ダンジョン35話 ギルド除籍?
「……少し考える角度を変えてみようか。他に何か気になった事はあった?」
「あ、一つあるのじゃ」
クロロがハッと、思い付いたかのように口にする
「どうしたんだい、狼君?」
「うむ。あれは確か、ダンジョン五十階層くらいじゃったかのぅ? 歩いていたら、突然地面が揺れ始めたのじゃ」
「あぁ、あったなそんなのも……」
俺は隣の狼の呟きに首を縦に振る
「それで、じゃ。ダンジョンを攻略後に考えても一体何が起きたのか分からなくてのぅ……。巨大な罠が作動したのかと思うとのじゃが、何も無く終わりあったし」
「何か繋がりがあるかも知れ無いね……。まぁ、僕は今後と魔教徒と継続して調べてみるよ」
「お願いしますね。ガイスさん」
「期待されても困るけど、出来る限りは尽くそう。
……あぁ、一つ言い忘れてた」
そう言うと、ギルドマスターは右手の人差指を立てた。
なんだろう?
「今回のダンジョン攻略によって、カミト君のギルドランクがまたひとつ上がったよ」
「え……? 嬉しいですけど、今回は王様直々の依頼だったから、ギルドは関係ないんじゃ……」
「ははっ。まぁそうなんだけど、AランカーやBランカーの冒険者達が揃いもそろって敗れたダンジョンだからね……。その人達よりも既に強いんだから、ギルド側としては実力を認めたってわけなんだよ」
すると、上機嫌になぜか口笛を吹き出すガイス。
急にどうしたのだろうか?
カミトは疑問に思って聞いてみる
「何か良いことでも?」
「適材適所。君達は強い、それは今回のダンジョン攻略によって確信に変わったよ。ただ、今のままだとやっぱり上のランク依頼を受けることが出来ないから、勿体無い」
「このギルド内で、所属している最高ランクはAランク。しかし、アゼル兄弟が二人居なくなった今、その穴の兼ね合いもあって危険度が増す上位ランク依頼をを、受ける人が減って困ってる。とかじゃのう?」
目の前の髭を生やした男は的の射を外した顔をする。
そして、俺と同じ鋭い瞳をクロロにも向けた
「はははッ! やっぱり君達は面白いね! なるほど、なるほど……」
突然ガイスは大笑いし出した。
呼吸が荒くなった息を鎮めるように空気を吸う
「今後ともよろしく頼むよ。カミト君、クロロ君」
「こちらこそ宜しくお願いします」
「我もからも頼むのじゃ」
そろそろ解散な雰囲気になり、カミト達も外へ出ようと扉を開けた瞬間……。
「バタンッ!!」
何者かと開き際に身体が当たってしまい、勢い良く外側へ身体ごと倒れる。
「いたたたた……。あの、すみません。大丈夫ですか、? 」
「は、はいい……」
あれ、この声どこかで聞いたことあるような……。
「って!! ちょ、どこ触ってるんですかぁ?!」
「急にどうしたんですかーー」
あれれ、おっかしぃぞ! 俺の右手が、服の上から果実のような膨らみをしている部分を鷲掴みにしていた。
感触を確かめる為に、揉んでみる。うん、柔らかい。
という事は……。あれ、? これはまさか……
「へ、変態!? あ、あああなたをギルドからじょ、じょ、除籍しますれ 早く顔を見せなさい! というか、早く退いてください!!」
「ごごごめんなさぁぁぁい!」
女性の上から離れ、距離を保つ。
こんなことでギルドから消されるとか、溜まった物じゃない!
唯一の希望、ガイスさんに視線を送ってみるが……
「やれやれ、君は色んな意味で強いんだね」
なんて言わんばかりの目線を送り返される始末……。
いや、そんな場合じゃないから! 助けて!?
「証言者は一人と一匹いますから観念して……。
って、カミトさんじゃないですか!?」
押し倒した女性はアリシャさんだった。
どうりでどこかで聞いた事ある声だと思った訳だよな……。
「え、? あれ、アリシャさん!?」
一応アリシャはギルドの受け付け員として働いているドワーフである。そのため年齢に反して小柄だが、他の種族と同じように胸の成長するのだ
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その後、ギルドマスターがなんとかアリシャさんをなだめてくれて、事態は収束した
しかしまだ怒っている感じなのか、頬を赤らめてそっぽを向いている。
「あ、アリシャさん…….。その、先程はすみませんでした……」
「……」
返事は無し。
みんなも女性を怒らせないようにしようね!?
「グスンッ」
涙を啜る音が聞こえる。
アリシャはしばらくの間、自らを落ち着かせるかのように呼吸を整える仕草をすると、カミトの方へ振り返った
「す、すみません……」
「今日のことは、私も一方的に言っちゃったから悪かったです」
「い、いやそんなことーー」
「なので、代わりに何かしてもらいたいのですが、いいでよね?」
何かを考えているような、不気味な笑顔をしながら俺の肩を思いっきり掴んでくる。
痛い……。そしてニヤニヤとするのが怖い……
「あ、はい……」
「では、カミトさんにお願いしたいタイミングで言わせてもらいますね」
「それで今回のことを水に流せるのであれば、俺としては有難いです」
アリシャさんが再び意味深な笑顔をし、俺は背筋が凍るような感覚を覚える。
何か嫌な予感がするな……。
その予感は的中するのだが、それは少し後に起こる出来事であるため、この時カミトには知りようが無かった
「せ、責任取ってもらいますからね! で、では!」
「あ、ちょっ」
逃げ去るように一階へと走って行ったアリシャさん。
「クロロ君も苦労する主人に付いてしまったようだね」
「我も承知の上である……。主人のラッキースケベ運は、ステータスとかで測れるレベルでは無いからのぅ」
この後、帰り際に一階で働くアリシャさんと視線が合ってしまった時、向こうは赤くなりながらも手を振って来てくれたので、振り返した。
二章これにて完結です!
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