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序章

Q.なぜ日本は絶対に破滅しないのか?


A1.国債整理基金特別会計があるから

A2.潤沢な民間資産があるから(増税可能マージン)

A3.事実上、外債がないから(外債は金利などが管理しにくい)



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皆様、お久しぶりです。この内容はかつてカクヨムというWeb小説投稿サイトに2018年1月より投稿を開始した“「なぜ日本経済は絶対に破滅しないのか?」について宇宙戦艦ヤマトの世界観を使って、イヤになるほど説明する!”というタイトルの加筆修正版になります。「インフレ(←含む国家破綻)は全て貨幣的現象に過ぎない」という新自由主義的な視点から日本と世界のインフレ・デフレ(=バブル崩壊)・国家破綻について考えてきた末に、故郷の星を焼かれてしまったのでこちらに逃げてきた…という程度の感じです



  ※     ※     ※



ところで、GDPの2倍もの債務(国債)を背負った日本が、1990年代のバブル崩壊の頃からずーっと「日本は国家破綻する・破滅する」と言われ続けてなおピンピンと生き残ってきたことに疑念を抱かれたことはないでしょうか?


600円のお小遣いしか無いのに1200円の借金した子供が、なぜブタの貯金箱をお金の湧き出る魔法のツボに変えることができるのか?


…という疑念は誰もが持っていると思います。たとえば国債は10年償還とされているものが多数あるのですが、だったら10年後にはドカッと返済が来てショート(破産)するんじゃね?…とか、毎年毎年国債を何十兆円も刷り倒して借金を累積させているのに、なんで日本は国家破綻しないの?…という疑問です。勿論「国債は借り換えができるから(=事実上、借金返さなくていいから)」とか「国民の持ってる現金の総量は約2000兆円もあるから大丈夫」とか、いろいろといわれてはいるものの、それでもGDPという「国の稼ぎ」の2倍もの借金を、過去30年に渡って抱え続けていられるわけはないはずです。そんな事が出来たなら、どんな会社だって倒産することは無いでしょう。


ではなぜ日本だけが国家破綻しなかったのでしょうか? それには「国家破綻を防止するためのヒミツのメカニズム」があるからなのです。それが「国債整理基金特別会計」でした。詳述は本文で述べるとして、簡単かつ現実的な国家破綻防止のメカニズムのことです。つまり…


日本政府が発行した国債を、民間銀行の日本銀行が「資産」として保有し、この日本国債を元手に国内外に手広く投資しているから


…これだけですm(_ _)m

おそらく、流れはこんな感じです。



①日本政府が発行した国債を民間(金融機関等)に買ってもらう。この国債分のカネで政策投資を行い、景気を作る。


②市場に買ってもらった国債(=民間の資産)を日本銀行が「公開市場操作」という操作で買い取る。買い取る=現金で買うので、買い取った分だけ現金が市場に流れ、これがインフレ成長を促す。他方、日銀には多額の日本国債が貯まる。


③日銀の国債は満期まで所有すれば日本政府から元本+表面金利分のお金がもらえる。ということは「国債は(日本政府が借りた)カネ」なので「カネ」としての資産価値がある。


④ダミーの投資会社・ファンドなどを作り、日銀が此処に国債(とおそらく現ナマ)を貸出し、ダミーファンドはこの日本国債+現金という「資産」を東証のETFや米国株式・米国債購入や公社債投信などの「比較的安全な環境に長期に渡って投資し続ける」


⑤莫大なリターンが来る。これが「特別会計毎年約200兆円以上(←一般会計の倍以上の額)」の元ガネとなり、同時に「国の借金ガー」を返済することもできている(今の所は)…


…です。そもそも国債整理基金特別会計というのを知らないという人ばかりだと思います。知らない理由は簡単で「政府日銀財務省が絶対に知られたくない」からです。


そりゃ、そーでしょう。「誰かの借金は誰かの資産」。これから転じて「日本政府の借金は日銀という名の(事実上の)政府の銀行の資産」では日本国はタダの投資国家に過ぎないからです。政府が勝手に借金して、その借金で政府が勝手にカネ稼いでいる…だったら日本の民間など何のためにあるの? 国債発行する担保みたいな存在に成り下がっちゃうでしょ?…という資本主義の根管を揺るがす倫理違反と採られかねません。ただの社会主義型資本主義です、こんなのは…


しかし現実にはこの国債整理基金特別会計という事実上の「国策投資ファンド」によって借金から多額の富を生み出しているのです。これが世界の中でも突出して巨額な「日本の政府隠れ財源750兆円」の中身です。もっとわかりやすく言えば日銀保有の日本国債約600兆円+他の各種債権+現金の総額ということです。時々、「日本政府の資産は750兆円もあるが、15%くらいしか現金がない」といわれてますが、この割合によく似てるでしょ…(¬_¬)? そういうことだったのです。


