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第7話 変身少女!



「カレン、その服はやめようか。」


「メイド服はやはりまずいでしょうか••••••」


「日本でメイド服姿で街を歩いているのは秋葉原のメイドさんくらいだと思うな。」


「だったら、その秋葉原というところに行きましょう!」


「今俺達は秋葉原から遠いところに住んでいるからちょっと無理かな••••••」


一応、言っとくが、関東ではある。秋葉原に行くのは時間がかなりかかるところに住んでいる。


「そういうことなら私がテレポートの魔法を使いましょう!」


「できるの!?」


「はい! お任せください!」


「カレンって英和辞典だよね••••••?」


カレンが英和辞典っていう設定はもういらないんじゃないか。


カレンはもはや魔法使いのメイドさんだった。


「ただ、一つ問題があるんですよ。」


カレンが困ったように言う。


「テレポートで行くことができるのは私のようなある物から変身した女の子のところだけなんですよ。」


「••••••カレンの他にもカレンみたいな女の子っているの?」


俺はものすごく驚いた。英和辞典が金髪美少女に変身するような出来事が俺以外のところでも起こっていることにびっくりした。


「それを早く言ってくれよ〜。俺だけがこんな体験したと思ったじゃん。」


英和辞典が金髪美少女に変身するのを見たのは全世界で俺だけかと思った。


「ご主人様が気にするのはそこですか? 私はテレポートについて話したんですけど。それに私みたいな女の子は結構いますよ。英和辞典とは限らないですけど。」


ということは漢和辞典美少女とかいるんだろうか?


「でも、女の子に変身できるのは本だけです。私のように大切に自分を使ってくれた持ち主に感謝を示すために変身する子は多いですよ。」


「で元には戻れないわけか。」


「私の場合はそうでしたけど、他の子はどうだか分かりません。」


他のそういう子も見てみたい。


「そういうわけで、テレポートの行き先は分からないです。」


「じゃあ、秋葉原に変身した女の子がいればいいんだよね。」


「まぁ、そういうことになりますけど••••••」


いるのだろうか。漫画とかラノベあるいは同人誌が変身しているのだろうか。



っていうかなんで俺たち初めてのデートに秋葉原にいこうとしてるんだろう。


秋葉原へデートに行くのはいいのだろうか。普通のカップルはまず行かないだろう。


俺たちが普通じゃないのは分かっているが、カレンには普通のデートを楽しんでほしい。カレンがメイド服で出掛けようとしたのが原因だけど。


「カレン、俺たちの初めてのデートが秋葉原でいいの? 秋葉原ってデートに向いているところじゃないと思うんだけど。」


あくまで俺の意見です。


「私はご主人様と一緒ならどこでも大丈夫です! ご主人様と一緒ならどこでも楽しいです!」


カレンは俺に笑顔を向けて言った。俺と一緒ならどこでも楽しいか••••••。


俺はとてもうれしかった。カレンの気持ちが。


「じゃあ、秋葉原に行こうか、カレン。 秋葉原に"変身少女"はいるのかなあ?」


俺はカレンのような物から変身した女の子を文字通り"変身少女"と言った。


「分かりません。言い忘れましたが、ご主人様がおっしゃったように私達は"変身少女"と呼ばれています。」


正式名称だったんだ。それ。 誰が名付けたのだろう。何の捻りもないな。


「秋葉原にいるかどうか分かりませんが、やってみます。」


カレンは真剣な表情になった。


「それでは、いきます。 私達を秋葉原の変身少女の元へーーー」


俺の部屋の中が真っ白な光で光った。何も見えない。 10秒ほど経つと、俺達は俺の部屋にはいなかった。


俺達はアニメグッズが売られている店の中にいた。周りには多くの客がいるが、俺達が突然現れたことに気づいていない。偶然誰も見ていなかったようだ。


俺達の目の前に一人の少女がいた。俺達を見て驚いている。 髪は青く、背はカレンより小さい。


服装は女子校の制服のようだった。


なんでそんな服装でこんなところにいるのだろう。


「あなたも変身少女ですか?」


「あなたたち誰!? どっから出てきたの!?」


これが第2の変身少女との出会いだった。


これはデートっていうより、変身少女探しなのでは?


俺はそう思った。







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