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# bridge – 4

「もう――ダメだ……」


 汗だくとなって息を切らす愛莉が、その言葉を最後に床へと崩れ落ちていった。

 全身を支配する疲労にむせび泣きながら力なく横たわるその姿は、まるで浜辺に打ち上げられてしまった魚のようである。体中至る所が鉛でも詰められたかのように重く、もう一歩も動くことができなくなっていた。


「こら、金園! まだ終わってないぞ! さっさと立て!」

「あ、あの……照臥さん……私も、ちょっと……」

「なんだ、伊集院もか? 桜井といいお前らといい、体力がないにも程があるぞ。と言うか、桜井はそろそろ動けるだろ! いつまで休んでるつもりだ!?」

「うぅ……」

「落ち込んでたって何も解決しないぞ! とにかく立て!」

「うおー! あたしはまだやれるぜ先生!」

「お前は好き勝手に動いてるだけだろ仲居! ちゃんと教えた通りのステップをやれ!」


 照臥の指導がスタートして約二時間。四人のレッスンは、既にしっちゃかめっちゃかになっていた。

 まともに出来ていたのは最初の柔軟運動ぐらいで、その後に始めた本格的なステップや振りの練習は、いまだ予定の半分も消化できていない。実夏は好き勝手に動き回るし、それに翻弄された悠子は照臥から指摘を受け続けて早々に音を上げた。何とか続けていた愛莉と紫乃も、遂に体力の限界を迎えて足を止める。これ以上のレッスンを続けるのは、どう考えても無理な状況であった。


「……お前らなぁ、初日からこれでどうするんだ? これから個人の振りとコンビネーションも覚えなきゃいけないんだぞ?」

「……」


 そんなことを言われても――と、愛莉は心の中で呟いた。声に出そうとしてはみたが、体がそれを許してはくれなかった。


「まったく……社長は本当に間に合うと思ってんのかね……」


 まとまりを失った四人を見渡し、呆れ果てた照臥がため息をつく。

 と、その時、レッスンスタジオの扉をノックする音が響いた。

 照臥がそれに応えて声を上げると、二つの人影がスタジオに入ってくる。それは、プロダクションの社長である宗光モネと、説明会の進行係を務めた小暮イオであった。


「邪魔するぞ、コナ」

「みんな、おはよう! レッスンは順調――じゃないみたいね……」


 スタジオに入るなり目に飛び込んできたあられもない惨状に、小暮が苦笑いを浮かべる。

 横たわる愛莉に座り込む紫乃、膝を抱えて落ち込む悠子とその近くで暴れまわる実夏、という混沌を前にしては、小暮も掛ける言葉が見つからないようであった。

 宗光と小暮がやって来たことに気が付いた愛莉は、何とか上半身だけでも起こそうと体に力を入れてみるが、その意思を筋肉疲労が容易くへし折ってくれる。結果、ごろごろと寝返りを打って小暮達に顔を向けることしか出来なかった。


「か、金園さん……」

「なんだ、変わったレッスンをしているのだな」

「んな訳ないでしょ、社長。へばってるだけですよ。おい、仲居。金園を起こしてやれ」

「ほーい」


 謎に元気な実夏の手を借り、何とか体を起こす愛莉。しかし、依然として体は重く、ダルさが愛莉の全てを支配していた。


「んで、何か用でもあるんですか社長?」

「うむ。実は、彼女達に今後の具体的な日程を伝え忘れていてな」

「えっ……じゃあ、こいつらそれを知らずに今日のレッスン受けてたってことですか?」

「ごめんね、コナちゃん。私も社長も、昨日は契約を済ませたら何か安心しちゃって……」

「おいおい、勘弁してくれイオ……どうりでこいつらに緊張感がないと思ったよ……」

「だから、こうして説明に来たんじゃない。それで許して?」

「……じゃあ、さっさと済ませてくれ。こっちはまだ半分も終わっちゃいないんだからな」

「わかったわ。ありがとうコナちゃん。佃さん、ちょっとこっちに来てもらえるかしら?」


 照臥の許しを得た小暮が、少し離れた場所で練習をしていた葵を呼び寄せる。

 葵は一人で振りの確認をしている最中だったが、宗光や小暮には気付いていたようで、汗を拭いながらその声に応じた。しかし愛莉達四人と合流はせず、近くの壁に背を預けると、顔だけを小暮に向けて話を聞く姿勢を整えた。