日本はGPIFのような「投資国家」…それも自分の借金で自分の借金を返しつつ、なおかつ莫大な富を資産売却益(キャピタルゲイン)資産運用益(インカムゲイン)から生み出している「夢のようなお金の噴水」を持っているからこそ、「どう考えても無理」という程の借金をしてもノウノウと生き残ってきたのです。つまり、市場第一主義の新自由主義的な立場から言えば…


日本は禁じ手に近い手段を使って生き延びている


…ということです。国が市場を牛耳っているようなものだからです。しかも世界でも400兆円以上を転がしているほどのビッグ・プレーヤーだったのです(呆然


これだけの魔法を使えば国一つくらい助けられるよね…(๑¯ω¯๑)

借金からカネを生み出すんだものね。ちとズルいよね…(๑¯ω¯๑)


そのくらい凄いテクで、他の国でここまでやってる国は勿論ありません。日本が最初で最大です。これを偉大な先進性と見るか、禁断の魔法を使う人外の魔物と見るかは後世の歴史家が評価を下すことでしょう。しかし江戸時代初期の1730年9月24日、大阪堂島に世界最初の差金決済による先物市場を独力で構築し、「世界最初の先物市場国家」となった日本人ならば「やりそう」とも言えるスーパーテクニックです。なにしろ世界が差金決済型の先物市場を構築したのは日本に遅れること実に350年後の1981年に短期金利先物取引を開始した事に始まると言われています(異説あり。しかしそれでも数年違いの差)。


国債整理基金特別会計というドンガラは、実は350年先の国家運営のテクニックかもしれないということです。



  ※     ※     ※



この件含めて残り2つ(A2とA3)などについてもゆっくりとこれから解説したいなあ〜と思うのです。しかし、真面目な話を読んでいても面白くはなく、読みたくも無いと思うのです。そう思っていた時、誰もが知ってる名作でしかも含蓄の深いアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の世界観を使うと、結構スムーズに話しが出来るということに気づきました。つまり誰かに説明するときや、皆で話しをする時によく使ったということです。韓国人なんかに話をしたときにも評判は良かったので、多分、普遍性と汎用性があると思われます。


話題にするのが簡単でテーマをシンプルに絞れる。

しかも「日本人だらけの作品(当時の時代背景から考えればやむを得ないこと)」であることは、2199年から振り返る過去の日本という視点で描きやすいことにも気づきました。たとえば「地球人(テロンじん)、丸焼けになって戦時復興するカネがあるの?」とか「ガミラスさん、広大な宇宙戦線を支える戦費をどうしてんだろね?」みたいな話しが出来るということでした。総統閣下があれほど「とんでもないムダ使いだ、辞めてくれたまえ」と苦言を呈したにも関らずバラン星は火だるまになった・・・では、軍事法廷で死刑宣告出るし株価も下がる。こんな状況では帝国国債の発行も大変だろうな、と・・・。


そんな感じの話しをした挙げ句、食いつきもよかったし、たとえとして使いやすかったということでした。優れた偉大な作品は多くの示唆に富む内容を包含しているものです。宇宙戦艦ヤマトという名作がまさにそうで、政治・経済・軍事などの社会性を考える上で、実に理解しやすいメタファーとして使える偉大な秀作だったということです。そこで宇宙戦艦ヤマトという誰もが知っている名作をオマージュしつつ、ヤマトの世界観を使って日本と世界の最大の問題たる「インフレ・デフレと国家債務・破綻」の問題を国債と金利という「負債」の面から考えてみませんか?…という内容です。


その意味では、これからの内容は「無限に広がる大宇宙一のトンデモ本」になるかもしれません。それだからこそ結構真面目に真剣に考えてみたいとは思います。あまり他の人が試みた形跡もないので、誰も読んでくれないかもしれない、とやや達観もしていますが…


そんなわけで暇つぶしに軽く読んでいただけば大変助かります。少し長くなるかもしれませんが、どうぞお付き合いの程を…m(_ _)m

【ここだけの補足】

実際に破綻しないのか? …については「インフレで解消できる」というのが結論になり、実際に過去に起こった金融政策についても詳述するつもりであるだけでなく、実際に日本が国家破綻したとする場合のシミュレーションもしようと思います。おそらく1992年10月から半年に渡って続いたポンド危機の再来という形になるかと思われます。


要するにこの話の内容は金利とインフレをメインフレームに、これらを生み出す通貨=国債という視点から「管理通貨制度における国債」とその功罪について新自由主義的な視点からかんがえてみようという程度の内容です。

おそらくはあと450万字〜以上の、やや多めの内容になるかと思われますが、よろしかったらこれからよろしくお願いいたします


…m(_ _)m

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