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中東リスクがマッハ

中東リスクがマッハ


ラムジェット換水するマグロであるかの様に、ネタニヤフが停戦する気配を見せません。

戦闘が終結すれば戦時内閣も終わり、汚職で追及され、ICCの逮捕状にも怯えなければならない事から、ネタニヤフが容易に停戦するとも思えない状況ではあるのですが、、、


もはや、ネタニヤフの目論見は第五次中東戦争とその勝利にあると評価せざるを得ない。

ハマス、ヒズボラ、フーシ派、そしてイランを暴発させるべくテロとしか言い様のない活動を繰り返し、被害者面で戦争の火種を煽っている。


度し難いのはアメリカ・バイデンにネタニヤフを止める意思が認められないという事実。

バイデンとしてもハリスの大統領選援護のためには即時停戦が最良と理解はしているでしょう。しかし、ネタニヤフを掣肘する苛烈なまでの意志を示す事ができず、内心苦々しく思いながらもイスラエルを、引いてはネタニヤフを援護する弱腰を晒している。


はっきり言ってしまえば、バイデンはネタニヤフに舐められている。バイデンが既にしてレームダックであるのは仕方ないにせよ、イスラエルに追従する事しかできない姿は、ネタニヤフを驕らせ、より都合の良いトランプへの強力なフォローとするだろう。ネタニヤフの専横は間違いなく民主党バイデン≒ハリスへのマイナス効果となる。


アメリカ大統領選は稀に見る激戦だ。現時点の票読みではハリスが僅差で勝つ。しかし、以前にも触れた隠れトランプ支持層の厚みが予想を超えると逆転される可能性も否定できない。

さらに、ハリスは現在ハリケーン被害対応に動き、中東問題には距離を置いているが、バイデンに対する評価と無縁という訳にはいかない。


アメリカ人口の1%程度はイスラム教徒だ。保守的な共和党寄りのイヴァンジェリカルが20%超であることからすれば少数派には違いない。しかし、少数派であるが故にリベラルの民主党を支持する傾向にあり、バイデン≒ハリスを支持すると見られていた。

しかし、ハマスによる大規模攻撃以後のバイデンの対応には失望を隠しておらず、バイデンもトランプも嫌いだ、という所謂ダブルヘイター層の一角を形成しており、バイデンの大統領選脱落後、ハリスはこのダブルヘイター層に訴求する形で勢いを得てきた面がある。

中東問題の悪化はハリスが訴求してきたダブルヘイター層の離反に繋がる可能性が高い。


イスラム教徒に限った話ではないが、ダブルヘイター層はガザにおけるイスラエルの行動に対しバイデンがほぼ無力であった事への失望から顕在化している。

ダブルヘイター層のハリス傾倒はハリス支持というより、弱腰であったバイデンがハリスに変わればマシになるのではないか、という期待に過ぎない。

現実には、ハリスは副大統領として実績らしい実績が無い。ハリスが中東問題に距離を置いているのは選挙戦略として理解出来ない事ではないが、期待が萎んで失望に変わるのは時間の問題ではあったのだ。


イスラエル、ロシア、北朝鮮はトランプの勝利を望んでいる。特にイスラエル≒ネタニヤフとロシア=プーチンは渇望と言っても良いレベルだ。

ロシアが得意のサイバー方面からポリティカルディバイドを煽りトランプを支援するのは不可避だが、さすがにイスラエルの立場として直接的にトランプ推しのオペレーションは出来ない。

であるなら、ネタニヤフに出来るトランプへの後押しは中東リスクのエスカレーションとなるだろう。それもバイデン・民主党では手に負えないリスクとして演出する可能性が高い。折しも大統領選残り1ヶ月の終盤戦、イスラエルによるイランなどへのクリティカルな攻撃が実行されればオクトーバーサプライズとなり、ダブルヘイター層のハリス離反が決定的なものとなりかねない。


ダブルヘイター層は、元よりハリスに変わりトランプに投票するという考えなどないが、棄権という選択肢を取るだけでハリスには痛撃だ。この選挙は鉄板層であるトランプ支持者を上回れるだけの投票率の高さが焦点となっている。バイデン・トランプへの失望がハリス失望に終わってはハリスは厳しい。


やはり、、、、、、トランプを大統領にするのはあかん、世界的なリスク・脅威が許容範囲を超える。ポリティカルディバイドよりマシかも、とか言ってられる段階を超えている。

トランプの行動原理には、自身を否定した者への激烈な否定・拒絶が根幹として在る。

バイデンがイスラエルによる核施設攻撃を容認するかと聞かれ「ノー」と答えた事に反応し、トランプは核施設こそ攻撃すべきと主張している。

正気を疑う発言だが、大統領となったら実現するだろう。

バイデン・ハリスが進め、主張してきた政策・方針は悉く否定され、塗り替えられ、持てる全てを傾けて破壊し尽くされるだろう。

反対する者は政権・議会・司法の何れからも居場所を奪われる。


ブレーキを廃したサイコ親父とラムジェットエンジン搭載のマグロ男が中東リスクをコントロールするなどブラックジョークとしか言い様がないが、現実問題として1ヶ月後には結果が出てしまう、、、はわわ、脳容量が退化しそウホ。


制度上、マグロ男を掣肘できるのはイスラエル議会による不信任決議しかないが、連立政権の構成を見る限り成立する目は無い。

ネタニヤフそしてイスラエルがどれほど世界から反感を買おうと「ユダヤ人の生存権」という建前の前には議会として支持せざるを得ないのだ。

むしろ、連立政権側の議員は今回の事件を奇貨として、色々と厄介な諸々をネタニヤフに押し付けて片付けてしまおう、という魂胆さえ透けて見える。

議会全体がマグロ化している訳では無いが、手を二つ三つ誤れば、引き返す事ができなくなる瀬戸際にあると言っていい。


やはりマグロ男を止められるのはアメリカ大統領しか存在しない。マクロンが「やり過ぎだから装備供与止めようぜ」と言えば噛みつき、グテーレスが「ええ加減にせーよ」と窘めれば出禁にする。ICCの逮捕状とかチンピラ皇帝の方がまだ意識しているくらいで、首相在任期間は歯牙にも掛けないだろう。

バイデンに構想力が無くとも和平プロセスを描く政権スタッフが居れば、お飾りに過ぎないヘルツォグ辺りを停戦の旗印に使うといったウルトラCも無くはないハズだ。

残念ながらバイデンにそんな果敢な決断は無理だと思う。ブレーキの効かないトランプならヤレるが方向性が全くの逆。

正直、ハリスにも期待できるところは無い、としか評価できない。


一筋の希望の光も見えず、中東リスクがマッハ

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