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ブリーフィング

ブリーフィング


みなさま、あけましておめでとうございます

、、、完全にタイミングを逸している感がありますが、年末年始、忙し過ぎて気を失うほどだったんです。マジで。

特に年明けからは正月なのに酒を飲む余裕も無く(飲んで無いとは言ってない)所々記憶が抜け落ちるほどでした(断じて酒の所為ではない)。

ご存知の通り、能登半島を中心に甚大な被害が生じた地震に関しては、痛ましい限りの大惨事となり、未だ終息も回復も見通せません。被災された方などには心よりお見舞い申し上げます。


さて、突然ですが、私がこの様な形で拙い文章をダラダラ投稿しているのは、内々のブリーフィングやディスカッションのまとめを備忘録的に残しておくといった面があるのですが、年末年始のブリーフィングなどがちょっとシャレにならないボリュームとなったため、幾つかの論点に絞り、要点のみ触れさせていただきます。


まず、能登半島地震に関して

「私たちは何をすべきか」

結論から言います。現状、出来ることは寄附行為か募金活動くらいです。

その寄附行為ですら本当に必要なものでなければ被災地をごみ溜めにするのと同義。

生命の危機すらある中で、下手な善意は致命的な凶器に等しいと理解してください。

東日本大震災の原発危急の際、「俺は詳しいんだ」とか吐かして現場を混乱させたあほんだ、、、当時の日本国首相の事を忘れたんだろうか?

今この時、呼ばれもしないのに被災地に乗り込む「無名より悪名で食ってく」下衆は火事場泥棒と変わりありません。

「アマチュアの論理」でここぞとばかりに政権対応の粗探しをしている連中などはロシアや中国のエージェントと同レベルと言っていい。

ウクライナ戦争でも同じ様な事を言った記憶がありますが、責任を取らない連中ほど余計な口を挟むものです。任せるべきものは任せて余計な事をしてはならない。

日本の官僚は問題点はあれども十分に優秀です。東日本大震災で寸断された道路をいち早く啓開し、評価を高めた「くしの歯作戦」は地方整備局を始め地元公共団体、自衛隊、民間建設会社などが一丸となり、懸命の努力で成し遂げたもの。政治家などが余計なマネをしていたら、無惨な結果となっていたであろう事は想像に難く無い。

繰り返しますが、今も懸命の作業を続ける現場に呼ばれもしない奴がしゃしゃり出るな。


付け加えるなら、情報の真偽は常にも増して慎重に見極めるようにしてください。言うまでもない事かもしれませんが、災害などによる社会不安は人を思考より反射行動に偏らせます。付け込もうとする連中は後を断ちません。


もう一つ、ブリーフィング時の話に追加して、地震とセットの様に語られる津波について解説します。

津波について語られる時、よく津波の高さが話題となります。

波高5mとか言われると人の身長の3倍近くになります。恐ろしいですね。

対して、地震が起きた時、30cmの津波と注意報が報じられることが多々あります。30cmて(笑)膝くらいじゃん、とか思っていないでしょうか?

まず、人間は10cmの深さの水でも溺れ死ぬ事があります。水に足を取られて転べばそれだけで怪我をします。何より、30cmの津波の恐ろしさは波高ではありません。波長、即ち、波の間隔にあります。

サーフィンなどに親しんでいる方などは「波の高さ」1mと聞いても特段恐ろしさなど感じないでしょう。サーフィンに適した海岸なら普通に楽しめる波です。

しかし、それは海岸の地形が生んだ波長の短い波で、例え波高が高くなっても内陸に波が及ぶ事はありません。

物理的に言えば、波長の長い波は短い波に比べ遠くまで到達します。津波は通常の海岸線で生じる波より遥かに波長が長く、陸地の奥深くまで到達し得ます。

海岸で起きる1mの波より陸地に浸透する30cmの津波の方が遥かに脅威なのです。

津波は通常の波とは性質が異なるものである事に留意してください。


さて、ウクライナです。

アメリカの予算は全く目処が立たず、バイデンは繋ぎ予算成立にも手を焼いています。

そうこうしている間にウクライナではロシア軍が攻勢に転じてウクライナ軍を押し込んでいる。

ウクライナ軍は火力投射量に明らかな翳りが認められ、非常に苦しい戦いを続けています。

まずもってウクライナに必要なのは弾薬、そして兵員です。

ゼレンスキーは50万人規模の動員が必要としており、少なくとも15万から20万人の追加人員が無ければ、前線の兵士を休ませる事もできないと推計されます。

弾薬は、やはりNATO各国からの支援だけでは足りない。できれば制圧面積の広いクラスター弾が欲しいところですが、忌避感の強いNATO各国による供与は難しい。アメリカですら、ウクライナに送ったのは在庫処分の様なもので、再調達できるとは考え難い。

対するロシアは、阿呆みたいに自国の兵士をすり潰して攻勢を続けています。その源泉は、言わずと知れたピナルバタリオンに加え、ロシア国籍を餌に外国人労働者などをリクルートした素人兵士達、、、、、、こんなんばっか、、、

