オリジナル武器完成!
( ̄^ ̄ゞ
「ふぅ、出来だぞー!」
そんなガンドの声が武器屋に響く。
時間にして僅か30分。武器を作るにしては早いのでは? と思いつつも、静流はテンション高めでガンドに返事をする。
「さてさて見せてもらっちゃおっかな! 俺の相棒をな!」
店の防具などを見ていた静流は、奥の部屋へ足を向ける。一緒に見ていたモモも、私も行きたいと静流の袖をクイクイしだしたため、んじゃ一緒に行こうぜ! とモモの手を引く。
あれ!?何これスマートすぎてやばい! 俺スマートフォンなんじゃね!?
意味のわからない思考回路を残しつつも、まぁまぁスマートに手を引くことに成功したのは、80点と言っていいだろう。
急に緊張してきた静流を他所に、少しでも一緒にいたい……。と、ぼそぼそ言いながら顔をあからめるモモは、恋をしてる女の子そのものだった――
「モモちゃんのあんな姿初めて見たよ……!」
「……うん。私も……でもなんか……モヤモヤする……」
「?」
モモと静流を見送ったソティアとナナは、なんか新鮮だねぇ……と呆然と立ち尽くしたのだった――
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「さてさて! 俺の武器はどれですかっと!」
部屋に入るなり、ニカッと笑っているガンドを見た静流は、期待大だぜこれ! と鼻を膨らます。
モモも同じようにとらえたのか、期待大だ! と目を輝かせる。
「見て驚くなよ? 度肝を抜かせてやる!」
「おおおおおお!! おっちゃん最高ー! ふぉぉぉぉぉっ!!!」
陰気空間からパリピ空間へジョブチェンジした部屋でみーせて! みーせて! と手拍子をする。
そのリズムに合わし、謎のステップを踏みながら懐に手を入れたガンド。
「おおおお! まさか、ナイフ的な!?小回り効く系は好きだぜ!」
「確かに、ナイフとか静流くん似合いそう!」
勝手に盛り上がる静流とモモを他所にガンドは冷や汗を流す。
それに気づかない静流は、はやく! はやく! と急かし始める。
「よいっしょ! よいっしょ! みせちゃうよっ! ううううう、どかぁぁ――」
「いいから早くしろよ。もう飽きたよそのくだり」
「………………」
水を刺され真顔になったガンドは、ごめんなさい。と一言謝り、懐からソレをささっと取り出した。
「これです。これがアナタノブキダヨ」
「……………………」
カタコトな日本語で手渡したそれは、ナイフ? 短剣? くない? そんな立派なものじゃない――
「え、これ武器なの……?」
静流が目を点にしながら受け取ったそれは……。
ただの短い棒だった――
「これが静流くんの……オリジナル武器……?」
「そうだ……………………」
モモの一言に気まづそうに俯くガンドの頭を、静流は号泣しながら引っぱたいた――
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