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(仮)異世界放浪記~勇者?魔王?なにそれ?おいしいの?~  作者: ai-emu
【プロローグ】復讐劇は計画的に
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プロローグ③転生前のテンプレですね

あれからどのくらいの時間が過ぎ去っていったのだろうか?


ここは、天国だろうか?

それとも、地獄だろうか?


自ら命を絶ったのだ。それも、大事な彼女(和泉ちゃん)を伴って・・・・。

どんな理由であれ、そんな事をした僕が行きつく先は、地獄に決まっているだろう。


そんな事を考えていた時もありました。


僕は今、『絶世の美女』という言葉が、そっくりそのまま当てはまるような容姿をした、見た目20代前半の女性の対面に机を挟んで腰かけている。

周りの景色は、何処までも続く雲海のような感じで、真っ白な雲の絨毯が果てしなく広がっている。


そんな場所になぜか建てられている東屋の中にいるのだ。


僕の目の前に腰かけておる女性は、何かの資料だろうか。十数枚の紙が束ねられているモノを1枚1枚めくりながら、何かを確認している感じだ。

そのころ僕は、そんな女性をただ見ているか、何処までも続く果てしない雲海を、ぼ~~~~っと眺めているだけだった。


”トントン”


資料で机を叩く音で、現実逃避から戻る僕。

「君が、武蔵出雲君だね。」

「そうですが、貴方様は誰ですか?」


「私は、アメンラウドという。

『エジャプルス』という世界を管理している世界神をしている。

地球では、3,000年ほど前に古代エジプト王国の主神『アメン=ラー』として祀られていた事もある。ちなみにこの世界の神々は、古代エジプト王国にて祀られていた神々が、名前と姿を変えて祀られている。

私もその1人となるな。

まあ、この世界の神々(私たち)の事はこのくらいでいいだろう。

詳しく知りたかったら、”転生後”に私たちが祀られている神殿を参拝してくれたまえ。


前置きはこのくらいにしておいて。


”出雲君と和泉君(君たち2人)”には、君たちが暮らしていた世界で起こる、『とある問題』を解決するために、私が管理する世界に転生してもらう事になった。

『とある問題』については後で説明するとして。

君たち2人が、地球であのような扱いを受けていたのは、我々の管理不行き届きのせいでもある。」


アメンラウドと名乗った世界神様の話は長く、少し専門的な用語も飛び出していた。

神様の話を途中で止めるのはあれかと思ったが、たぶん転生するだろう僕が、神様に訊けるのはこれが最後かと思い(実際は、アメンラウドさんと会話をすることができるのだが)、解らない単語などは、その都度聞いていたため、とっても長引いてしまった。


砕いて纏めたことが、こうである。


僕と和泉ちゃんは、まるで奴隷のような扱い(耐え難いイジメ)を受けており、自殺する1ヶ月前からは、服を着ることすら禁止され、実際着用ができないように鎖で繋がれてしまっていた。

このような結界になってしまったのは、神様の世界で起こった問題が起因している。

あの世界を管理している神々の一柱が、何かの力を蓄えるために、2人の運命を捻じ曲げていたらしい。元凶の神に関しては、神威裁判の結果、神力を剥奪したうえで存在そのものを消滅させ、すでにこの世には存在していないみたいだ。

何をしようとしていたのかは教えてもらえなかったが、どうせ碌でもない事なんだろう。


これが前提条件であり、問題視されているのが、僕と和泉ちゃんが、憎悪の思念を抱いたまま自殺してしまった事にある。


元凶の神が行った事象が影響し、僕たちの魂に焼き付いてしまった。そして、僕たち2人の憎悪の思念が地球上に存在していた、所謂悪霊と呼称されるモノたちを引き寄せてしまい、魔王を生み出す元を創ってしまったらしい。

そこで考え出されたのが、僕たちが自殺する際に行った一連の事柄を、『復讐が成功した』という事にして、少しでも2人の魂内に宿る『負の感情(つまり憎悪の思念だね)』を、減らす試みがなされた。

これは、僕たちがやった事が、加害者とその家族にとっては社会的に抹殺される事になり、その事が復讐として成功した事になるらしい。

自殺した後の事なので、どうゆう感じに抹殺されたのかは知りませんが。

・・・・別に、知りたいとも思いませんがね。


ここで、もう1つ前提条件を。


輪廻の輪は、世界に1つ1つ存在しており、通常は、その世界にある輪廻の輪を介して魂が循環している。

つまり、世界単位で考えれば、一部例外を除けば、魂の総量は常にある一定の範囲内で安定しているのだ。

例外となるのが、何かしらの負の感情を持ったまま自殺した魂だ。

この魂が何も処置のないまま、その世界の輪廻の輪を通ると、他の正常な魂までも引き連れて巨大化し転生。このまま何もなく新しい人生を終えればいいのだが、高確率で転生した場所(大抵は転生前にいた場所)を滅亡へと追い込むモノへと変化する。


所謂『魔王様』と呼ばれている存在ですね。これが、初めにアメンラウドさんが話していた『とある問題』です。

つまり、このままいけば、ほぼ間違いなく僕と和泉ちゃんは『魔王様』となって、地球を蹂躙するとの事。それも、同時に2体出現するため、とんでもなく強大な魔王様になるんだってさ。


出現した魔王様は、その世界の住人が責任をもって討伐するのが習わしとなっているんだが、勇者召喚(他力本願な)行為は、すべての世界で行われているのも事実であり・・・・。

