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(仮)異世界放浪記~勇者?魔王?なにそれ?おいしいの?~  作者: ai-emu
【第5章】ツゥアイライド王国建国記念 第100回武闘大会
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【05-01】王都に到着しました

順調に進んできた護衛依頼も、もう終わりを迎えている。

僕たちの目の前には、王都ヴァンコックを囲む城壁が視界を上下に隔てている。

城門を入り、目の前にある広場の中心の東屋にまずは向かう。全員で中にある魔法陣に魔力登録をして、王都にある位置固定型転移門ポータルゲートの1つを登録する。

実は、ここヴァンコックは、とてつもなく広大な街だ。12方位に開かれた城門から、中心に聳える王城までは15㎞以上の距離がある。そのため、王都内には、20ヶ所以上(城門付近と主要建造物付近)もポータルが存在しており、都市内の交通の要となっているのだ。街中を走る辻馬車も、地下鉄と路線バスの関係のように、ポータルを起点として各方面に発着しているほどだ。


位置固定型転移門ポータルゲートの1つを登録した後、しばらく進んだ場所にある一軒の邸宅が、依頼主のアズマイドさんが経営する奴隷商館である。この界隈は、ほかにも10軒ほど奴隷商館が立ち並んでおり、中心にある一際大きな建物が、奴隷市が開かれる建物になっている。

奴隷市は、毎月3回(10日20日30日)に開かれており、ちなみに次の奴隷市は3日後の20日なっている。今回護送されてきた奴隷たちは、早速明日の奴隷市に出品されることになっている。これは、商館側の都合で、最低の食事を与えるだけとはいえ、経費がかかるためこうなっているだけである。つまり、経費がかかれば、それだけ奴隷の購入金額が跳ね上がっていくのだ。


奴隷市については、3日後のの開催を楽しみにしておいて、今は冒険者ギルドに依頼終了の報告をする事にする。ちなみに、奴隷についてはアスカ君はあまり興味がないみたいだが、・・・・。この1ヶ月間散々2人で提案したが、そっぽを向かれた挙句襲撃できる日は絨毯爆撃を食らった。そおため、僕とトモエちゃんの◯◯の安寧のために、是非とも購入してもらう事に決定している、というか強制的に購入してもらう。


おっ!!冒険者ギルドの付近に位置固定型転移門ポータルゲートがあったので、ついでに登録をしておこう。


ギルドで護衛依頼の完了と、盗賊団殲滅の報告を済ませ、いらないものを売って依頼料をもらった後、依頼が張り出されているボードを見に行った。

いろいろな依頼が所狭しと張られており、その量はメイルトルの10倍を超えている感じだ。お遣い系の依頼も多く、『◯◯まで手紙を配達してほしい』とか、『◯◯から△△を購入して王都まで持ってきてほしい』とか、位置固定型転移門ポータルゲートの利用が前提の依頼も多く掲示されている。

もちろん、パーティメンバーの募集依頼もあり、王都でも魔法使い系と神官係(特に治癒魔法が使える修道士・修道女)の依頼が多くを占めている。流し読みした限りでは、『修道士・修道女の諸君。騎士団で安定就職してみないか』とか、『常駐してもらえる修道士・修道女の方、募集します。Byヴァンコック大神殿』とかいった騎士団や神殿からの依頼もあった。


いくら、魔道具や回復薬ポーションが発達している(魔法使い系と神官係の人数が足りないため、必然的に発達していった)とはいえそのほとんどが高価なのだ。さらに、ポーションは賞味期限が非常に短く、効能が高いほど賞味期限が短くなっていく傾向がある。一番長いモノでも、1ヶ月も持たないのだ。

そのため、必然的に人力(魔法使い系と神官係)の需要は高まるばかりであり、供給が追い付かなくなってくる。魔法使い系と神官係が奴隷として出品された時は、天井知らずの値段になる時もある。

さらにいえば、ポーションは大抵1回使い切りサイズの瓶詰めで売られており、数を揃えると重たくなる傾向がある。そのため、少しの衝撃で瓶が割れてしまい使い物にならなくなってしまう。その上、大量に安全に持ち運びが出来る魔法のカバンも少ない。


冒険者たちにとっては、その問題が人一人で解決するのだ。

しかし、残念な事に、魔法使い自体の数が少なく、修道士や修道女に至ってはさらに少ないのが現実である。そのため、たとえ王都の神殿であっても、修道士や修道女が在籍していない事もある。

そりゃあ、修道女()に対して、必死に勧誘合戦があるはずだ。

今も、鬱陶しいほどにああやこうやと僕に話しかけてくる人が絶えない。


閑話休題。


そんな感じで依頼板を眺めていると、一際大きな紙に印刷されているモノが、一番目立つ場所に張り出されていた。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

【ツゥアイライド王国建国記念 第100回武闘大会開催のお知らせ】

【参加資格】冒険者ランク『C-』以上の冒険者で、腕に自信のある者ならば性別不問

【競技項目】

(1)魔術禁止部門

予選バトルロワイヤル:グレコニア歴1,034年4月1日(全日)

決勝トーナメント:グレコニア歴1,034年4月2日(午前)


己の相棒である武器、もしくはその肉体ならば、どんな形状のモノ(魔道具化しているモノは除きます)でも使用可能。ただし、魔術(身体能力強化系も含む)によるサポートおよび使用は一切禁止。その卓越した武器の技と格闘術で対戦者を蹴散らせ!!


