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山へ

「お嬢様、お客様をお連れいたしました」


広間の大扉を開けたメイドさんについて行く形で歩く。


「お嬢様、こちらが面会を求めて来た天狗です」


「はじめまして、文々。新聞記者の小宮山友則です」


メイドさんが僕の事を伝えた後に、スカートを軽く持って腰を屈めた後に礼をしながら挨拶をする。姓を知っていれば良かったが、聞きそびれていたのでこうなった。


因みに何故こんな挨拶を知っているかは聞かないお約束だ。


「……ようこそ我が館へ、私が主のレミリア・スカーレットだ。本来ならそれ相応の持て成しをするべきだが、今はこのような有り様なので忙しいのだ。用件は手短にしてほしい」


……異国人の日本語が堪能なのも恐らく聞かないお約束だ。


「わかりました。まずはこのような忙しい状態の中取材を許可して頂いた事に感謝します」


「……用件は手短にと言った筈だが?」


「はい、ではいくつかお聞きします。最初は数日前に起こった紅い霧についてですが…………










「質問は以上です。ありがとうごさいました」


実際はまだまだ聞きたい事や深く掘り下げたい事もあったが、無茶は言えないので直ぐに引き下がる。


「お嬢様、紅茶のおかわりです」


しかしあのメイドさんはどうして音もなく扉を開けて入れるのだろうか?


「天狗、貴方の服は預かっておくわ。だからまた今度いらっしゃい」


「はい?」


……全裸で帰れと!?


「お嬢様は貴方を招待しているのです。返事をして下さい」


すれ違い様にメイドさんが助言してくれました。思わず振り返りそうでしたがそこは我慢します。


「わかりました。では今回の騒動が収まり次第また伺います」


「そう。……咲夜、送ってあげなさい」


「畏まりました、では小宮山さんこちらへ」


「ではスカーレット様、ごきげんよう」


「次に来たときは今回の分もあわせて盛大にもてなしてあげるわ」


おぉ、それは期待に胸が踊りますね。










「ここからは恐らくわかるでしょう」


「わかりました、ここまでありがとうございます」


今いる場所は玄関ホール。ここから迷うのは流石にないだろう。


「お嬢様の命とあらばこれくらい容易いものです。では私は残りの仕事が有りますので」


そういうやいなやメイドさんは文字通り居なくなりました。風を起こさずに移動する様は正にメイドの長にふさわしい立ち振る舞いでした。


玄関ホールから門までの広い庭園を観賞しながら着いた門の向こう側では一人の女性が僕に気付いたように振り返りました。


「こんにちは、もう大丈夫なのかな?」


今いる場所からも含めてこの方が助けてくれた事はほぼ間違いないでしょう。


「はい、貴女に助けて貰わなければ湖に沈んでいたでしょう。本当にありがとうございます」


「いえいえ、ですが吃驚しましたよ。いきなりあらぬ方向に歩いていった矢先に溺れていきましたからね」


なる程、志願者も吃驚な行動だからなぁ……。


「多分そう会うことは無いでしょうがまた何時か」


「そうですね、また何時か」


こうして僕は命の恩人(一体何人恩人をつくるんでしょうか?)と軽い挨拶をしてから森へと足を運びました。










はじめまして、かしら。私はアリス。アリス・マーガトロイドよ。私は香霖堂の品物を購入した帰りにちょっとしたヤツに遭遇したわ。


まぁ一言で言ってしまうと泥人形の類ね。元はかわいらしいかと思う洋服を纏ってはいるけど全身泥まみれになっても平然と、何よりこんな森を一人で歩く人はいないわ。……私は上海がいるから平気よ。決して一人ではないわ。


……それより、その泥人形が近づいて来ているわ。何だか気持ち悪いわね、取り敢えず襲われるのは勘弁してほしいわね。


「上海」


私の合図で私の周りにいた上海が泥人形に弾幕の撃っていったわ。……実際は私が操っているのだけれどね。


「ガッ!……グガァッ!」


泥人形は上海が放った弾幕を殆ど避けずに当たってくれたわ。今やこの幻想郷の常識と成りつつある弾幕ごっこを理解していない時点でこの泥人形が何らかの失敗作だというのがはっきりとしたわ。


操符「操りドール」


今はメイド秘技だったかしら?本当なら私はもう使うべきではないのだけれど、相手が泥『人形』である以上これほどぴったりなものはないからほんの少しの間だけお借りするわよ。


「さぁ、早く元いた場所に戻りなさい」


私は泥人形なんかに興味はないからそのまま放っておいてもよかったけど、またここを通った時に万が一残ってあっても良い思いはしないから帰しておくわ。


……操りドールで彼女を思いだしたわ、久し振りに今度行ってみようかしら。










……えーっと、山に何者かが入ってきたと通達が有ったので取り敢えずその人物を見てみたのですが……。


泥を被った女の子でした。それも普通の女の子ではなく微かに魔?の気配があります。何故泥を被っているのかはわかりませんが、一応目的が何なのかはハッキリしておかないといけませんね。


「貴女、此処は妖怪の山です。無闇に入らないでくれますか?」


威嚇はまだしてませんがこれからの対応次第では吝かではありません。


「…………帰る」


帰る?一体何処にでしょうか?それにこの山に入るのに帰るなんてまるで此処に家があるような言い方です。ですが私の知る限り山に居住している者の中に彼女のような方は一人も該当しません。


……長に確認をするべきでしょうか?彼女は私の千里眼で確認しながら長の下へ向かいました。










「……という状況なのですが、如何いたしましょう」


私は事の旨を報告しました。ちなみに今現在の彼女の状況は、にとりから手痛い洗礼を全身に浴びています。


「犬走椛、今回の事はお前に任せる。全身全霊で事に当たれ」


!お、長から直々に任命されました!こ、これは一瞬の油断もできません!


「はい!この犬走椛、全力で参ります」


こうしてはいられません!一刻も早く彼女の元に向かいましょう!

Q、この泥人形って一体……。


A、しばらくお待ち下さい。

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