この作品は10年前の2009年5月11日に初投稿した僕のなろう処女作「桜色の紙飛行機」(https://ncode.syosetu.com/n8830g/)を加筆修正したリメイク版です。

2009年に吹いた桜色の風は、10年経っても色褪せることはない。毎年桜の季節になると、あの3月の卒業シーズンを真っ先に思い出す。
詰め襟の黒い制服は今も実家のどこかにしまってあるはずだが、残念なことにすべてのボタンが揃っているはずだ。あの頃の俺はちょっとスカした感じで、自分自身を出せないでいた。もっと自分に自信を持って、もっと自分から一歩踏み出せていたら、未来はきっと変わっていたはずだ。
青春は後悔でできている。だからこそ青春時代だと振り返られるのだろう。
母校の前をふと通り過ぎると、ざわめきの中に舞い上がる紙飛行機が見えて、あの懐かしい日々が思い出された。俺は少しだけ、安心したのだった。