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(仮)異世界放浪記~勇者?魔王?なにそれ?おいしいの?~  作者: ai-emu
【第7章】年末年始のブラックな・・・・・
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【07‐06】僕の愛弟子

『出家誓願の神事』が終了した日の夕方、聖女神殿の応接室に、『新人の修道女が3人待機している』とこの屋敷の執事長をしているナガト君から連絡を受ける。


この3人は、僕とトモエちゃんの弟子をなって、修業をする予定の修道女だ。今年から始まった師弟制度で、『出家誓願の神事』の際に割り振られた女の子である。

この師弟制度は、今年度から始まった新しい試みで、師匠となる人物は序列第3位以上の上位職についている人たちだ。

弟子となる新人は、師匠を指定する事が出来ず、また、師匠側も弟子を指定する事が出来ない。

そのため、各系統の基本職の人数を上位職の人数で頭割りをして男女で分けた上、順に割り振っていく制度となっている。

師弟関係を結んだ者たちは寝食を共にしてつきっきりで指導する事になっており、その関係で同じ建物内(僕やトモエちゃんの場合は聖女神殿に個人の部屋を与える事になる)で生活する事になる。また、師匠が何らかの神事を行う場合は、その補佐役を弟子が務める事になる。

基本的に師弟双方ともに個人を指定する事は出来ないが、今回は1人だけ光属性持ちが下り、その子に限り僕が専属で指導する事になっている。

なお、宿御霊の神子だけは指定制度は存在してなく、部下みたいな立場として序列第3位の宿御霊の童子が下につく事になっている。


これまでは、僕やトモエちゃんの職種系統の基本職である修道女になるには、この光属性持ちの女の子(男子も含めて)1人だけだった。それは、この国において、光属性持ちが産まれてくる確率が非常に低い(各国家間においても結構な偏りがある)ためだ。もっとも、光属性持ち自体、全世界で見てみても持っている人は少ないのだが・・・・。

それが、ここまで人数が増加したのは、僕とトモエちゃんが共同開発した水属性系統の回復・治癒魔術のおかげである。

去年までは、修道士・修道女になるために、回復魔術が使用できる光属性基本的にを持っていないといけないため、あまり・・・・というか、ほとんどいないのが神殿(世界的に見ても)における大きな悩みとなっており、その解決策を必死に探していた。

しかし今年からは、僕とトモエちゃんが新たに編み出した、水属性の回復魔術のおかげで、回復魔法を扱える人が激増。光属性のように、欠損回復や病気治癒まではできないが、外傷の回復や内臓破裂などの外的要因による損傷ならば、(一部でも繋がっていれば裂傷などでも)問題なく回復させる事が可能である。水属性は基本4属性の1つなので、どの国にも4人に1人以上の割合で持っている人が多い属性でもある。

また、光属性のような瞬間回復ではなく、損傷具合に比例した時間(数秒から数分間)がかかるのが難点だが、そのあたりは今後の改善に期待して仕方ないと諦めている。

ちなみに、これがなければ光属性のみだったため、人数は大幅に減って1人の弟子いない状態となっていたかもしれない。まあ、今回に限り、光属性持ちが1人いるので、そんな事はなかったかとは思うが・・・・・。

そしてこの功績が、神々に認められ、トモエちゃんは先日なんと『魔術神の聖女』の称号を、魔術神『イムホテップ』から賜り、職業も『魔導士』から『魔導聖女』へと上位互換しました。そして今日めでたく、ここアメンラウド大神殿ヴァンコック本神殿において、序列第2位の『五聖』の1人、『験聖』の位に就く事になったのだ。


閑話休題。


「みんなは知っているとは思うけど、僕が聖女姫イズモ=アメン=セントセレシア。右隣にいるのが、魔導聖女のトモエ=イムホ=セントセレシア。同じ家名なのは、僕とトモエちゃんが、後ろに控えているアスカ君の妻だからだね。ミドルネームは知っての通り、加護を受けている神の名を冠しているので違っているのは当たり前。

僕とトモエちゃんが、これから皆の師匠として指導に当たる事になる。よろしくね。

それじゃあ、簡単な自己紹介をお願い。」


27日に行われた3つの神事、『出家誓願の神事』・『宿御霊の神子襲名式』・『聖衣及び序列更改の神事』が終了した夕方。僕とトモエちゃんの弟子として指名された新人修道女3人を前に、お互い自己紹介を始める。

現在僕たちのいる部屋は、聖女神殿内にある第3応接室(対面する身分の違いで応接室が3つ存在し、その中で一番グレードが低い部屋)となっている。

ちなみに自己紹介後の予定は、新人ちゃんたちに部屋を与えた後、この神殿内に住む全員で夕食となっている。屋敷に住まう人全員(外出している人を除く)で食事を摂るのは、僕がこの屋敷の主になった時から行っている週刊でもある。

僕とトモエちゃんは、祭典用の豪華な聖衣から普段着用の修道服に着替え、新人のいる応接間へと向かう。あんな肩のこる服装は、さっさと着替えてしまいたいのだ。

新人ちゃんたちは、『出家誓願の神事』で下賜された、普段着用の真新しい修道服姿で応接室のソファーに座っていた。足元には、各人の私物が入ったカバンが置かれている。

新人ちゃんたちは、午後に行われた『聖衣及び序列更改の神事』の最中に、これまで使用していた部屋から、各人が師弟関係を結ぶ人たちが住む建物へと引っ越すため、荷物の整理をしていたのだ。

