、したところも分かりやすい。矢印なんかも伸ばしたい放題。……だから私が書く設定集は汚すぎて人に見せられないんだよなぁ。
要するに、私からキャラたちへの愛があればいいのだ! え、どこにそんな要素があったか? 今出しました。
あくまでも設定は設定であって、キャラたちはもちろんその物語の中で私たち同様成長していくし、言葉遣いや関係性なんかも変わっていく。だからずっと同じでいなきゃ、なんて神経質にならなくてもいいと思う。変えていくのもひとつの愛。
むしろ変わらないほうが問題でしょう。少しは成長させてやってください。
そうだよ、(作者側が)忘れたのを機にキャラを成長|(という名の変化)をさせてしまえばいいんだ!
まあ、そればっかりっていうのも問題だけど、変化のない人物はつまらないからね。微妙に変わっていくのがいいんだよ。あれ、なんか違う……っていうくらいの変化が。
そう、ちょうどちょっとしたキャラの癖を作者が忘れたような……。ふふふ。
キャラたちの些細なことは忘れて成長を促すということにしてしまう。
それがみおり的キャラたちの捉え方。
以上、愛という名の大義名分のもとド忘れの言い訳終わり!!
あ、でもキャラたちへの愛は本物だからね!