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ロシアの最悪

ロシアの最悪


ロシアは軍事力の大半をウクライナに注ぎ込んでいます。

こんな真似が出来るのはチンピラ皇帝が「国際社会」を信用している証左ではありますが、前稿でも触れた様に虐げられている「民族」や「宗教」は体制の隙を突いてきます。

プーチンがウクライナにかまけてロシア国内外の統制が取れなくなる様子を虎視眈々と窺っている勢力は多い。

とは言え、腐ってもロシアは大国で、分裂するほど弱り切っているわけでもない。

プーチンにしてみればテロで市民が何百人死のうと何の痛みも感じないし、アルメニアなどが旧ソ連構成国への統制に不満を持とうがどうとでもなる、そう考えているだろう。

アメリカ、というかトランプがウクライナを切り捨てている今、どれだけ犠牲を払おうと1inでも土地をせしめて停戦に持ち込めば勝ち、そうも考えているだろう。


プーチンは明らかに自信を取り戻している。

しかし、プーチンにしても憂慮すべき事象が完全に排除されたなどとは思っていないでしょう。今年に入ってからの言動を見ても自信と不安がない交ぜとなっている様子が窺える。

喫緊の問題は言うまでもなくウクライナ戦争の決着。どちらかがリザインしなければ戦争は終わらないが、ウクライナが提示する停戦条件が呑めない以上、プーチンはウクライナが四の五の言えなくなるまで屈服させる必要がある。

巡航ミサイルでウクライナ国民を標的とするのはウクライナの厭戦気運を高め、戦争継続を諦めさせるためですが、反発と憎悪、国際社会からの批難を生んだだけで然したる効果も感じられず、反攻が事実上の失敗に終わりアメリカの支援も途絶えたのはプーチンにとって停戦の好機と映ったでしょうが、西側諸国の支援強化もあってウクライナ軍は依然として激しく抵抗し、ロシア軍に凄まじい損害を与えている。

プーチンは、我慢比べとなったこの戦争で犠牲と損害を厭わず継戦する意思はあるだろうが、戦争の長期化はロシアの国体を損ねる事も分かっているだろう。というか、ウクライナに対する侵攻が電撃的に成功を収めていたとしても、ロシアが中長期的に経済的窮地に陥いる事は最初から想定できていたと思う(できていなかったなら度し難いよ)。

この辺は「全方位戦争その2」以降で改めて触れたいと思います(何時?とか聞かないでいただきたい)。


プーチンにとって、ウクライナ戦争は抜けたくとも抜けられない泥沼と化している。

しかし、プーチンにとっての最悪はウクライナ戦争が長期化する事ではない。アメリカやNATO諸国によるウクライナ戦争参戦も起き得ないし、回避できる自信もあるでしょう。

そんなものは脅威と思っていないが、潜在的にロシアが恐れを抱いている事態があり、リスクとして年々増加している。プーチンはロシア最大のリスクである「それ」から目を逸らしているが、頭の片隅から離れた事はないだろう。


プーチン、そしてロシアの最悪とは「中国との衝突」にある。


プーチンが大統領となってから実施した事業の一つに中国との国境確定があります。巨大な国同士、長大な国境を確定させる事業は途轍もない一大事業であり、難事である事は無論のこと、膨大な資金と時間をかけて事業は遂行された。おそらくロシア側は屈辱的な譲歩もしているだろう。

それは全て中国と衝突するリスクを少しでも和らげるためです。

黄禍論を引き合いに出すまでもなく、キエフ大公国を滅ぼされたロシアにとって中国は歴史的トラウマです。

特に、同じ共産カルトで貧乏仲間であったハズの現中国の経済発展は驚異であり、脅威を感じない方がおかしなレベル。

ここで、アメリカという巨大な「敵」を前に中国がロシアと敵対・衝突するだろうか?と疑問を持たれることでしょう。勿論、可能性としては決して高くはない。

しかし、一度事が起きればロシアにとって致命的とも言える事態となり、意識から除外する事は絶対に許されない。プーチンが習近平に媚びへつらう様を不満と不安の目で見ていた「ロシア人」は少なくないだろう。

(なんだっけ?近頃のアネクドートでは「ロシアは過去ラスプーチンに支配され、今はプーチンに支配されて、近い将来チンに支配される」だっけ?はははははワロス)


中国はロシアが真に恐れる国家です。中国に比べればアメリカなど歴史的にも民主主義という体制も、比ぶるまでもなく組みしやすい国です。事実、第二次世界大戦ではルーズベルトの周りに共産カルトが幅を利かせていたし、現在も共産と、、、共和党が都合よく動いてくれる。

ロシアにとってアメリカは、目障りな国であっても扱いさえ間違えなければ恐ろしい国でもなんでもないのです。


それでも、中国とロシアの衝突は考え難い?

そうですね、悪辣に過ぎるとは思いますが衝突のシナリオを考えてみましょう。

とは言え、別に難しくはありません。顕在化していないだけで火種は無数に有ります。

ロシアにとってウラル山脈以東は辺境です。シベリアは言うに及ばず人口密度は低い、対して、中国は極東こそが本領で、国土はデカいが人口も多く「拡散」を必要としており、中国人による合法・非合法の越境は歴史的に繰り返されてきました。

プーチンと習近平の会談によりロシアは大きく門戸を開くこととなり、極東地域で大量の中国人が流入しています。コレがプーチンのあおった毒杯の一つです。どの様な事が起きるか容易く想像可能で、現実は想像と違わない。地域によっては中国人は最早マイノリティではない。大小トラブルは至極当然の事態であり、人死にも出る。


さて、、、中国人民がロシアとの交流の中で「ロシアから迫害され、虐殺の憂き目に遭っている」「偉大なる習近平国家主席よ!中国共産党よ!中国人民を救い不埒なロシアに誅罰を!」となれば動かざるを得ない。例えそれが習近平にとって不本意であってもね。

一度それが起きれば収拾のつかないところまで行き着くのは簡単だ。ロシアがウクライナ戦争を始めた建前も「ウクライナがロシア人を虐殺している」だったよね?プーチンとか憶えてもいないだろうね。


アメリカの支援を失ったウクライナがロシアに勝つ最も確実かつ強烈な一手は「中国とロシアを衝突させる」事。

容易くはないが不可能でもない。

悪辣と混沌を受け入れるならロシアを破滅させる最有力の手段と言える。


あぁ、、、申し訳ないが久しぶりのアルコールで少々酩酊している。物騒なことを言っちまったかも知れないが、サラッと流してください。

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