(2)魔術部門

決勝トーナメント:グレコニア歴1,034年4月2日(午後)


己の魔力の限界まで魔法を使用し、最後までリングに立っていた者が勝利者となる。試合中の|魔力回復薬(MPポーション)の使用と回復・治癒魔法の使用は一切禁止。魔術の使用ならば、肉弾戦も可能。


(3)複合部門(個人戦)

決勝トーナメント:グレコニア歴1,034年4月3日(午前)

体術・武器術・魔術、何でもありの無差別格闘部門。魔道具の使用も可能です。各種回復薬の使用は禁止しますが、回復・治癒魔法の使用は可能。


(4)複合部門(パーティ戦)

決勝:グレコニア歴1,034年4月3日(午後)

体術・武器術・魔術、何でもありの無差別格闘部門。魔道具・各種回復薬の使用も可能です。もちろん、対戦相手も妨害も、試合中ならなんでも可能。パーティでの連携をここに見せつけろ!!


【備考】

試合の進捗状況によっては、大会日程が大きく前後する場合があります。出場を予定されている方は、その事に留意して急な呼び出しにも対応できるようにしておいてください。


【同時募集】

治療チームとして、回復・治癒魔法が使える魔法使い、修道士・修道女の参加も同時に受け付けています。こちらは、ギルドの依頼として受け付けていますので、お小遣い稼ぎにどうですか?


【詳細】

今年もこの季節がやってきました。

ツゥアイライド王国が建国されて今年で1,290年。今大会も、今年で100回目の開催を迎えました。

今回は、第100回記念大会ということで、参加枠が大幅に増えています。

詳細は競技項目の欄を見てください。

会場は、全種目王立中央闘技場で行われます。

今大会において、殺人行為があったとしても、試合中の行為により殺人ならば罪に問われません。道論、対戦相手がたとえ貴族や王族の嫡男であっても、このルールを曲げる行為は、魔術神・武術神を貶す行為として禁止されており、試合前後を含めて対象の行為を行った者(親族含む)は、2柱の神から神罰が下る事になっています。


【連絡先】冒険者ギルド専用窓口まで。

【参加申込期限】グレコニア歴1,034年3月30日日没まで

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「アスカ君、これ、出てみる気ない?約1ヶ月先の話になるけど。」

僕の指さすポスターを、まじまじと見つめるアスカ君とトモエちゃん。

「なになに。『ツゥアイライド王国建国記念 第100回武闘大会開催のお知らせ』とな。

・・・・ふむふむ。

なかなかと面白そうなイベントだな、これ。最終日の団体戦に3人で出るのは確定として、俺はあとどれとどれに出ればいいんだ?」

「団体戦は私たちも出るのは確定してるんだ。」


さり気なくアスカ君が決定した、『最終日の団体戦に3人で出る』について、物言いを言うトモエちゃん。


「俺に奴隷を買わせるのなら、これくらいの我儘は聞いてくれてもいいよね?」


『奴隷をかわせる』という決定事実に、ここぞとばかりに条件をつけられてしまった。


「「・・・・まあ、それくらいなら・・・・。」」


二人の呟きが重なった。それを聞いて尻尾が激しく運動しているアスカ君。


「で、俺はあと”どれ”と”どれ”に出ればいいんだ?」

「2つも出るんだ。・・・・それなら、仲間外れはだめだから、『魔術部門』以外は全部出ればいいんじゃない?魔術部門は、私とイズモちゃんが出るからね。

イズモちゃんは、臨時募集のほうも出るのかな?」


さり気なく出場する部門を指定し、僕と自分の出る部門を指定するトモエちゃん。回復役の募集に、僕が出るかどうかもさり気なく聞いてきた。


策士である。


ちなみに各々出場する部門は、アスカ君が『魔術禁止部門』・『複合部門(個人戦)』・『複合部門(パーティ戦)』の3つ。トモエちゃんと僕が、『魔術部門』と『複合部門(パーティ戦)』の2つ。

僕はこれ以外に、大会期間中のすべての回復・治癒担当を(今のところ)1人で受け持つ事になっている。

どうも、この町には、修道士や修道女といった回復魔法が使える人材が、騎士団・神殿を含めてもいないという話だ。そのため、偶然にも今の時期にに来て、さらに件の大会に出場する僕に、試合だけではなく出場選手の回復もしてもらいと、受付時にぶっちゃけられてしまった。


そりゃあ、いろいろとね。


閑話休題。


武術大会出場にエントリーをすました後、僕たちは2か月ほ泊まる宿屋を探しに出かける。ギルド経営の宿屋は、時期的な問題ですでに満室となっているため、宿を探す事にしたのだ。しかし、どこも満室であり、なかなか空き室が見当たらない。貴族御用達の宿屋は空き室があるが、そんなところに泊まったら、欲しくない厄介事が舞い込んでくる気がするので初めから却下となる。


どうしようかを悩みながら大通りを歩いていると、1軒の不動産屋に目が留まる。

「宿がないなら、部屋を借りる?とれとも購入する?どうせ2ヶ月間はこの町に住む事になるんだし。」

僕が、不動産屋のほうを向きながら、そんなことを提案する。

「過去に来た異世界人(先輩たち)の努力で、衛生面は完璧だし。2ヶ月間や土台を払うくらいなら、部屋を借りるか購入したほうが安く済みそうだね。」

トモエちゃんは、僕の提案に賛成のようだ。

「そうだな。どうせ借りるなら、アパートではなく1軒家にしてくれ。そうすれば、トモエちゃんとイズモちゃんと、これから購入予定の奴隷ちゃんと、仲良く夜が過ごせるからな。」

アスカ君は、夜の襲撃イベントと楽しみにしているみたいだ。そのために、1軒家にしてくれと懇願している。

「じゃあ1軒家を借りるという事でいいかな?」

「そうだね。それでいいと思うよ。」

ということで、早速家を借りに不動産屋の扉をくぐる僕たちです。

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