アメリカ党やゔぁい?
アメリカ党やゔぁい?
日本では参議院選挙に突入しています。
日本版トランプ型政党とも言える参政党の話もありますが、本稿では仮面プレデターが立ち上げたアメリカ党について所感を述べて行きます。所見ではなく、あくまで所感であることにご留意願います。
何で未だ形も見えないアメリカの政党の話なのかと言うと、ぶっちゃけ参院選の傾向は掴めているし、憂慮すべき状況ではありますが「まぁ、これも民主主義と言える範囲か、、、」という諦念レベルの内容に収まりそう、、、知らんけど。
対して、仮面プレデターのそれは民主主義の選挙そのものを変えてしまう可能性がある。少なくとも、その位置に最も近い。
POSから消費行動を掴むビッグデータの萌芽から40年程経ち、選挙にビッグデータが活用される様になってからも10年余りが経つ。
加えて、近年はAIが選挙に食い込んでくる様になった。インドの選挙ではチャットボットによるキャンペーンが展開されているし、ロシアによるアメリカ大統領選介入でもAIを導入しているのは確実と見られている。
しかし、ビッグデータの活用は人流データの提供といった集計・統計的な用途レベルに(少なくとも日本では)留まっており、個人の思想・背景などは秘匿され、紐付けはなされていない。
これは、各陣営がセンシティブな個人情報へのアクセスを自制している、という面と技術的・制度的に精緻なデータが揃わない、という面が有って、このレベルに留まっている、と言える。
問題は、上述の二つを突破し得るダークトライアドの不道徳性とDOGEを経て得た連邦政府が収集したビッグデータ、そして旧Twitterが集積し、今後も収集される個人の思想・背景、VOTEのビッグデータを仮面プレデターが備えてしまったところに有る。
俺様キングと物別れになった時点で、仮面プレデターは新たなアプローチで政治に介入する旨を仄めかしており、第三極となる新党立ち上げは想定された事態の範囲内ではある。
これを俺様キングとの完全な敵対と取る向きもあるが、大統領位に在り、共和党を従える俺様キングとまともにやり合えるハズもない。むしろ、この動きは俺様キングとの再合流を目指すものと考えるべきだろう。
仮面プレデターは、俺様キングの大統領選勝利により有形無形の利益を得た。
しかし、我が物顔で振る舞う事は許されず、物別れとなる。まぁ、当然の事だが王は二人も要らないという話。
そこで政治的基盤の無い仮面プレデター側が弾き出されるのも当然であり、仮面プレデターが俺様キングの政権下で力を振るうため政治的基盤を求めるのも、これまた当然の帰結と言える。
あくまで現行政権下が前提だ。例え民主党に与して政権をひっくり返しても、まともな政治家はダークトライアドにDOGEほどの権限は与えないし、テスラやスペースXに非常識な便宜を図ったりはしない。
俺様キングは与する者には「寛大」だ。どれほど不適切で、どれほど不道徳であろうと。
ケネディに保健福祉長官、ギャバードに国家情報長官とか俺様キングでなければあり得なかった。ボーイング社が勝ち組になる事も無いだろう。
だが、余りにも多くを望むことは許されない。臣下の分を弁えなければ王の怒りを買うという事。
俺様キングの下で仮面プレデターが望むだけのモノを得るには、大層気色悪い表現で恐縮だが、王妃の立ち位置で政権に関与し得る力、政治的基盤、即ちアメリカ議会におけるキャスティングボートとなる議席を必要とする。
俺様キングと仮面プレデターによる仮面夫婦政権なぞ色々な意味で怖気が振るうが、、、、、、実現するだろうか?
