ダンジョン2話 謁見その1
更新遅れて申し訳ございません
俺は今、心臓が跳ね上がるくらい緊張している
場所は城の中、衣装準備室的なところだ
「準備は終わりましたので、ここでしばらくの間待機していて下さい。謁見が始まる5分前にお呼びいたします」
遂に今日、王様への謁見が始められる。
日本に住んでいた時は、異世界に行って王様に会うなんて想像も出来なかったよ……
服はかなり色が派手で
「カミト、頑張って下さい!」
一緒についてきたシルフィーが声をかけた
やはりシルフィーは優しいな
「うん、ありがとうね
といっても、俺が頑張るって訳でも無いけどね」
「でも、貴族社会での作法なんて私じゃ数時間で覚えられませんよ」
「まぁ、その辺は少し前から知っていた部分もあるしね」
謁見を王様の前でするので、やはりちゃんとした作法を教え込まれた。
日本でラノベを読んでいたので、まぁ大体は知っている
ちなみにフィーナとヒーナは月見でお留守番だ。
「カミト様、謁見の準備ができましたので、
会場へ案内致します。どうぞついてきて下さい」
「カミト、あまり緊張せずにですよ!」
ああ、と答えて俺は案内役の人についていった
城の内部は本当に以前ケルガさんが言っていたように迷路のようだ。これ、城で働く人は苦労するよな……
「教えた通りになれば問題無く対応出来るかと思います。あとは、その他の方々が勝手に進めてくださるので、大丈夫です。」
「分かりました」
「ちなみに、謁見が終わった後には国王様との一対一での面談をしたいそうなので、ご了承下さい」
え、?初耳なんですけど〜。
というか、一対一って……。緊張しすぎて何にも話せないよそれ。今でもガチガチなんだから。
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「では、扉を私が開いたら入場して下さい。」
ガチャ。
会場は賑やかで、絵に書いたようなゴージャスな服をきたご婦人たち左右の席から拍手で出迎えてくれている。
この様な場だから仕方ないけど、やっぱり数人は俺を見定めているような目をしてる。
あんまり目をつけられないようにしないと。良い意味でも悪い意味でも。いや、良い意味はいいのか?
「そなたがカミト、という者か。」
会場の一番奥の方から、まるで圧を感じるような声を響かせた
「はは。私はカミト。冒険者と申します。」
初めて見る王様。それは、可憐で、そして知命的な目をしている女性だった。おそらく歳は二十くらいだろうな。髪は黒髪で、まるで絶世の美人と言わんばかりの容姿だ。女神アトラ様と肩を並べられるくらい綺麗だ。ただ、放つ王というプレッシャーが離れている俺のところまで感じられる
「ふむ。そなたはモンスター襲来時、Sランク相当のモンスター及び、国周辺モンスターを半分近く殲滅した者だな。」
「そうでございます。」
俺は習った通りに45°の姿勢を意識しながら王様にひざまづく様にした。
心なしか、声が機械みたいになっている気がする。
「そうであるか。今回の件、そなたには妾からも感謝しておるぞ。」
「もったいきお言葉。
今後も国のために尽力するつもりの所存でございます」
「うむ。例のものを」
そう言って、家臣に何かを持って来させて、
再び威厳のある声を発した
「これをそなたには授けよう。
此度の働きに免じた礼である。」
俺は家臣から手に取った物を見て、ハッとした。
これは、ギルドカード、?しかし、右上によく見ると、何かの模様が刻まれている。
「それは、妾が後ろ盾になるという証じゃ。
具体的には、他国の検問パス、貴族専用の施設の使用などじゃ。新たに使うが良い」
「はは。!ありがたき幸せ。」
俺がいうと同時、周りの貴族達が拍手をして、
後はよく覚えていない。他の人達が何か進めていたくらいしか記憶がない。
緊張が限界まで来ていて、頭が働かなかったのだろうな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「お疲れ様です!カミト!どうでした?」
「ひとまずはってところかな。
これからだよ、本番は……。」
はぁ、さっきの謁見だけでもあんなに緊張してたのに、一対一とか生きて帰って来れるのか俺。
「あ、そうでした。
なんか、私も一緒に面談してもらたいって事で、この後カミトとご一緒に国王様に挨拶に行きますよ」
「そうなのか?良かった。
一人じゃ死んでたところだよ」
「死んでた……?何の話かわかりませんが、失礼のないようにお互い頑張りましょうね!」
俺は果たして、無事に帰ることが出来るのだろうか。
トントン、と扉が叩かれた。
「失礼します、国王様との面談準備が整いましたので、どうぞこちらへ」
俺とシルフィーは互いに頷いて、部屋を後にした
面談って言っても、何の話をするんだろう?
なんて考えながら、面談室まで歩みを進めた
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