 小暮はそんな葵の態度に苦笑いを浮かべ、軽くため息をついてから話しを切り出した。


「みんな疲れているようだから、耳だけ貸してちょうだい。さっきも少し話しに出たけど、あなた達トリニティトリガーズのデビューイベントが本決定しました。今日は、その日程を伝えに来たの」

「――ッ!?」

「うわぁ!?」


 小暮により伝えられたその朗報に、愛莉の体から疲れが吹き飛んだ。思わずその場に立ちあがり、自分を支えてくれていた実夏を突き飛ばしてしまう。


「ほ、本当ですか!?」

「ええ。説明会の時にも会場は仮押さえしてあるって話したと思うけど、日程やなんかも全て決定したわ」

「デビュー……イベント……」

「もう! 急に立ち上がらないでよアイリン!」

「デビュー……」


 実夏が上げる怒りの声も、今の愛莉には届かなかった。

 デビューイベント。それはその名が示すとおり、トリニティトリガーズがアイドルとして日の目を見る一大イベントだ。愛莉にとっては最初に到達すべき目標地点であり、同時にアイドルとしてのスタート地点でもある。そんなイベントが一日と経たずに正式決定したとあれば、テンションを上げるなと言う方が無理な話であった。その喜びが大き過ぎて、頭も体も、愛莉の全てが幸福によって塗りつぶされていく。


「ちょっとアイリン! あたしの話し聞いて――ッ!?」

「すごいよ実夏ちゃん! デビューイベントだよデビューイベント!? 私達、ついにアイドルとしてデビューするんだよ!」

「あわわわわわわ!」


 嬉しさのあまり興奮を抑えきれなくなった愛莉は、文句を言いに来た実夏の両肩を激しく揺さぶりながら喜びの声を上げた。次から次へと押し寄せてくる幸福の波が体の中で膨張して行き、何かの形で吐き出さなければ抑えきれずに爆発してしまいそうだった。

 そんな愛莉に捕まってしまった実夏は、為す術なく体を振り回される。天真爛漫で猪突猛進な実夏でさえ、今の愛莉には全く歯が立たなかった。


「か、金園さん落ち着いて!」

「だって、デビューですよ小暮さん!? 私達がステージに立って! 歌って! 踊って――!」

「うるさい!!」

「――ッ!?」


 雪崩のように捲くし立てる愛莉の言葉を遮ったのは、葵が放った怒鳴り声だった。腕組みをしたまま愛莉を睨みつけ、ひそめた眉の真下にあの氷の瞳が現れている。


「これは仕事でもあるのよ!? 重要な話をしているんだから、騒ぐんだったら他でやりなさい!」

「ご……ごめん、なさい……」


 激しい怒りと共にぶつけられた正論に、愛莉の興奮が急激に冷めていく。一瞬で頭が真っ白になり、無意識の内に葵に向かって謝っていた。自分の態度を咎められたことよりも、葵に怒鳴られたことの方が衝撃的過ぎて、反射的に謝罪の言葉が口から漏れ出ていた。


