大邸宅
この頃、李英風が街に着いた。
李は馬から降りると街中を歩いて行く。
賭場があったが、李は通り過ぎようとした。
その時、賭場の中から男がぶっ飛んで来た。
続いて男達が出てきた。
「負けた金を払えないだと、ふざけるな」
男達が言った。
李は鞍から棍を抜き「暴力はいけない」と言った。
「ほほう。だが貴様には関係ないだろう」男達が言った。
李は金を取りだし男達に渡した。「ふんっ。許してやるよ」男達はそう言うと賭場の中に戻った。
「ありがとうございます」男は李に礼を言った。
「ウチに来て下さい。お願いします」
李は男について行く事にした。
二人は街を歩いて行く。
「この街は賭場の奴等に支配されているんですよ。武館の奴等です」男が言うと「あそこです」と指を指した。
「俺にも武術を教えて下さい」男は李に言った。
「武術を習って、どうします」李が聞くと男は「そりゃ、モチロン、奴等をとっちめてやりますよ」と答えた。
「そうですか」李は軽く頷いた。
「あそこです。ウチは」男が言い李が見ると大邸宅だった。
「ただいま」男が言うと女が出てきた。
「お前さん、また賭場に行ってたのかい」女が言う。
「そうだ。何が悪い」
「ムダ使いはいい加減にやめな」
「うるさいな。お客の前でそんな事言うな」
「お客様ですか?中にお入り下さい」女が言った。
「失礼します」と李は家の中に入った。