アメリカは二大政党が強く、第三勢力が伸長し難い。
これは、選挙制度が州によって異なり、ノウハウの無い新興勢力が複数の議席を得るのが難しいという面もあるのだが、ビッグデータとAIの活用で突破が比較的容易になる可能性がある。
そして、アメリカは上下院共に稀に見る僅差だ。仮面プレデターは上院2〜3議席・下院8〜10議席と数字を出している。妥当な見積もりで、確保できればキャスティングボートを握れる。
この議席を得るだけならビッグデータなどを活用する事で実現可能性は高い、そう評価できる。
ビッグデータとAIは有利な選挙区と候補者を選定するのに大きな力を持ち得る。特定の人物を勝たせるための戦略にも有効なツールであるが「議席数を確保する」にハードルを下げれば威力は増大する。
俺様キングは共和党議員を「次の選挙でも擁立する」という極めて強力なカードで縛っている。
この人事権こそが力の源泉であるが、逆に言えば余り人気の無い議員を候補者にしなければならない選挙区も多いという事でもある。
これは馬鹿にならないハンディキャップだ。実際、俺様キングは弱い候補者を推して多くの選挙区で負けた実例がある。
候補者が掲げる政策もそうだ。「アメリカの自由」など「分かりやすい」スローガンを前面に出して、具体的な政策は選挙区毎にカメレオンの如く投票権者に「より刺さる」ものビッグデータを駆使して選び抜き連呼させる。これに近い事はオバマの時にも既に導入されていたが比較にならないレベルで実行されるだろう。
世論操作などは、SNSという舞台でビッグデータとAIに勝てる手段は無い。
大多数の方々が思うよりビッグデータは凄まじい威力を秘めている。
アメリカで仮面プレデターがコレを使ってしまえば、おそらく全ての民主主義国家はビッグデータとAIと選挙の関係を無視できない。これまでも無視どころか凝視してはいたのだが、その比ではなく二段階程ステージが変わってしまう可能性があるのだ。
詳細は省くが民主主義の選挙がそのまま、という事にはならない。そして少なくとも良い方には転がらない。
俺様キングが反発を受け、民主党も全く存在感を発揮できず、世相が混沌とする現状は仮面プレデターにとって極めて都合の良い事態と言える。
そして、まぁ、ロシアも仮面プレデターを後押しするだろう。
アメリカ党が来年の中間選挙に参加するならキャスティングボートを握り、仮面プレデターが再びキングメイカーに返り咲く可能性は高い。
、、、けど、そうすんなり上手く話が進むかなぁ?
と思っている。
仮面プレデターが稀代のダークトライアドであると同様に俺様キングも20世紀後半の3大モンスターに匹敵するモンスター級ダークトライアドだ。
マキャベリズムとマキャベリズムの相剋が尋常なものとなるハズがない。
仮面プレデターは7月5日にアメリカ党を設立したと公表しているが、正式に政党として認められるには連邦選挙委員会への登録が必要なほか様々な手続きが必要だが、確認された限りでは委員会への登録は行われておらず、アメリカ党は現在のところ何の実体も持たない。
俺様キングは登録手続きにもあの手この手で嫌がらせを仕掛けるだろう。
仮面プレデターに対してだけでなく民主党に対してもだが、来年の中間選挙が正常に実施されるとは思えない。
まぁ、去年の大統領選で仮面プレデターがやってた事が、来年の中間選挙では自分の身に降りかかってくる訳だ。形を変えてもっと陰険にね。
また、仮面プレデターは世界一の富豪ではあるが、その源泉はテスラなどの株式評価に依存している。会社を買収する資金なども株式を担保とした借入に頼っており、おそらくは財務制限条項が付されている。
このスタイルは株価が水準以上にあれば問題ないが、一部の株価が暴落しただけで総崩れになる危険性をはらむ。
桁外れの資産を有しているが、額面通りのキャッシュリッチではない。いや、まぁ、それでも桁外れに違いはないけどね。
そして、テスラにしろスペースXにしろアメリカ大統領なら嫌がらせの手段に困る事はない、、、というか、どちらの会社も政府の補助や政権に縁故が無ければ破綻しかねない問題を抱えている。
マキャベリズム対決となれば、仮面プレデターは明らかに分が悪い。
仮面プレデターと俺様キングの極悪コンビが解散してくれて正直ほっとしていたので、再結成とかやめていただきたい。マジで。