「ま、まあまあ……二人ともそれぐらいで……」

「……」


 小暮の仲裁で、何とか怒りを治める葵。しかし、その顔にはいまだ不満が色濃く残っていた。さっさと続きを話せと言わんばかりの鋭い視線が、小暮に向かって注がれている。


「じ、じゃあ話を続けるわね。詳しい情報は後で資料にまとめて皆に渡すから、今は大まかな内容だけ伝えておきます。

 イベント名は『トリニティトリガーズ・デビュー記念記者会見&ミニライブ』となります。このイベントは聞いてわかるとおり、各マスコミを招待しての記者会見と、閲覧無料のミニライブの二部構成で行う予定です。会場は、私達の知人が経営しているショッピングセンターのイベントスペースで行うので、記者会見もミニライブも一般のお客さんが見れるようになっています。そして、イベントの開催日はおよそ一ヵ月後の日曜日、お昼からの予定です」

『い……一ヵ月後!?』


 五人分の驚嘆が、スタジオ内に木霊する。顔をしかめていた葵でさえその言葉に目を剥き、驚きの表情を浮かべていた。


「ええ。マスコミ各社には既にプレスリリースを送ってあるし、一般告知用の準備も進めているから、もう開催日の変更は利きません。なので、この一ヶ月の間に歌とダンスを覚えつつ、記者会見のリハーサルやら宣伝商材用のアー写撮影なんかもしないといけないわね」

「……」


 笑顔で淡々と話す小暮とは対照的に、五人はひたすら絶句していた。

 葵の怒りで冷静さを取り戻していた愛莉も、このとてつもなく無謀な計画に慄然とする。レッスン初日でこの有様となっていた本人達だからこそ、一ヶ月では実現不可能な予定であるのが十分過ぎるくらいに理解できていた。

 そんな愛莉達に、小暮は変わらぬ笑顔で微笑みかける。


「不安になることはないわ、みんな! 私は、みんななら出来るって信じてるから!」

「ちょ、ちょっと待って下さい小暮さん! いくらなんでも、今の私達じゃあ無理です!」


 全員の声を代弁するかのように、愛莉が小暮に意見する。愛莉達にしてみれば、何の保証もなく、ただ信じているという言葉だけで済まされるような問題ではなかった。

 平日は学校があるメンバーもいるし、それぞれに家庭の事情だってある。休みなく毎日レッスンを受けることなど出来ないのだから、愛莉達に残された時間は実質一ヶ月もないのだ。


「同感ね。個人の力量がこれだけバラけているのに、そんな少ない時間で一つの形にしろだなんて、プロのアイドルでなきゃ無理よ」


 愛莉に続いて、今度は葵が声を上げた。愛莉とは別の視点による指摘を、真剣な眼差しで小暮にぶつける。

 しかし、二人の意見に対して、小暮はこう答えた。


「あら? あなた達は、もうプロのアイドルでしょ?」

「――!?」


 その言葉に、愛莉と葵は息を呑む。


「別に、一ヶ月で完璧にしろとは言わないわ。私達だって、そううまくいくとは思っていないもの。でも、あなた達はアイドルになることを自分で決めて、その一歩を踏み出した。その時点で、あなた達はプロのアイドルよ。なのに、始める前から無理と決め付けて諦めるのかしら?」

「……」


 返す言葉がない。確かに、小暮の言う通りであった。

 愛莉達は、自らの意思で宗光と契約を結び、プロダクションのサポートを受けながらアイドルとして活動していくことを決めた。それは、趣味でやるアマチュア活動ではなく、仕事として立派に成立する活動――つまりはプロなのだ。例えデビューがまだだとしても、今現在脚光を浴びている人気アイドル達と同じステージに立っているのだ。愛莉はそんなプロのアイドル達が、日々どれだけの努力をしているのかを知っている。知っているからこそ、小暮の言葉が重く圧し掛かっていたのだった。


「あの……ちょっと、宜しいですか?」


 すると、黙って話を聞いていた紫乃が姿勢を正し、改まりながら手を上げた。


「なあに、伊集院さん?」

「……私はプロのアイドルがどういうものなのかわからないので、やはり一ヶ月では短すぎるように思います。ですが、社長さんや小暮さんがそう決めたと言うことは、何か理由があるからなのでしょうか?」