当然、地球でも過去に(数千年前)、勇者召喚(他力本願な)行為をした形跡があるとの事。今は、魔法や魔術といった行為は、口伝すら残っていないので当然できないのだが。

逆に召喚される側へと世界が進化しているみたいだ。


まあ、この話はこれくらいにしておいて、そのたびに神界では、とある問題で右往左往するらしい。

今現状では、召喚される勇者に求めるスペックが、とある病気持ちの若者に当てはまるため、6割くらいは日本の若者が召喚されるらしい。


本当に迷惑な話ですね。


で、神様たちが右往左往する訳はというと、付随する肉体のあるなしに係わらず、魂1つを指定して世界間転移をすると、膨大なエネルギーが必要となってくる。その結果、近くにいる魂までも引きずられて転移することになる。

で、引きずられて転移する魂の量は、元凶である召喚先の世界との距離に比例するみたいだ。距離が短ければ、周囲にいる数人で済むが、距離が遠くなるとクラス丸ごととか、何かのゲームをしていた者全員とかになる。


これが、自然に発生するもの(数百年に一度くらいの確率で起こるらしい)、もしくは、輪廻の輪を管理している神々が起こす事ならば問題はない。


しかし、世界に住まう生物が、人為的に発生させた場合は双方の輪廻の輪に亀裂が入り、修復するために大変な労力がかかるらしい。

で、神々が、輪廻の輪の修復をするためにとった行為が、人為的に召喚されていく者たちに過負荷となった力を分散して与える事だった。

これが所謂『チート』と呼ばれるものであり、与えられる力は千差万別になる。

そして、与えられた力を使いこなすには、本人の努力が必要との事だ。

そして、転移者は、力を選ぶ事はできない。

唯一選べるのは、僕や和泉ちゃんのように、『神様と直接会話をした』後で、転移ないし転生した者たちだけだ。

これは、神々の仕事に巻き込まれたお詫びみたいなものだ。ただし、選べるチートは、その時に担当した神様の神格依存するらしい。


また、ステータスを確認できない世界は意外と多く、僕たちの転生する『エジャプルス』も、基本的にはステータスの確認はできない世界となっている。ステータスの確認できないため、どんな力を授かったのかも解らないため、召喚者が力を発現するのは困難を極めるらしい。過去に召喚または、転生した者たちが、ステータスを確認できる魔道具みたいな機械を作っていた場合は話は別だ(このあたりは、神様たちはノータッチらしい)。

これについては、神様の力で転生していく僕にも当てはまるみたいだ。

つまり、ステータスの確認はできないので、魔法がある以外は地球と同じらしい。


あっ!!


そうそう。


僕たちが転生する世界は、剣と魔法のファンタジー世界らしいですよ。

世界についての詳細なデータ?は、転生後に自分の足で確認するように言われています。なので、今現状では、まったくどんな世界なのかは知りません。

今からとても楽しみですね。

何もかも知って転生するのは、なんか後味が足りない料理みたいですから。


閑話休題。


世界間転移とは、双方の世界の輪廻の輪同士を繋がった状態(神様たちは『世界の歪み』と呼称している)でのみ可能であり、『勇者召喚』という行為は、双方の輪廻の輪に過負荷がかかる行為の事を言う。

なので、本来ならば、勇者召喚はやってほしくない行為となるのだが、その世界にとっては必要とされる行為でもあるため、神々の都合だけで禁止する事はできないらしい。

唯一できたのが、力の分散だけだったのだ。

この行為のせいで、勇者召喚が絶えないのもまた事実なのだが・・・・。


さて、ここで、僕と和泉ちゃんの事例だが。


僕たち2人は、魔王様になってしまうのを防ぐために、アメンラウドさんの管理する世界で転生するわけですが・・・・。

これにもしっかりとした理由があるみたいです。


まずは、僕った異を地球のある世界で輪廻の輪を通して転生させると、負の感情もそのままに地球異転生してしまうらしい。そうなると、当然魔王様になる確率が高まるみたいで、結局は同じ穴に戻っていく。これは、たとえ記憶をなくして別人に転生しても同じことらしい。

それを防ぐために転生なのにね。


つまり、魂を別世界に移すことによって、負の感情が浄化されるらしい。神様たちがこういった魂をわざと異世界に移す際は、魂がため込んだ負の感情や、引きずられてやってきた悪霊たちを利用して、『世界の歪み』を超えるので、結局はこういったモノが浄化されていくみたいなのだ。

通常は、このシステムを利用して、強大な負の感情を浄化させているらしい。


で、アメンラウドさんが管理する世界に行くのは、たまたま今回僕たちの担当になったからであり、深い意味はないとのこと。


神様には神様の都合というのがあるんだろうね。


和泉ちゃんについては、アメンラウドさんの下で働いている別のが説明をしている。

そのため、転生後は別々の場所に送られる(同じ場所に転生させると、何か不都合な事があるらしい)ので、転生後に探してみようと思っている。和泉ちゃんとの再会は、転生後の目標の1つですね。


最後に、自殺した元凶(元クラスメイト)たちについては、僕と和泉ちゃんの負の感情が大きいらしく、すべてを浄化する事ができないらしい。

そのため、僕たちに引きずられる形で、僕が転生後、数か月から数十年間で『エジャプルス』に、何らかの形で召喚されるみたいだ。

十中八九『勇者召喚』だろうが、どれだけ巻き込まれるのかも含めて、誰が勇者として選ばれるのかは、神様でも解らないみたいだ。

そして、勇者となった者とは、魂同士が惹かれ合って、何らかの形で出逢うだろうと教えてくれた。


「では早速だが、転生後について話したいと思う。」

アメンラウドさんは、僕を正面から見据えてこう話しかけてきた。

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