ちなみに、序列第3位以上になると、神殿内に大小の差はあれど専用の建物が用意される。このため、神殿の敷地は、王城に次いで2番目に広いのだが・・・・・。

もともと私物が少ないのか、出家した際に処分してきたのかは知らないが、各人が持ち込んでいるカバンは、大きめのスーツケースほどの大きさのカバン1個だけである。


「私は、聖女姫様の弟子として、修行をしていくシスターアリスです。

光・風・水の3属性を持っています。今回出家した神官の中で、唯一の光属性持ちです。

これまでは僧侶の職に就いて、神官となる基礎を磨いていました。

聖女姫様の弟子になる以前は、神殿経営の孤児院で暮らしていた孤児です。両親は、孤児院に入る前に死に別れており、この世にはもういません。

よろしくお願いします。」


元気よく自己紹介をしたのは、僕から見て一番左にいる女の子のアリスちゃん。普段着用の簡易修道服のため、肩で切りそろえられている金髪に、白色のカチューシャをはめている。


「わたくしは、シスターカトリシア、18歳です。

風・水の2属性を持っおり、この2属性に属する魔術は、ある程度嗜んでおります。そのうえでこの神殿において、聖女姫様の弟子として修行をしていく事になります。

わたくしの産まれは、ここツゥアイライド王国の隣、カボリジア王国のとある公爵けです。その公爵家の令嬢でしたが、出家したうえで国を出る事になりまして。

祖国の神殿で出家してもよかったのですが、いろいろな柵を嫌ってこの国の神殿で出家する事に致しました。出家した際、わたくしの過去は、すべてないものとなっております。なので今は、ただの新人修道女、シスターカトリシアです。」


アリスちゃん同様に、普段着用の簡易修道服に白色のカチューシャをはめているカトリシアさん。少し気になって細かい事情を知るため、失礼だとは思ったが魔眼で確認をする。

その結果は、地球のとある小説サイトで一大ブームを巻き起こした悪役令状に仕立て上げられたみたいだ。ちなみに、ヒロインらしき女の子は、イズミちゃんを苛めていたグループに所属していた子だった。


「私は、シスターアンドリカ、20歳です。

風・水・火の3属性を持っています。

そして、お久しぶりです、になるのかな?トモエさん。私の本当の名前は、『安藤里香』といいます。それがどういうわけか、『アンドリカ』と呼ばれる事になって今に至っています。

数か月前にこの街に辿り着いて、その時転移してきた子たちと一緒に、転移先の町で冒険者として生活しています。その街の冒険者ギルドで、回復魔術を学ぼうと相談したところ、この神殿を紹介していただきました。

よろしくお願いします。」


最後は、トモエちゃんと師弟関係を結ぶ、シスターアンドリカ事、安藤里香さん20歳。

どうも、ナガト君たちと同様に、この世界に転移してきたみたいだ。年齢自体は、これまでの経緯からこの世界に転移する者(一部転生者も含む)は、必ずしも同じ日時に転移してくる事はないと解っているので、今は考えなくてもいい。

転移してきた子たちと一緒に冒険者として活動しているのも、この世界で生活する以上当たり前の事だ。今は神殿で暮らしている僕たち『ジャポニクス』のメンバーでも、神殿で暮らし始めるまでは、れっきとした冒険者だったのだから。


実は、神殿以外でも回復魔術に限らず、すべての魔術を学ぶ事は可能である。そういった学園みたいなものも、各国に存在しているからね。

ただし、この学園に入るには、結構な金額を積まないといけない。そのため、王侯貴族か、大商人の子息子女しか通う事が出来ない。また、実地訓練をする機会が少ないため、腕を磨くにはそれ相応の事をしないといけない。

その反面、出家しないといけないという制約は存在するが、無料で魔術を学ぶ事が出来るのが神殿組織だ。

もちろん、魔術に限らず、物理攻撃を学ぶ事も可能である。

神殿で学ぶと、学園で学ぶ時のような、実地訓練の機会が少ないといった事は存在しない。何も考えなくても併設されている治療院で、もしくは、神殿騎士団に随行する形で、毎日魔力が枯渇する寸前まで実地訓練ができるからだ。

そのため、お金のない一般庶民は、戦闘訓練を行う目的で、神殿に出家するものが多数存在している。神殿側も、そこら辺の事情は理解しているため、そういった者たちのために、短期間(1~3年)出家コースというものも存在している。


閑話休題。


「今日のところは、夕食後は、それぞれ与えられた部屋でゆっくりするといいよ。本格的な修行は、年明けの僕のお休みの後からだね。

あと、新年祝賀の祭祀の最中は、僕やトモエちゃんの随伴者として、各種神事や行事に参加する事になる。

君たちが僕とともに神事などに参加するのは、明日行われる『子歴宝珠の神事』と『還暦宝珠の神事』、30日に行われる『アメンラウド大神殿ヴァンコック本神殿第9代世界神眷属聖女姫襲名式』からは、年明け5日までの毎日行われる神事や行事だね。

29日の神事には、僕の参加は予定されていないから、この日は軽くお勉強といこうか。」


各自の自己紹介の後、この聖女神殿での生活規則みたいなものを教えて、今後の予定を伝えていく。基本的に、新人ちゃんたちのお休みは、僕のお休みと同一となる。つまり、7日働いて(修行して)3日休みのパターンだ。

また、1日の基本日程は、毎朝行われる早朝の神事『御来迎えの神事』から、日没前後に行われる神事『御来送りの神事』までは、僕やトモエちゃんの元で修業をする事になり、それ以外の時間帯は、食事を除いて基本的に自由時間となる。翌日に差し支えなければ、別に夜更かししても構わないし、アスカ君と夜の大運動会を行っていなければ、求めがあれば自己鍛錬を見てもいいと思っている。

そんな話をしながら、夕食で親睦を深めあっていく。

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