取り合い
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「……静流さんどこいっちゃったんだろう……」
一方その頃マリアは、商店街をぬけ、住宅街をさまよっていた。
「急にいなくなっちゃうんだもんなぁ……。会いたい……。もっと褒めて欲しい……。よしよししてほしい…………」
そんなことを呟きながらしゅんとするマリアは、静流の笑顔を思い出して口元をゆるめる。
自分でも気づいていないのだろうが、静流との出会いで、マリアの生真面目なお姉ちゃんキャラが確実に崩壊し、三女の甘々キャラへと進化していた――
「早く会いたいーーーーーー!!!」
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「うううっ!」
「急に変な震え方しないでください、追い出しますよ……」
「いやなんか背筋がぞぞっとしたんだよ……」
マリアから熱烈な気配を感じ、震え出す静流を冷静にツッこむソティア。
なんだかんだでソティアといると居心地がいい。ソティアからの敵対心はまだ拭いきれていないのだが……。
まぁ仕方ないよなぁと、静流は少しでも早く信頼して貰えるようにしないとなと、頬杖をつく。
すると、隣に座っていたモモがつんつんと静流の脇腹をつつき、
「静流くんはなんでこの世界に来た人なのに、私たちと仲良くしてくれるの?」
と、
その言葉に理解が少し追いつかなかったが、直ぐにその言葉の意味を理解した。
言葉だ。
「あ……そういや俺、この世界の言葉分かるんだった……もう当たり前に会話しまくってて忘れてた……」
己の能力を忘れかけていた静流は、はっ! と思い出したようにモモの顔を見る。
「もしかして、地球から来た人と話したことないのか?」
もしや、意外にこの能力持ってる人いないのか? と期待を込めて質問する静流。
「うん。ソティア達も無いよね? 私たちが地球からゲームプレイヤーとしてくる人がいるって知ってるのは、本に記されてただけだし……実際服装とかが異常におかしい人とかいたら話しかけたりしてるけど、みんな口をパクパクして笑いながらどっか行っちゃうのよねー」
「まじかよ……」
これ確実にレアだわ。
これ俺の時代来たわ。
無双無敵の時代来たんじゃないの!?
と、鼻を膨らませる静流は元々、少ないにせよ同じ能力を持っている人はいると思っていたため、喜び倍増である。
そんなモモの言葉を聞いたソティアとナナも、私もないかなと合図値を打ち、信ぴょう性も倍増である。
「やっぱ使えるなこのシード……戦えないけど……」
そんな言葉を漏らす静流に対し、クッキーをむしゃむしゃ食べていたナナが、柄にもなく真面目な顔で、静流さんはこれからどうするんですか? と質問をしてきた。
それに対し、白面を倒すためにも強くならないとなと考えた静流は、レベ上げかなぁと呟く。
「うーん。じゃあ、明日ギルドに行ってからダンジョンにでも行きますか? 街の説明も出来ますし、一回層くらいなら私でも攻略出来ますし!」
「神かよ! お願いするぜ!」
「だめ! 明日は私と武器屋に行って静流くんの武器一緒に選ぶんだからっ!」
「それもいいな!」
横から抱きつきながら話を遮るモモは、涙目でナナを睨みつける。
ちょ、可愛いなおい!
むー! と頬を膨らませて頭を擦り付けてくるモモの頭をぎこちなく撫でた静流は、それじゃあ武器屋行ったあと3人でダンジョン行かないか? と提案をする。
すると、その言葉を聞いたモモがなぞに食いつき、
「むっ! 静流くんは私よりナナみたいな子がいいの? このちんちくりんがいいの? ちょっとおっぱい大きいだけじゃん! 私はちょびっとちっちゃいけど静流くんの事満足させれるテクニックがあるんだからねっ!」
「いい加減にしなさいモモ……ろくにお付き合いもした事無いのにテクニックの欠片もあるわけないでしょ……それに明日は私も行きます。ナナとモモには静流さんを任せられない……」
「うわ! ソティアまで静流くんのこと狙ってるの!?」
「……?」
話をごちゃごちゃにするモモに、何を言ってるんだこいつ。という顔を見せながらツッこむソティア。
それはそれでまた傷つくのだが……。
そんな二人をみたナナは、またソティアとモモが喧嘩してるよーと、笑顔でクッキーを頬張る。
「おいナナ。俺が言うことじゃないけど、お客様である俺が一口も食う前に全部食うなよ……」
「あっ! うっかりです! では、まだ一回しか噛んでないこの口の中のクッキーあげるので、お口あーんして下さい!」
「あーん♡」
《主様……少し黙って見てたらいい気になって……キモッ》
そんなリイスのガチトーンの声に、静流は真顔で口を閉じた――
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