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「セクハラ野郎だよ!

一皮むいたら!ただの!」ホテルのロビーで電話で莉夏にグチる。

ホテル着いたら竜星は電話だけ持ってどこかに行ってしまうし、

悠馬までトイレと行ったまま帰ってこない!

荷物だけ持たされて部屋にも戻れないのだ!

仕方なく莉夏に愚痴聞いて貰おうとしたら

午後の株の取引の最中だったみたいだ。

終わったらしく、莉夏から連絡が来た。

「知ってるでしょ〜この時間は午後の取り引きだって〜」と言われたが

莉夏は面倒見が良い。

文句を言いながらも返信してきてくれた。

「ごめん!でも、莉夏があの上司守ってくれそうとか

言ったんだからね!

とんでもないセクハラ野郎なんだけど!」

この2日間のストレスをぶちまける。

「でもさ、これで犯人組織から春狙われないじゃん!

もし狙うなら、あの人でしょ?」

「えっ?」良く春には分からない。

「だから〜あんたの同僚はコソコソ探ってて殺されたんでしょ?

ここでアンタがまたコソコソ探ってたら、次はアンタが狙われたのよ!

でも、あの澄ました官僚君が大ごとにして陣頭指揮取り始めたから

アンタは狙われないのよ!分かる?」

莉夏にそう教えられた瞬間、春は血の気が引いた。

「ごめん!また後で!」

携帯を切り、竜星と悠馬を探す。

『私は悠馬から離れちゃ行けなかった!

しまった!

竜星さんも、頭に血が上ってるから私に指示し忘れたんだ!』

竜星がどこで電話してるか考える。

多分、田舎だから電波の届く場所を探してるはずだ!

が、ココらへんの基地局の場所が分からない!

人気のない場所に居なければ良いが…

ホテルの屋上へ駆け上がる。

が、屋上が閉鎖されてた。

「後は…どこ?!」

ロビーの外には庭園が広がってた。

結婚式場も兼ねたホテルなのだろう。

「あそこだ!」ロビーに戻り、庭園に飛び出す。

人気もないので銃を構えて走る。

ちょうど池に渡された太鼓橋の中央に居た!

「竜星さん!」まだ遠いが声を掛ける。

狙撃犯への威嚇だ!

人がいる事を大声で知らせるのだ。

ジャケットの中で銃口を下にしたまま走り寄る。

「どうしたんですか?」竜星は電話に集中していたのだろう、驚く。

春は耳元で囁く。

「すみません!悠馬を見失ったので!」

竜星もハッとした顔をした。

「すみません!僕のミスです!」


そして大きな声で「私だってトイレ行きたいんです!

いつまで荷物当番させる気ですか?!」プリプリしてみせた。

「すみません!あれ?でも悠馬君と一緒では?」竜星もアドリブに合わせてくれる。

ロビーに戻る道すがら、ロビー方面から悠馬が現れた。

「ナンだよ〜人がトイレ行ってたら、何二人でいちゃついてんだよ?」悠馬が舌打ちした。

「アンタがトイレ遅いから探してたのよ!

私だってトイレずっと行ってないんだから〜」春が文句を言った。



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