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キリストの生まれ代わり22

「ならば完全な犬死にではありませんか?!」と私は憤った。

私は憤りをあらわにして言った。





「そんなの無茶苦茶な話しではありませんか。天になぞられて大義名分を掲げた国家の都合で殺されても、魂は昇華されず救いはないのですか?!」




キリストが悲しげな表情をしたまま答える。




「遺憾ながら、国家の大義名分は個人的な心の問題、事情と相塗れない事が多いのです」




「国家の大義名分は天の大義名分に非ずなのですか。でも国家はそれを天に転嫁し大上段に流布しますよね?」




「それが天下人や国家の元首のやり口ですから。でも国家の大義名分は天の大義名分ではないのです」





「ならば民衆は完全な犬死にではありませんか?!」





「そうですね…」

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