かわたれ時…1月光と陽光の姫8
「なんで嫌がらせしたのかを聞きたいんだよ。」
「ああ、旧友、月子の頼み。あなた達が凶悪で月子の邪魔ばかりするから少し懲らしめてって言われた。でもなんかゆるいし呑気だし……優しいし……ああ、もう、私わからない!わからないわ!あなた達、何なのよぅ!うえええん。」
月子とは現在月光の宮を取り仕切っている月神トップのあだ名だ。本当は月照明神という名の神だが本人が月子さんと呼べとまわりに強要している。少し変わった神様だ。
ライは不安が爆発したのかさらに泣きはじめた。ライの泣き声にチイちゃんとみー君は戸惑い、オドオドと謎の踊りをしている。
「あたし達は今、その月子の様子を見に行こうとしている所だよ。いいかい。よく聞いておくれ。今、月が大変な事になっているらしいんだ。月子が何かの事件に巻き込まれたかもしれないからそれを調査して助けようとあたし達はしている。」
「それは本当なの?じゃあ、月子が言っていた事は?なんなの?嘘?」
「それはわからないよ。少なくともあたしらは月子を助けようと動いている。別に凶悪じゃないよ。」
サキの一言を聞いてライは安心したらしい。おそらく月子のため必死でサキ達の邪魔をしようとしたようだ。月子が言っていた事は気になるが今、この状況はおさまった。
とりあえず一同は太陽には帰らず、直接月に行く事にした。