「ええ、社長も私も何とかなると思ってるわ。ダンスに関しては、コナちゃんが任せろって言ってくれたし」

「ちょっと待て! あの時はこいつらの実力を知らな――」

「言ってくれたわよね? コナちゃん?」

「うっ……」

「心配するでない、人間の娘よ。我が娘コナは舞踏の女神。理由はそれだけで十分であろう。お前達に舞を教示するなど、呼吸ほどに容易かろうて」

「ああ、もう! わかったよ! やってやるさそれぐらい! やりゃあいいんだろ!」

「っと言うことで、ダンスの件は心配しなくていいわ」

「は、はぁ……」


 根拠になっているのかなっていないのか、よくわからない回答だった。こう強引にまとめられては、紫乃もどう反応していいかわからず、腑抜けた声をもらすしかなかった。


「……でもね、何とかなると思っているのも、みんなを信じているのも本当のことよ。社長も私も、もちろんコナちゃんだって、みんなだから出来ると思ってるの。金園さんの燃えるようなヤル気、伊集院さんの気遣いと優しさ、佃さんの真摯な情熱、仲居さんの溢れる元気、桜井さんが持つ好きの力。みんなの良さが一つになれば、どんな困難だって乗り越えられる。私達にはその確信があるの。

 だから、一緒に頑張りましょう。私達が、全力でサポートするから」


 小暮が五人を順番に見つめ、力強くそう言った。

 一人ひとりに精一杯の想いを贈るように、一つひとつの言葉を噛み締めながら、丁寧に言葉を紡いでいた。

 そして、その想いは五人にしっかりと届いていた。


 話の内容だけを考えれば、やはり一ヶ月で出来るという保障はどこにもない。確かなのは、小暮がイベントの準備を進めてくれることと、照臥がダンスの指導をしてくれることだけである。

 しかし、その誠実な物腰や神秘的な視線で鼓舞され、五人の心には不思議とヤル気が芽生えていた。

 不安もあるし、焦りもある。それでも、出来る所までやってみよう。

 そんな想いが、五人の中に生まれていたのだった。


「……照臥さん! レッスンの続き、お願いします!」


 突然、愛莉が表情を引き締めて照臥へと向き直った。

 両足でしっかりと床を踏みつけ、手の平を力強く握り、腹の底から声を出す。小暮の言葉によって生まれたヤル気が一気に燃え盛り、激しい炎となって愛莉の全身から溢れ出していた。


