表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(仮)異世界放浪記~勇者?魔王?なにそれ?おいしいの?~  作者: ai-emu
【第7章】年末年始のブラックな・・・・・
54/54

【07-08】怒涛の10日間をダイジェストでお送りします

年末年始の怒涛の10日間が過ぎ去った。


本当に忙しかった。


僕たち神官職に就く者たちにとってはという注釈が付くが・・・・。まあ、神殿にいる者が上から下まで全員何かしらの仕事についており、それぞれ与えられた仕事を何とか全うして、この10日間を凌いだのだ。

ブラック企業並みの忙しさで、5日の夜に行われた神官だけの新年会(打ち上げパーティ)では、みな屍のようになった体に活力を与えるため、飲めや歌えやの大宴会と化した。


そして、明けて1月6日。


本日は、一部の業務に携わっている者たちを除き、神殿関係者は全員休暇と相成ったのだった。


さて、そんな怒涛の10日間。これまで説明のない神事は、(説明するのが面倒くさくなったわけではないが)ダイジェスト風に編集?して駆け抜けてみる事にする。


12月29日昼

『年神送りの神事』・『年神迎えの神事』


今日は、日中に本年度の年神に対し、平穏を感謝してヴァンコック本神殿から本宮である年神神殿へとお帰りいただく神事である『年神送りの神事』が午前中にあり、午後からは続けて来年度の年神に対し、平穏を祈願して本宮である年神神殿からヴァンコック本神殿へと迎えるための神事『年神迎えの神事』が行われる。

この2つの神事の主役は僕ではなく、僕の愛弟子のアリスちゃんの大親友である『宿御霊の神子』エシリスちゃんが主役となって行われる祭祀でもある。そのため、僕やトモエちゃん、教皇様を含め、宿御霊の神子を引き立てる脇役に徹する神事でもある。

そんな理由で、聖女姫である僕の服装は、聖女姫として着用する修道服の中で、最も地味な修道服を着用した。


この『年神送りの神事』と『年神迎えの神事』は、今年の年神様を年神を祀る神殿にお戻りいただき、その足で来年の年神様をお迎えする神事となる。そのため、この2つの神事は同時に行われ、それぞれの神が中央神殿を軸に、対角に存在している神殿に祀られているため、必然的に王都をここヴァンコック本神殿を軸に練り歩く事になる。

ちなみに、年神様は12柱おり、それぞれ『子の神』・『丑の神』・『寅の神』といったように、なぜか日本などの(地球の)東洋に存在する12干支の名称がつけられている。そして、この年神に対応するように、王都には12の年神神殿が存在しており、『子の神』を真北に配置して、対応する方角に時計回りの順繰りに神殿があります。

年神の巡る順番は、子~巳と午~猪の6柱に分け、この中央神殿を軸に、対角に存在する年神を交互に巡っていきます。で、今年の年神様は『子の神』だったので、来年の年神様は『午の神』となります。ちなみに再来年は『丑の神』ですね。


実際は、その年に産まれた神子の中から選ばれた子が、神の御霊を宿す『宿御霊の神子』となり、1年を通じて数々の神事や催事に参加します。それ以外の神子は『宿御霊の童子』と呼ばれ、宿御霊の神子の補佐となります。

そして、年神様の御霊と宿御霊の神子を神輿に乗せ、王都を決まった順路を辿って練り歩きます。

ほかの神子たちは、僕と宿御霊の神子の乗る神輿の前を歩く露払い役や担ぎ手となります。ちなみに露払い役の神子は、年少組(4~6歳くらいの神子)となり、担ぎ手役の神子は、年長組(7~12歳くらいの神子)となります。

そして、神子たちは、12年間は神子として大切に育てられますが、13年目になると、このまま神殿で暮らすか市井で暮らすかを選択する事になります。たいていの場合は、そのまま神官になって神殿の修道院で暮らす事になるみたいですが。ちなみに、聖母も同様に選択しないといけません。


こんな神事なため、この2つの祭祀に関しては、神殿内で執り行われる祭祀以外は僕の出番はありません。つまり、(2つの祭祀に参加するモノたち以外も含め)僕とトモエちゃんに関していえば、日中は暇になるという事です。

