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無力な私なのね

作者: ブルータスの雨宿り

詩・短編を書いてみました

気に入っていただけるか分かりませんが

一生懸命に書いてみました(^_^)

1000文字以内で書いてあります

物語の断片や本の1ページのようなモノだと思いながら

暇なときにでも読んで

楽しんで頂けると幸いです(^_^)

とある日

登ることを禁止された学校の屋上に立っていると

生き物の吐息のような生温い風が私の顔を撫でるように吹く

気持ち悪いと思いながら顔を上に移すと

どんよりとした空が今の私の心情を表しているかのようで

どこか好感が持てた

再び顔を前に戻せば

この場所から人やビルや民家が見渡せて

それを見ていると全てを牛耳ったかのような優越感に浸ることが出来る

しかし

もちろんその優越感は幻想

そう想うと少し悲しかった…


正直

私はこの間まで

自分には全てを変える力が思っていた

例えば

苦しみ続けている人の人生をがらりと変えて

その人を苦しみという穴から引き上げられる力とか

もしくは

誰かの事は変えられないとしても自分の事は変えることが出来る

例えば

自分の「運命」という力に私は絶対に抗うことができて

頑張らないといけないだろうか

きっと自分の人生は輝く

そう思っていた


だが現実は違う


人を助けるどころか

自分の運命にさえも抗うことが出来ない

その運命というモノにすら

この手で触れることが出来ない


そう強く感じたのは

私が過去に「死ぬ」という選択をして

「生きる」という運命から抗いたかったから

でも

私は死ねなかった

いや

死ぬことを許してもらえなかったが正しいだろう


その時に思ったのだ

私は抗う力を持っていなかったのだろうと…


まるで

運命という名前の川に何かの衝撃によって落ちた葉が

なす術もなく川の流れに流されているよう

それはあまりにも…

あまりにも…悲しいではないか…


ただ

私はネガティブな事だけを言いたいのではない

もう1つ分かったことがある

それは

仮に死ぬことが運命ならば

私はすでに死ぬ選択をした時点で死んでいるはず

しかし

今の私は生きている

ならば

私には抗う力はないけど

「生きろ」と言われているのだろうと…


そう思ったら笑われてしまうかもしれないけど

私にはそれが勇気になる……


ダッダッダ…


おっと…

そう思っている間にこの時間も終わりらしい

教師が私に気づいたようで

下から階段を掛け上がる音が聞こえてくる

多分

ここには来ないと思う

もう来る理由が無くなったからね


またね

過去の私…


またね

あの時の私…


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