「なんだ金園? もうダメ、じゃなかったのか?」

「出来ます! やらせてください! 私はプロのアイドルとして、やるべきことをやります!」


 愛莉が、真っ直ぐに照臥を見つめる。強固になった決意が、疲労を凌駕する力となって全身に行き渡っていた。


「……私も、続きをやらせてください」


 そんな愛莉の横に、紫乃が歩み出て肩を並べる。紫乃の瞳にも、静かに燃えるヤル気が灯っていた。


「うおー! なんか燃えてきたぜぇぇ! よしっ、やるよユウコス!」

「えっ!? で、でも……私は……」

「どうしたの!? ユウコスはヤル気ないの!?」

「そ、そうじゃ、ないけど……私、下手だし……」

「そんなの知ってるよ! だって、ユウコスはダンス初めてなんでしょ!?」

「うん……」

「じゃあうまくなればいいじゃん! そのために練習するんだよ! ほら立って!」

「う、うん……」


 実夏に手を引かれ、悠子がおずおずと立ち上がった。

 まだ戸惑いを拭いきれていないといった様子ではあったが、心の奥底に芽吹いていた小さなヤル気ごとすくい上げられるように、実夏の両手が悠子の体を引っ張り上げる。

 そして、二人はそのまま愛莉達の隣へと進み出た。愛莉と紫乃が、そんな二人をヤル気に満ちた笑顔で歓迎する。


「……仕方ないわね」


 そう呟く声が聞こえた時には、照臥の前に並ぶ少女が五人になっていた。


「佃さん……」


 葵が愛莉の真横で足を止め、その列に合流していた。真剣な眼差しで、前だけを見据えている。


「つ、佃さん……あの、さっきは――」

「葵よ」

「……え?」

「下の名前で呼ぶように、って言ったでしょ? だから、葵でいいわ」

「で、でも……」

「……怒鳴ったことなら謝るわ。少し言い過ぎたし、反省してる。だから、遠慮なく名前で呼んで」

「……わかった。ありがとう、葵ちゃん」


 相変わらず前を向いたままの葵であったが、その言葉に冷たさは感じられなかった。平坦な口調の中にも葵の素直な気持ちが詰まっていて、その想いがしっかりと伝わってくる。愛莉にとっては、暖かくて優しい言葉であった。

 こうして、照臥の前にトリニティトリガーズが集結した。初めて目指すべき方向を一つとした五人が、新たな決意を胸に刻む。その心からは、ラディアンスの輝きが生まれ、溢れ、煌いていた。


「お前ら……よしッ! こうなったら、とことん付き合ってやる! お前らのヤル気がどれ程のものか、私に見せてみろ!」

『はい!』

「いい返事だ! じゃあ、もう一度基本のステップから――!」

「あっ、ちょっと待ってコナちゃん」


 五人の熱意に当てられた照臥がレッスンを始めようとするも、小暮の言葉がそれを遮った。その計ったようなタイミングに、照臥が盛大にずっこける。


「――ッ! なんだよイオ! せっかく盛り上がってたのに!」

「ごめんね。でも、今日はユリアちゃんも紹介しようと思ってたの。だから、レッスンはそれが終わった後でいい?」

「もう何でもいいから早くしてくれ! こいつらのヤル気がなくなっちまう!」

「ありがとう、コナちゃん。ユリアちゃん、入ってきてー」


 と、突然、天井の照明が消えた。ほとんど窓らしい窓がないレッスンスタジオ内は、一瞬にして暗闇となる。

 その覚えのある光景に、愛莉達は思わず宗光の姿を探してしまうが、宗光は暗闇の中でもしっかりと目の前にたたずんでいた。小暮と照臥のシルエットも、その横に浮かび上がっている。

 すると、今度は激しいピアノの音が室内に鳴り響いた。次々と押し寄せて来る音の粒が激情の波を作り出し、それに乗せて切なくも烈々たるメロディーが打ち付けられる。その曲を聴いているだけで、十本の指が残像を伴いながら、鍵盤の上をもの凄い速さで駆け巡る光景が容易に想像出来る。

 ショパン:革命のエチュード。

 音楽史に残る名曲と謳われたピアノ曲が、渦を巻くかのように室内を包み込む。


 その渦を切り裂くように、唐突にスタジオの扉が開け放たれた。

 扉の奥から光が差し込み、暗闇に沈む室内を照らし出す。その光の中に浮かび上がる、一つの影。末広がりの輪郭を持つその影は、足元から奏でられるヒールの音を曲に乗せ、ゆっくりと歩を進めて愛莉達の前に回り込む。

 そして、曲が終わると同時にその足が止まり、同時に室内の照明が復活した。


 ゴスロリのドレスを着た女性が、愛莉達の目の前に立っていた。


「ごきげんよう、皆さん。わたくしは堀ユリア。ムーサ女神が一人、讃楽(さんがく)のポリュムニアーこと、堀ユリアですわ。皆さんの歌う楽曲作成、及びその指導を受け持たせて頂きます。以後、良しなに……」


 宗光をも超える強烈なキャラの登場に、愛莉達は言葉を失った。

 ダンスのコーチに続いて、歌唱指導の登場。レッスン初日は、まだまだこれからが本番のようであった。

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