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どう見てもメイドだけど…
「ご主人様,お茶が入りました.」
「ありがとう,カレン.」
俺の目の前には,メイド服姿の金髪の美少女が立っている.名前はカレン、英和辞典だ.
俺は,今確かに頭のおかしいことを言っている.メイド姿の少女を見て,英和辞典と.
「ご主人様,今日は何をなさいます?また,ゲームをしましょうか?」
「いや,今日は,映画を見に行こう.カレンが見たいって言ってたやつ.」
「本当ですか?せっかくの休日を」
「おれもその映画をカレンと見たいと思ってたから.カレンも着替えてきていいよ.」
「ありがとうございます!では着がえてまいります!」
カレンはうれしそうに自分の部屋へ戻って行った.
カレンは俺が初めてちゃんと会話をする女の子だ.彼女のおかげで引きこもりがちだった俺はよく外出する
ようになった.俺も出かける支度を始めた.
「ご主人様,どうですか,私の服は…」
彼女は照れながら俺に感想を求めてきた.俺はあまり女の子のファッションには詳しくなく,センスもな
い.だけど,彼女の服装,いや,彼女はかわいかった.
「似合っているよ.カレン」
俺は俺の英和辞典に向かって,そう言った.