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キリストの生まれ代わり85
「この雰囲気はここにいる信者達が作った神聖な雰囲気であり、世間の悪魔性を排除しているんだ」と信者の一人が言った。
店の中には所謂悪魔性を排した形での雰囲気作りが顕著に見られ、それはあたかも悪魔性しかない私に面当てするような感じだったのを、私は覚えている。
それに前後して、信者達の放つ天使感というか透明感は、巷の毒を忌み嫌うように異彩を放っており、それはまるであたかも天界にいるような感じだった。
一人の信者がいみじくも言った。
「この雰囲気はここにいる信者達が作った神聖な雰囲気であり、世間の悪魔性を排除しているんだ」
その言葉は私を排除する言葉そのものであり、畢竟私は孤立無援、肩身の狭い思いに追い込まれていたのを覚えている。
そんな雰囲気の中、一人の信者が提案した。
「まずキリストの博愛精神について話し合おう」