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序章

その後目的の駅につくまで人からの視線に耐えて、耐えて耐え忍び。なんとか目的の駅に到着。

到着したのは『グランクラン』という俺が知る限りで最先端を行く大都市である。まぁ田舎もんの記憶のなかではあるが。



ここで一晩過ごし明日のお昼に魔法学校への専用列車に乗り向かうって仕組みだ。

駅から出てひそひそと囁かれるのを聞き流しながら急いで今日の宿に向かう。




「あの親父のせいで出費が増えたよ。くっそ。」



生魚匂いのまま向かう訳にもいかず、替えれるものは買い替えないといけない。

大幅な出費は抑えたいので市場に行って安めの物を買いに行くとしよう。

買い替えはカバンに着替えなどなど最低限のものだけでも見ておこう。



さすがは大都会。多くの人が行ったり来たりと今見えてる人だけで俺の町の住民より多い。『グランクラン駅』この駅も大層でかく50メートルくらいの白い長方形の建物を横に置いたような駅で多くの人が駅に出たり入ったりしている。



ここを出てすぐの大通りを左に進むとこれまた

30人くらいは一斉に降りれるほどの大きな階段があり、そこを降りていくと圧巻の光景だった。


階段の降りてすぐに屋台が立ち並んでおり、お腹を空かせる匂いが立ち込めていた。そこからさらに奥に進んでいくと雑貨屋、魔道具や、魔道書、薬草、武器、防具、などなど魔法に関するものから日用品まで数多く取り揃えている。




まずはカバンやらを買いに行くため早足で屋台を抜けていく。



「すんごい人だなー」

などと独り言を呟きながら進んでいくと、なにやらいく先からざわざわと騒がしくなっている。

気になり遠巻きに横目で見ながら先を急ごうと人ごみをすり抜けていく。

「うわぁ、なに、くさ!」や「くっさ!誰だよ魚臭いの!」などは聞き流しながら行く。すると





「うるさいわね!あんたからぶつかってたんでしょ!」



「これはこれは、野蛮な人だなー。この僕に君からぶつかって来たんじゃないか。さぁ早く膝まづいて謝りたまえよ。」


「はぁ?あんたバカなの?こんな人が多いんだから当たって当たり前じゃない!それを馬鹿みたいに人も避けずに歩いてるからよ!」



「なんで僕がこいつらのために道を譲らないといけないんだ?それにほら、君以外のみんなは避けてくれる。つまり君がおかしいんだよ。」



どうやら騒ぎの元はあいつらのようだ。

赤い髪を肩口で切り揃えた赤い目の気の強そうな女の子と金髪でさらっとした背に整った目鼻立ちのイケメン。



「貴族だからって調子に乗ってると痛い目に合うわよ」

女の子は歯をギシリとさせながら手を上にあげる。

「この天才魔術師である、アルフ・メリアスを怒らせたのが運の尽きね」

すると上げた右手に赤い光が集まり、球体にとどまる。



「へぇ、こんなとこで魔法を?君こそ馬鹿だろ、そんなハッタリでビビるわけがない。警備兵がいるんだできるわけがない。」

男のほうはやれやれと肩をすくめて馬鹿にした視線をメリアスという子に向けている。



「あんたこそ馬鹿でしょ、あたしは運の尽きって言ったのよ。つまりもうおしまいってことよ。」



「へぇ、本気なんだ、だったらこっちも。」

するとこんどは男のほうも手を上にかざして光を手のひらに集中させる。




なんだよこいつら、ここで魔法ぶっぱするつもりかよ、やべぇ、逃げよう。が時すでに遅し。


ドン!!っと音と衝撃が野次馬たちを吹っ飛ばす。




「君は火の魔法使いか、だけど残念、僕は光の魔法を使う、発動スピードが遅い火の魔法じゃ初動で勝る僕に勝てるわけないだろ。」

モロに魔法を受けたのかメリアスは体をくの字に曲げてはぁはぁと荒い息をしていた。



「チッ光の魔法か、まさかあの一瞬で二発も打ってくるとはどうりで余裕ぶっこいてたわけだ。」

メリアスはギラリと鋭い目つきを男に向けている。



「さてと、僕の勝ちだね、さぁ膝まづ、」

ドサっ!


俺が持っていた生臭いカバンやら寝間着やらはいつのまにか吹っ飛ばされてあの偉そうな男の上に降り注いでいた。



「あ、ごめん。ほら急に爆発したし、つい手から抜けちゃった。ごめんな。」

いやぁーまいった、まいった。とカバンやらを回収していく。



「くっ、さい、?なにこれ?生臭い、臭い、臭い、臭すぎることこの上なしぃぃい!」

と男は白目をむいて倒れてしまう。


え?そんなに臭い?



「おい!貴様!ネリフィール様になにをした!!」

遠くから護衛らしいやつらが走ってやってくる。



うん。とりあえず、逃げる!!


ダッシュ!!!


「あっちょっと待ちなさいよ!あんた!」



声をかけられたがここは無視して俺は人の隙間を縫って逃げる。



カバンは高くてもいいから、また別の店で買おう。

大丈夫。顔は見られてないはず、大丈夫、大丈夫、大丈夫。


俺は自己暗示で大丈夫と誤魔化しながら宿へと向かう。

まさかあいつらも魔法学校の入学生とかじゃないよな?


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