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二人はトライアングル

作者: とある1192

 夫は妻を愛していた。にも関わらず他の女のことも愛した。それが妻を愛するが故の行為でありつつも、夫は妻への不義理にただただ申し訳なく思うのだった。


 妻は夫を愛していた。しかし、誰かの子どもを腹に宿した。妊娠から三か月だ。

 夫との子供であると考えたいがここ半年の間は身に覚えがない。それどころか夫以外との異性と交わったことなんて無い。であるならば、このお腹の中の子供は一体……。

 不倫なんてしたこともないしするつもりもない。しかし誰ともうけたのか分からない子供を身ごもることが、夫に対しての不義理に当たるような気がして、妻は夫に妊娠したことを伝えられずにいた。


 女はある男を昔から愛していた。しかし、その男は別の女と結婚してしまった。女は悲しみに暮れた。自分のほうが男を愛しているはずなのに、自分のほうがあの男にふさわしいのに、自分とあの女には何も差がないのに、という思いが幾重にも重なっていった。

 そして、女は夫となった男に近づいた。私のことも愛してほしいと。夫は女のことを拒絶しなかった。否、拒絶できなかった。

 遂に、女は男との愛の結晶を授かった。




 幼馴染の男女二人が結婚した。昔から二人は仲が良く、結婚してからも仲睦まじく夫婦生活を営んだ。

 しかし、妻は特殊な事情を抱えていた。それは二重人格であるということだった。

 そして、妻の持つもう一つの人格も夫のことを愛していた。

 もう一つの人格は表の私だけでなく裏の私のことも愛してほしいと、夫に平等な愛を求めた。

 男は妻のことを愛していたし、裏の人格のことも愛することが彼女の幸せにつながるのならばとそれに応じた。しかし同時に二人の人格のことを平等に愛することは妻に対する不義理に当たるのではと思い、表の人格である妻には裏の人格の女との関係を伝えられずにいた。

 そして、夫と女との間に子供が出来た。

 妻は身に覚えのない子供に戸惑い、女は男との愛が証明されたことが幸せだった。

 夫は悩んだ。妻と結婚したのにも関わらず、女との間に子供をもうけてしまった。しかし妻と女の体は一つだ。生まれてくる子供は妻の子供でもあるのだろうか。




 たった一人のことを生涯に渡って愛する。それは素晴らしいことだ。

 でも、一人とはどう数えて一人なのだろうか。人格が一つあれば一人なのだろうか、体が一つあれば一人なのだろうか。

 愛とはいったい何だろう。

 誰かのために献身することだろうか。それとも自らの行為を正当化する免罪符だろうか。

 ただ一つ確かなのは、夫も妻も女も三人が三人のことを心から愛していたということだけだ。

うまく文章として昇華できませんでしたが、こんな内容の夢を見ました。結婚どころか交際経験もないのに、どうしてこんな夢を見たのでしょうね。

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