10日目
私は朝、家にいる2匹の害虫を駆除した。家にいるだけで邪魔な存在だったから、すぐ消したほうが私にとっては非常に良い。これで4匹の虫を駆除した。全て害虫だったから、大丈夫。ゴキブリを殺しただけ。ゴキブリを殺しただけなんだ。だから、そんな震えないでよ。なんで、邪魔者を消しただけだよ。なんで、なんで、なんで、なんで。なんでこんなにも気分が悪いの。スカッとするはずじゃない。
こんなはずじゃなかったのに。いつから踏み外してしまったのだろう。私が川崎に恋をしたから?...そう!私が川崎に恋をしたからだ。だからこうなってしまったのは全部川崎の責任だ。川崎には消えてもらおう。
私は学校終わり、誰もいない家に帰り、1人最後の晩餐をした。そして夜になり、私は川崎の家に向かった。
午前2時。私は川崎の家のたまたま空いてた窓から侵入。そして川崎の両親を見つけ出した。
「川崎のお父さんとお母さんだね」
私は満面の笑みで、川崎の親に包丁を突きつけた。
「騒がなければ、殺したりはしないよ。約束できる?」
「息子だけは、息子だけは」
「ねぇねぇ。うるさいって。普通に声大きいから。騒いだら殺したりしないって言ったよね?」
と交渉してみたものの、ずっと叫んでいて、話が通じなかったので、黙ってもらうために殺した。
「あーあ。殺さないって言ったのに。騒いじゃうから」
害虫が喚き散らしたせいで、川崎が起きてしまった。
「泥棒!?」
川崎は驚いた様子で私を指さしていた。
「泥棒じゃないよ。こうなったのも全部、全部川崎のせいなんだよ?ちゃんと責任取ってね?」
「何言ってんだテメェ。こんなん許されると思ってんのか!頭イカれてんのか!」
「あはは。頭いかれてるかもしれないねぇ?」
「ふざけんな死ね!」
「いや小学生かよ。そんなにうるさいとすぐに私のものにするよ」
「何言ってんだ!意味わかんねぇよ!」
「...じゃあ...わからせてあげる」
私は勢いよく川崎の方へ突っ走った。そして包丁を捨て、川崎を押し倒し、首を絞めた。苦しそうにもがく川崎を見て、私は鳥肌が止まらなかった。
「な...んの...つもり...だ...」
「害虫を駆除する時は、なるべくすぐ時間をかけずに殺すようにする。もう見たくないからね。でも川崎はわたしにとっては好物と同じ。ゆっくりと味わいたいの」
川崎は震えていた。
「じっくり、じっくり時間をかけて」
もう川崎の意識はない。ようやく私のものになる時が来た。
私は川崎を殺して、すぐにこの日記に今の想いを綴った。今見返せば、変な日記だな。




