ギルドマネージャーの太もも触りたい
( ̄^ ̄ゞ
「静流くん達大丈夫かな……それに、ナナを一人にしたのって何気に初めてじゃない?」
「うん……でもまぁ、ナナも一人に慣れないと……ダメだと思うから、いい機会かな……」
急いでスタコラ八百屋に到着したソティアとモモは、エプロンを付けながらそんなことを話す。
ちなみにスタコラ八百屋とは、とんでもなく大柄なダレスという女性が店主をしている活気ある八百屋だ。お手伝いをするようになった理由は、まだソティア達が警備を始めたての頃、周りを考えずに泥棒を捕まえてしまい、ダレスの八百屋を半壊させてしまったのがきっかけである。
しかし、ソティア達だけに与えられたメイド服のような制服で、八百屋の売上を底上げしている為、ダレスはもう半壊させられたことをなんとも思っていないのだが……。
「まぁ、他の人のことの前に私たちがちゃんと働かないと、またあの日のこと掘り返されちゃう……!」
「うん……ちゃんとしよう…………」
思い出したくないと頭を振った二人が、そそくさとカウンターに向かおうと部屋を出ようとした時だった――
ドシドシと恐竜のような足音が近づき……。
「今日はナナがいないんだってぇ!?かぁぁぁっ! その分ばしばし働いてもらうからねぇ!!!」
「「は……はい……」」
ソティアの三倍増しの体格でガハハと笑うダレスに引き笑いをうかべる二人は、今日はよく眠れそうだと、唾を飲んだ――
~~~~~~~~~~~~~~~~~
――ギルド
街の中央にでかでかと佇むタワーは、冒険者皆がお世話になる場所である。
中には厳重に警備されたダンジョンの入口があったり、ギルドマネージャーによるクエストの管理、二階には図書館に酒場、簡易的な武器屋にアイテム屋なんてものがある。
そして今日も賑わうギルドの入口をくぐる二人の男女は、何処かビクビクするナナと鼻をほじる静流だ。
先程ギルドへの道すがらで内装を説明されていた静流は、余裕の顔である。
(こんな所で舐められる訳にはいかねぇからな!……でもなんかやっぱ怖いな)
これが本心であるのだが……。
ビギナー臭を出したくない静流は、首を傾けたりなんなりしながら、慣れた手つきで歩いて行く。
「とりあえず、一階層でクリアできるクエスト受けましょう」
「おうよ!」
ナナの的確な提案に従い、カウンターの隣にある掲示板へ向かう。
その間周りを確認し、色々ナナに質問をするが、弓を持った尖った耳が特徴のエルフ、大剣を担いだ馬鹿力が特徴のドワーフ、短剣を装備した小人はピグミーと呼ばれる種族などが喧騒とする中に、地球人っぽい人は見つからなかった。
(以外に居ないのか?)
と、掲示板の前に着いた時だった。
「このクエスト頼む!」
「何名でご依頼ですか?」
「OKOK! じゃいくわ!」
「おひとり? ですね、では支給品を……」
「しゃぁ! 今日も張り切っていくぜぇ!!」
「あ、あの! もし今日夜お時間あったら一緒にお食事――」
「ふんふんふふふん」
ギルドマネージャーとの会話の成り立ち黒三角な男がいた――
さっさとギルドマネージャーのお姉さんの言うことなど聞かずダンジョンの入口へ向かった金髪の男は鼻歌交じりにクエストへ向かっていった。
(絶対あいつ地球人だぁぁぁぁ!)
びっくりするほど会話出来てない男を見て分かった。
絶対言葉の理解が出来ていないと……。
あんな美人のお姉さんに食事誘われて断るとか……。
許せねぇ。
ナナが見つけた毒消し草採取クエストの紙を手に取り、俺はそのギルドマネージャーの元へ向かう。
「あの! このクエスト! 二人で! お願い致します!」
「はい! かしこまりました。ではお二人で毒消し草採取クエストですね! こちらの支給品は採取用のポーチとなっておりますのでお持ちしますね」
「はい!」
近くで見れば見るほど可愛かった。てか綺麗だ。
エメラルド色の瞳にストレートミディアムの綺麗な金髪……。
もう外人さんそのものよ!
綺麗な顔立ちで肌白いし……口もなんか、その、なんかエロい……。
ボキャ貧静流は、カウンターの裏へ入っていくギルドマネージャーをポーと見つめる。
「静流さん……なんかいやらしい目で見てません?」
「ばばばばばばバカおっしゃい!?」
ミニスカに胸を強調する制服が悪いだろ!
その後も他のギルドマネージャーの太ももを手当り次第ガン見していた静流は、ナナにいい加減にしてください。と、ナナの持つ杖に埋め込まれている宝石で、ガッツリ目潰しされた――
お読み下さりありがとうございますー!!
宜しければブクマや感想などお願い致しますm(_ _)m