先生
男は机を蹴飛ばし飛び蹴りを放った。正面の男の顔面を拳打し横蹴りを出した。続いて正面の男の股間を蹴り上げた。
「ムッ。やるな」男達は身構えた。
ハーィ、ハッ、ハッ
男達は一斉に突きを出した。
男は机に飛び乗り、一回転して着地し突きと蹴りで男達を倒していく。
「ダメだ。かなわん」男達は店を出て行った。
男はキセルを取りだし吹かす。
店の端で見ていた女が言った。
「お強いですね」
男は答えず椅子や机をかたずけ始めた。
「オヤジ。酒をくれ」
男は酒を飲み干すと二階に上がって行った。
武館
「お前達、その男にやられたのか」
「はい。先生すいません」
「そんな強い奴なら会ってみたい」先生が言った。
「案内しろ」「わかりました」
酒店では男が主人とのばされた男達を表に出していた。
そこに先生が現れた。
「ウチの若い者が無礼した。謝る」先生が言った。
「イカサマ賭博はやってないよ」男は先生に言った。
「分かってます。お名前は?」
「周だ」めんどくさそうに周は答えた。
「周さん、ウチに来て下さい。歓迎します」
「気が向いたら行くよ」周が答えた。
「では、お待ちしてます」先生達は去って行った。
「周さん」女が言った。
「あいつらは悪者ですよ。倒して下さい」
周は答えず二階に上がって行った。
女は店を出て行った。
周は部屋でキセルを吹かしながら、寛いだ。
窓から外を見ると女が去って行くのが見えた。