ダンジョン32話 デート2 修羅場と平和
カミト達一行は店でパフェを食べた後、少一時間ほど休憩して街中へと移動した
「次はどこに向かいますか?」
「俺はもう食べるのだけは勘弁だからな……」
これは夕飯まで絶対響くよ……。
「じゃ、じゃあ……。わ、私はカミトに、服を選んで欲し、いです」
「フィーナ自らが言ってくるとは、珍しいな。
折角の機会だし、俺は賛成だよ。シルフィーは?」
「そうですね……。ふふっ、異議ありません。
というか逆に、見てもらいたいです!」
俺は知らなかった。提案に乗ったこの時の自分を、後になって後悔したことを。
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場所は変わり、街の中で有名だという服屋さんに来た。
店内に足を踏み入れた瞬間、女性客と店員さんからの視線がカミトに集まる。
しかし、女子陣二人が後ろからついてきたと分かったら、俺への注意が散々になった。
「な、なんだったんだ……?」
「こういう店に、男の人が一人で入るのはご法度なんですよ。ほら、下着とかも置いてますし……」
周りに聞こえないよう、俺と目線を合わせず耳打ちをするシルフィー。
確かに赤の他人またしては異性に、自分の下着を選ぶところを目撃されるって言うのは気分が悪いしな。
「また一つ勉強になったよシルフィー、ありがとうな」
「カ、カミトは乙女心をもっと勉強しないとダメです! ねぇ、フィーナ?」
「う、うん。私もそう思い、ます」
「ごめんなさい……」
まるで女房に尻を敷かれる旦那見たいな光景。
店内をぶらつきながら、女子二人は各自気に入った服を、次から次へと籠に放り込む
「まずは、これくらいですかね……。私達は試着室へと行くので、カミトは待っていて下さい」
「わ、分かった……」
合計十着ぐらいを決め込み、個室に足を運ぶ二人。
いやしかし、また一人になってしまったせいか、周りの客からの目線が痛いな……。
目を瞑り、自分は見てないですよアピールする事三分。突然、目の前にあるヒラヒラ布が開かれる
「ど、どうです、か、? にに似合って、ますか……?」
「おおぉ……」
中から姿を現したのは、お姉さんのフィーナ。
地球で言う夏着なのか、全身白色の半袖短パンの服。ワンピースに、麦藁帽子を頭に座らせている。
美少女だけに許される、二次元特有の服装じゃんそれ!!
「と、とても似合っていると思うよ……。はっきり言って、めちゃくちゃ可愛い……」
「ッッッッ!! そそそそそうで、しゅか……」
そう口にすると、彼女は素早く元の部屋中へと戻った。
誰がどう見てもフィーナは、照れたために言葉を噛んでしまったのだが、カミトはそう解釈してないそうで……。
「ど、どうしたんだ、? また突然具合悪くなったのかな……」
などと、何も分かってないのであった。
「カミト、どう、でしょうか……? 初めて着るので、その、着方も良く分からなかったのですが……」
「え、? シルフィーが着てるその服って……。
浴衣、だよな、?」
クロロと祝祭の話をしていた時、一度頭によぎったのが、目の前のエルフが着ている浴衣の存在だ。
こんな所でも、地球いや日本の文化が取りいられているとは……。
「えぇ、そうですが……。似合って、ませんか?」
「いやいやいや、多分そんなに浴衣が似合う女の子はシルフィーぐらいだよ!」
赤と黒を合わせた、和を彷彿とさせる鮮やかな模様。
より大人の女感を強めながらも、しっかりと魔性の魅力も放つシルフィー。
「そんなに、ですか……。これ決めましたら買います! それじゃあ、次の洋服を着てきますーー」
「シルフィー?!」
「え?」
シルフィーもフィーナ同様、試着室へと戻るために背後を振り向こうとした瞬間。着ていた布が地面に裸落ち、肌白い身体全身が見えたと思ったら、彼女が身に付けていたそれらが、丸裸になってしまったのだ
「ちょっ?! な、なな何見てるんですカミト!!」
「ああぁぁぁあ、ご、ごめん!!」
「カミトのスケベですッ!」
「……」
慌てて室内へと姿を消すシルフィーだったが、もう遅い。カミトの目にはしっかり写っていた。胸を隠す派手な赤色ブラジャーに、魅惑の紫色パンTの事を。
勿論、カミトだって若き男の子だ。
こんな光景を目にして、忘れられるわけがない。
目元からニヤニヤとしている、気持ちの悪い彼のことを、周囲の女性達は軽蔑の目で見ていたが、当の本人は全く気にしていない様子であった。
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あれから宿屋へと戻った一行。
今、どういう状況かというと……
「全く、カミトってば……。今日の事は、絶対に、ぜーったいに忘れて下さい! いいですね?!」
「は、はぃ……」
「声が小さすぎて聞こえません! はい、もう一回!」
「は、はいッ! 赤と紫の下着だった事は、今後一切記憶から消します」
「そ、そこまで見てたんですか、?! うぅ、お嫁に行けません……」
「お、俺が貰ってあげるから、泣き止んでーー」
「……。今のカミトからのその言葉は、下心としか思えません!」
「……」
絶賛シルフィーからのお説教を食らっているカミト。
この男が口にしている言葉の半分は本当で、半分は嘘である。本当の部分は、申し訳ないところ。嘘の部分
は記憶から消すと言うところだ。
ついでに言うと、この夫婦漫才を側から見ているフィーナは、カミトに対して呆れた目線をずっと送っている。
「すみません……」
こうして、なんだかんだあった一日が終わったのであった。
ちなみに、この時クロロ達はというと……
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クロロ視点
「美味しいかのぅ? それはリンゴ飴というらしいのじゃ」
「うん! クロロおじいちゃん、ありがとう!」
カミト達とは対照的に平和であった
少し寄り道して書いてみました
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