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020「その温もりをもう一度」

成長というのは大切なことで

成長しないと爪弾きされるほど

だから皆頑張って成長する

小さな体を頑張って震わせ

大人への道を踏み出しはじめる


それを見守る大人たちは

微笑ましく我が宝物を撫で

立派になってねと笑いかける

そんな光景がいくつも見られ

人々は成長していく


撫でられるのがいつまでも続くと思ってた

撫でられてこそ褒められてこそ

ここまで頑張れたんだ

貴方に褒められて抱かれるのが好きで

成長するのを頑張ったんだよ


ある日貴方は満面の笑みで撫でました

立派になったねと

その感覚が好きでずっと笑顔でいました

自立できたねすごいねと

褒められるのが無償に嬉しくて


もっと言って下さい

それをバネとし励みとし

成長していきます

だからもっともっと

褒めてくれませんか


貴方は成長してすごいねと言う

そして抱き寄せてくれました

褒められるのかと思い嬉しいです

本当に大きくなってと褒められて

ずっと続くのかと身を委ねていた


「これからは頑張ってね」

急に告げられて離された

貴方はもう自立したんだよ

私の力は必要ないからね頑張って

そう言って貴方は去っていきます


もう褒めてくれない

自立した人々は温もりを忘れ

自分だけの感情を持ち

自分だけで踏ん張って

頑張っています


けれど忘れていません

貴方に褒められる嬉しさを

暖かさ温もりを

まだ忘れられるはずがありません

どうかもう一度


もう一度その暖かさで

包み込んでくれませんか

立派になった今できぬ

消えた感覚を

蘇らせてくれませんか…


もう一度……

包まれたくて……

褒められたくて……

撫でられたくて……

抱きしめられたくて……

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― 新着の感想 ―
[良い点] 成長のプロセスですね◎ アイデンティティの形成には葛藤がつきもの。 丁寧に表現されていると思いました(*^^*)
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