北朝鮮からは弾薬に加え弾道ミサイルまでも供与され、ウクライナの都市攻撃に使用されているとの事。不良弾薬や装備の為に格下の北朝鮮に頭を下げざるを得ない現状は、素人兵士の活用以上にロシアの窮状を示すものに他なりませんが、粗悪・不良な弾薬や装備とは言え今のウクライナには対抗するための火力に乏しい。

ただし、これはロシア軍の優位を示すものではない。

北朝鮮製の暴発の危険がある弾薬の使用も含め、息が続く限り戦力を投入する後先など考えないロシア軍の攻勢は、病人をカンフルで叩き起こして戦わせている様なものです。

始末に負えないのは、ロシア軍は病人どころかゾンビさえ平気で戦場に立たせる(比喩的表現)ろくでなしだという事。

現状は、ウクライナ軍・ロシア軍双方が窒息寸前の我慢比べをしている状態。昨年の3月までであれば、我慢比べとなれば完全にウクライナに分が有った。

しかし、

アメリカ下院議会というか共和党はトランプ出馬を前提に動いている。もはやウクライナ戦争でアメリカの支援を前提とするのは危険と言わざるを得ない。

ウクライナはアメリカ抜きで戦えるのか?

現時点で言える事を言おう、

現状維持は十分可能だが失地回復は不可能に近い。

非常に残念な結論だが、ウクライナが戦争に勝つには戦略を根本的に切り替える必要があると考えます。おそらくそれは防御を主体としたものとなる。期間は最低でも2年。

欧州各国がそれに耐えられるか、何よりもウクライナが、、、何らかの政治的な転換が無ければ明確なプランは描けない、と思う。


あ〜、次は、中東情勢、、、、、、簡潔に行こう。

ネタニヤフに止まる気配が無い。

ガザを瓦礫に変えるどころかヒズボラやイランにまで手を伸ばしている。

虐殺と呼ばれようが何と言われようが攻撃の手を緩める積もりは無いようだ。

紅海の航行を巡っては、アメリカとイギリスがフーシ派に攻撃を加えており、中東のきな臭さは増すばかりです。

行き着くところまで行ってしまうかもしれません。


最後にアメリカ大統領選。

これがウクライナ、中東、台湾に影響を与える事は今更言うまでもない。

しかし、事はそれどころでなくなるかもしれない。

トランプ。

私は2016年にトランプが大統領選に出馬した時、マイノリティに転落しつつある白人社会の徒花。アメリカ第一主義・白人至上主義を掲げる大衆迎合型のなんちゃって政治家だと思っていた。

アレはそんな可愛いらしいものではない。

20世紀中盤に猛威を振るったヒトラー、スターリン、毛沢東といったモンスター。

或いは、トランプが二度目の当選を果たした時、21世紀のモンスターが誕生することとなるかもしれません。

トランプはブレーキの効きが悪いタイプの人間です。それでも大統領一期目は二期目を睨んで幾許かの分別を見せる事もあった。

しかし、ご存知の通りアメリカ大統領に三選は無く、4年間という任期を更にブレーキの効かなくなったトランプがどの様に使うか、、、

既に下院議会はトランプ側に付いています。正直、これも少しばかり意外でした。中間選挙でトランプの推した候補が軒並み落選くらっているので、トランプに付くのは自由議連くらいかと思っていたのです。

上院は民主党が優越しており、2年間は一定程度トランプを掣肘出来ます。それも次の選挙では共和党が上院でも優越する可能性は高い。

数々の訴追を受けているトランプは司法に対しても遠慮なく手を突っ込んでいく事は間違いない。

行政の頂点に立ち、立法府を従え、司法すら抑え込んで、トランプはやりたい事をやりたい様にするでしょう。

尤も、トランプ自身が直接戦争を起こしたり、といった事は考えにくい。しかし、トランプが既存の枠組みを土台から破壊していくであろうことは確実と言える。

その影響は下手な戦争より多くの死者を出しかねないとも思っています。

アメリカは、第二次世界大戦から冷戦終結を経て、良くも悪くも世界の安全保障の根幹となっている。

世界の戦争抑止力の屋台骨とも言えるアメリカがその役目を放棄した時、どの様な事が起きるかは、既に、ウクライナ戦争において半ば示されている。

ウクライナはトランプ再選を前提とした戦いを強いられていると言っていい。そして、ウクライナは台湾の試金石であり、中国の方針を左右する。また、イスラエルはこれまで以上に無制限の戦闘に邁進するだろう。

アメリカ経済にとってマイナスでしかないロシアへの経済制裁はトランプのディールの材料に成り下がり、早晩解除され、ロシアは息を吹き返すだろう。

何より、安全保障において日本は、非常に苦しく危険な状況と立場に立たされる事になるでしょう。

残念ながら、コレは杞憂に終わらない。


では、最大の問題、トランプは再選されるのか?

これも、残念ながら、可能性は高い。

今のアメリカは民主党と共和党の争いがリベラル対コンサバという軸から乖離し、幾つもの対立軸で分断され複雑化しています。

バイデンは民主党のリベラルな立場にありますが、どうにも果断さに欠け、リベラル本来の支持層からも支持を失いかねない状態にあります。

むしろ、頼みの綱はリベラルより、反トランプ勢力からの消極的支持にあるかもしれません。


年明けから全く心が晴れない。

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