なんせ、主だった祭祀が執り行われているのが、このヴァンコック本神殿の外ですので。


12月29日夜

『厄祓の神事』


日没後に大聖堂で執り行われる『厄祓の神事』は、厄災を祓い清め、封じてきた聖衣(修道服)を聖火にくべて浄化・無に帰す神事となり、神事を進行していくのは僕と教皇様になる。

このため、夕方以降は本格的に忙しくなる僕。基本的に大聖堂内での神事の後は、食事休憩と約30分間隔で挟む小休止以外は、聖火に修道服や各種神具などに祝詞を唱えながらくべる作業が続く。

それも、王都中から集まってくるため、日付が変わるあたりまでノンストップで行われる。


この神事の内容は、1年間使用した修道服や、1年間使用して使用不能となった各種神具や装飾品・武器等を、聖火にくべる神事。なお、燃やせるモノは、聖火によってその場で燃やされるが、燃えないモノについては、聖火の上をくぐらせ、後日それぞれの素材として再利用する事になる。

この時、市井で暮らす者たちから集められた修道服も一緒に聖火にくべられる事になり、奉納?された修道服と交換する形で新しい修道服が下賜される事になる。

王都中の厄災を祓い清め、封じた聖衣が集まるため、その数も膨大な量になる。そのため、神事自体は大聖堂内で行われているが、焚かれる聖火自体は神殿正面の広場に組まれた聖火台で焚かれる事になる。これは毎年の事なので、その準備も迅速に進んでいく事になる。

そして、聖火によって燃え、灰となったモノは、小分けにされて参列者に配られていく。この灰は、『聖灰』と呼ばれており、それぞれの家の玄関先に巻く事によって、厄災が家の中に入ってくるのを防ぐとされている。


12月30日午前 

『アメンラウド大神殿ヴァンコック本神殿第9代世界神眷属聖女姫襲名式』


僕が正式に聖女姫に就任するための式典が、神殿大聖堂で行われている。この式典後は、名実ともに聖女姫としての暮らしが始まる事になる。新年祝賀の祭祀関連の神事ではないが、僕が聖女姫になる事を聞けてから、この日に行われる事が決まっていた。

そのため、昨晩行われた『厄祓の神事』の後、数時間の仮眠を挟み軽くお風呂に入ったのち、僕は聖女姫が式典や祭典などで着る超豪華な修道服(この10日間の祭祀で着ている修道服よりも豪華な修道服)に着替えていく。

少し眠たいが、今日は大事な1日なので、気合を入れて頑張る事にする。

僕は、超豪華な修道服に身を包み、同じく聖女用の豪華な修道服を着ているトモエちゃんと、宿御霊の神子であるエシリスちゃんを露払いとして式典を進行していく。もちろん二人の愛弟子となった3人には、衣装のトレーン持ちなどの補助作業があり、ガチガチになりながらも一生懸命与えられた仕事をこなしていた。


12月30日昼

『聖女姫襲名記念披露宴』


式典終了後、聖女神殿大広間に開かれる披露宴で、ダンスなしの立食パーティーとなる。もちろんこの後にも新年祝賀の祭祀関連の神事が控えているため、食前酒以外お酒が出てくる事はない。

パーティー自体の主催は、ここアメンラウド大神殿ヴァンコック本神殿となっており、主役はもちろん聖女姫である僕だ。後、旦那様であるアスカ君と、嫁さん仲間であるトモエちゃん、

それが解っているため、参加者たちはお酒やダンスがなくても、誰も文句1つ出てこない。お酒を出してもらいたければ、ダンスがしたいのならば、そういった事を行うパーティーに出れば済む事である。

なんせ今日から明日・・・・・いや、ここ数日間にかけて、あちらこちらで規模の大小関係なく、様々なパーティーが催されるのだから。

僕自身、その中のいくつかに参加してほしいと招待状が届いていた。実際、明日からの数日間、毎日違うパーティーに参加する予定額まれている。


12月30日日没後~1月1日翌日の出前

『晦日宿直とのいの神事』・『年越祝儀の神事』


毎月末日は、日付が変わるまでの時間帯、神の守護が弱まって厄災が起こりやすくなる。それを防ぐ目的で、夜通し光を魔術で作り出して昼間のように活動を行う。これは大きな街中では必ず行われている行事であり、この日は神殿やお城などの主要な施設において、夜通し光が消える事はない。

