表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命  作者: 尚文産商堂
20/27

第20話 階層破壊の始まり

井戸を抜けると、見知らぬ人がいた。

小さな部屋のようなところだが、数十人は十分に入れるほどだった。

「ここは…」

「どこ?」

父親たちは透明な壁のような向こう側に立っていて、俺たちのところへ来ることはできないようになっているようだ。

「お前たちは有資格者なんだ。だからこそこの壁の内側に入ることができた」

「父さん、どういうことだ」

「すぐにわかるさ」

その時、向こうのほうから俺たちは呼ばれた。

「あなたたちは?」

その女性は、アスール・スペシアと名乗っていたが、身長30cmぐらいの妖精に見えた。

俺たちは、その場にいる人たちに、自分たちの名前を名乗った。


「さて、どうなってやがるんだ…」

面々を見回してみても、俺が知っている人はほとんどいない。

壁の向こう側にいる父親たちと、俺の背中で縮こまっている二人の姉妹ぐらいだ。

「私たちがいた世界以外からの人たちが多いみたいだね」

「というか、ほとんどそうみたい」

姉妹と俺が話していると、瞬きをしたときのように、一瞬辺りが暗くなり、一人の老人が立っていた。

「それは、君たちにしかできないことがあるからだ」

その人が叫ぶ。

「何をするつもりなんだ!」

誰かがその人に向かって叫び返した。

「…汝、我が望みを叶え、世界を再び一つにせよ。全ての階層を統一し、何人たりとも我が命に叛く事の無き様にせよ!」

その人が叫ぶと同時に、バンッと音が鳴り、白い蛇が部屋の中央に落ちてきた。

別の人がその蛇にひもを巻きつけると、蛇は人に変わった。

「レオ!」

女子が叫ぶ。

それからのやり取りはほとんど聞こえなかったが、あっという間に終わった。

なぜなら、床が割れ始めたからだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