ダンジョン7話 新たな仲間と魔法
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名前 クロロ 種族名 シャドーウルフ
状態異常:主従
レベル:80
称号:賢狼
HP:5000/5000
MP:10000/10000
筋力:350
耐久:160
素早さ:800
魔力:1300
幸運:450
スキル
分身
影移動
使用可能魔法
雷属性
闇属性
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「クロロ、ステータスやけに高くないか?」
俺とクロロはレベル差が二倍近くも離れてるのに、ほぼ互角って流石に強すぎないか?
「ああ、その事か。我らモンスターは、もともとのステータス値が高いからじゃ」
「そうなのか?それじゃ、続けてもう一つ質問ね。クロロは現在最高ランクSのモンスターっていう認識でいいんだよな?」
「うむ。最高ランクのモンスターは基本的に人語を話せるだけの知性があるからのう。まぁ、例外もなくわないが、大体はその通りじゃ」
クロロは当たり前だと言わんばかりに答えた。
なるほどな。しかしそれだと俺の中で辻褄が合わないところがある
「じゃあ、ゴブリンはなぜ人語を話せるんだ?
到底Sランクモンスターとは思えないが……」
カミトがこの世界に来てから、最初に出会ったあの宿敵ゴブリン達の会話はしっかりと聞こえていた。
どういう事だろう
「それが先ほど言った例外の一つじゃな。
ゴブリン達は、人間と同じような声帯で話すから主人にも話し声が聞こえたのではないかのう」
「そういう事なのか。俺もまだまだ知識不足だな」
「主人はこの世界に来て数日じゃから仕方ない。
これから、知識を身につけていけば良いのじゃ」
そうだな、と返事をして今からやる事の説明を切り出した
「実は今日、この森に来たのはクロロの契約の為だけじゃ無いんだ。話がそれる前に、魔法の実験をしたいと説明したよね?それで具体的には俺の『魔法創造』スキルで戦力アップを図ろうと思う」
「うむ。まぁ、我を呼ぶだけならどこでも良いしな。
して主人よ、我にどうしよと?」
「理解が早くて助かる。俺が新たに作った魔法を使って、クロロとの相手をして欲しいんだ。どうかな?」
クロロに説明をすると、分かったかのような笑いを含んだ声で
「うむ。承知したぞ。
では、合図をくれたら始めようぞ」
そう言い放って、俺との距離を開けた。
『魔法創造』スキルで新たに作った魔法は全部で三つだ。一つは今さっきのクロロとの戦闘を参考にして即席で作ってみた。
「じゃあ行くぞ!……始め!」
俺が合図をしたと同時に、影の中にクロロの姿が消えていった。
「よし、一つ目のスキルを早速試して見るぞ」
カミトは『電気罠』と、唱えてその場に待機した。
「行くぞ主人ぃぃ!」
クロロが俺の影から予想通りに飛び出してきた。
のだが……
「うッッうむ?!!い、痛い……
痺れて、動け……ない。」
俺を襲おうと現れた瞬間に、電流がクロロの体を流れ、一時的に体がいうことをきかなくなっていた
先程の戦闘で、俺の影から毎回現れてくるのを分かっていたため、ある魔法を地面に設置していた。
それが、『電気罠』と言って地面など任意の場所に設置して、対象がその場合に触れた際に高圧電流が流れる魔法だ。
「ふふん。引っ掛かったな、クロロよ
また、同じ手に引っかかりたくないのなら、違う方法で近づくことだな」
俺は少し心が昂っていた。自分の作った魔法でこうやって実践で使うのは意外に結構男心をくすぐるのだ
「ううむ、主人の策に溺れたかのう。では、助言通りに違う方法で挑むとするかのう!」
クロロは何十匹かに分身して、俺に襲いかかってきた。しかも、あの危ない雰囲気を漂わせていた黒い電気みたいなのを体に纏いながらだ
「ちょっ!ガチで死んじゃうって
仕方ないね!『魔力障壁』!」
二つ目の作った魔法を急ぎで展開した。
この『魔力障壁』は、その名の通りに魔法の壁を作って相手の攻撃をガードしようと言う、ラノベから丸々パクった魔法だ。
この魔法はMPを注ぎ込むほど壁の強度、更には壁のサイズも大きくなる。
「魔法範囲拡大!」
そしてこのスキルを重ね掛けするごとにより、カミトの体全体を余裕で覆うことが可能となる。
これは、後衛で戦うシルフィーのカバーをするための魔法でもある
「っっ!ぐぐ!!」
俺のMPを魔力障壁に次々と入れいき、クロロの突進攻撃を余裕で防ぐ。
この魔法の真に強いところは、俺が『多重魔法使用可能』スキルを併用して使うことが出来るという点だ。
どういうことかと言うと……
「うっうむっぅ!ず、ずるいであるぞ、、っっ!!
はぁはぁ。」
ファイアーアローを唱えて、人間と同じくらいの巨大に向かって放つ。クロロの分身は消え、本体だけが血だらけでギリギリ立っていた。
「この魔法の良いところは、防御しながら攻撃が出来る、まさに盾と矛の両方をこなせるところだよな〜」
呑気に独り言を呟きながら、立っているのがやっとのところに、追い討ちと言わんばかりの三つ目の新たな魔法を発動させる
「『氷魔の手』!」
「な……。こ、これは。我の魔法を真似た、いや、もっと強力じゃと?!」
焦りを隠せないクロロの周りの地面から、数本の手が伸びて足元にしがみつく。これは、先程の戦闘中の黒い手を真似た魔法だ。違う点といえば、手から冷気を絶え間なく周りに放出しているところだ。
「あ、足が地面に凍り付いて動かないじゃと。
くっ!反則じゃこんなの!そもそも我の魔法をパクるでない!」
と、必死に負けの遠吠えをしている最中にもどんどん身体を凍らせていく。
自分でも結構良い魔法を作ったなと評価出来るくらいの完成度だ
「ごめんよ、クロロ
でも、お陰でよい結果に満足出来たよ」
クロロの足元に現れてた手を解除し、謝罪の言葉を述べる
「う、うむ。主人は結構鬼畜なのかもしれんのう。
これから先が思いやられる……」
「そんな事を言わないでよ。俺はこう見えても女の子には優しいんだよ?」
「わしは、れっきとした男じゃ!」
そんな冗談交じりな会話をしながら、俺達は街へと帰って行った
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