そのため、『新年祝賀の祭祀』関連の神事ではなく、毎月行われる定期神事の一環でもある。

ただし、今日大晦日に限り、町の主要施設だけではなく、街中に存在するすべての建物が、最低限年越しから1時間までは、光が消える事無く灯し続けている。

神殿では同時進行で『年越祝儀の神事』と呼ばれている、日付が変わる前後1時間の時間帯に行われる年越し神事がある。

この神事は、『新年祝賀の祭祀』関連の神事の中で一番重要な神事となる。


1月1日日の出前後

『御来初迎の神事』


初日の出を祝い、1年間の安寧を祈願する神事。

ぶっちゃけ、神殿内で一番高い場所にのぼり、初日の出に祝詞を捧げるだけの神事である。参加者も序列第1位の天聖3人と、序列第2位の官聖・験聖・舞聖・魔聖・護聖の10人のみだ。


1月1日~1月3日昼

『新年祝賀の神事』


所謂初詣。某有名寺院が行う護摩焚きを、1日6回行う神事がメインとなる。なおこの神事は、3日間連続して行われる。

午前中の3回は僕が担当し、午後の3回は教皇様が担当する事になる。


1月1日日没後

『説法事始』


神の言葉を綴った神託聖書を使った説法を行う神事。10日に一度行われているものだが、本年度からは年明けの1日(聖女姫が担当する日)、10日(宿御霊の神子が担当する日)、20日(教皇が担当する日)と担当日が指定されている。なお、この日に新たな神託が下される事が多い。


1月1日夜

『年賀祝宴』


各国ににあるアメンラウド大神殿で、順繰りで行われる各神殿最高職が一堂に集まって行われる祝宴。今年は我ヴァンコック本神殿で行われる事になっている。

神殿内の序列が変更になって、初めての大宴会でもある。教皇様に確認したところ、大幅に参加メンバーが増えているそうだ。そのため、料理班は大変らしい。


1月2日日没後

『年賀御参賀』


新年の謁見及び王宮主催の年賀パーティー。王家からの招待状が届いた者は、強制参加が義務付けれれている、王の威厳を示すパーティーでもある。

神殿以外の主催パーティーでは、僕(トモエちゃん・アスカ君)が初めて公式に参加する公式行事でもある。当然ながら、ダンスも行われる貴族様のセレブパーティーである。


1月3日日没後

『祝年披露宴』


この日のパーティーは、僕がパーティー主催者となっておもてなしをする日でもある。したがって、パーティーの参加者やパーティー形式といった事は、すべて僕の一存で決まってしまう。そのため、初開催となる今回に限り、特別な意味合いを持っているパーティーでもある。


1月4日昼

『清祓巡行の神事』


街を1日かけて王都中を練り歩く神事。毎月4日・14日・24日に行われれる定期神事の1つ。

聖衣となる(神事用の)修道服を身に纏った『天聖』の3人をメインとした行列が練り歩く事により、王都中に満ちた穢れを祓い清めていく。


1月5日昼

『修練作務事初めの神事』・『迎飾置換の神事』


修練作務と呼ばれる、我ら神官すべての修行の一環でもある各種奉仕業務を、きゅより開始すると神に報告する神事が、『修練作務事初めの神事』と呼ばれている神事が午前中に執り行われる。この神事が終了すると年末年始から通暁業務へと、神殿内の雰囲気が切り替わる。そのため、午後からは一部の業務において、年末年始の休業から通常運転が開始される事になる。


神殿内各所では、『迎飾置換の神事』と呼ばれる正月用の飾りつけから、普段の飾りつけへと変更していく神事が同時進行で行われている。

これにより、神殿内の飾りつけが通常の飾りつけに変更され、新年祝賀の神事関連の行事はすべて終了する。


そして、1月6日。


本来ならば休日(それも5日間の連休)になるはずの僕なのだが、この連休は貴族様たちにお呼ばれされているお茶会(昼間の時間帯)や、ダンスパーティーに出席しないといけない。

なので、休みを返上して、上流階級のお付き合いをしないといけないのだ。

上流階級のお仲間になった時に、すでに諦めている事とはいえ、休みを返上してまでやる事なのだろうかと疑問に思う毎日である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