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〝No AnsweR〟  作者: KeiTa
10/18

〝着信と異常〟



 Day 4 


 家に帰ると眠り込んでしまっていた誠次は、不意を突かれた着信によって目を覚ます。ディスプレイに浮かんだのは、****着信アリ。

 そういやそんなホラーあったっけな。

 などと思い浮かべつつも、応答する。



「……なんだよ、こんな時間に」


『いや、ちょっと話があるんだ』


「へぇ、いいぞ。今日は気分がいいんだ」


『……そう言うと思ってた。ちょっと思ったんだけどさ……』




『とある誰かの通学路』


 夏が過ぎ去ろうとしてると言っても、昼間の温度はさほど変わらない。ところが朝は少しばかり冷える。これは季節の移り変わりというやつなのだろうか。よく分からない。

 俺、田村陸人はこの冷える夏の朝におかしさを感じながら、少しばかり考え事をしていた。

 内容はここ数日の生徒会のおかしさだ。何も面白いというわけではない。どこか変なのだ。どこかのアニメで見たような、不気味なオーラが漂っている。


 ―――生徒会で、何かが起きている?

 数名の様子がおかしい。須藤や朝霧、それに小山……。翔太も変だったと海人が言っていたっけな。

 

 そんなことよりも、数名いなくなっている。まさか偶然ということはないだろう。旅行が重なったとしていても、事前に言うはずだ。

 

 もしかして、あの黒い封筒……本当に起きてるんじゃないだろうな?

 凝った悪戯だと思っていたが、考えを当てはめていくと合致する。

 ……それに、俺のカバンには黒いライトが入っていた。


 考えるのを避けていたという事か。


 殺人が起きたのか、とすれば、あいつは死んだのか。許しておくわけにはいかないだろう。俺は自分自身にと言いかける。

 

 このままでいいのか。


 俺はどうするべきなのか。


 答えは案外すぐに浮かんできた。どうも朝の涼しげな雰囲気が、俺の脳を冴えさせているのかもしれない。それは心の奥底で願っていたこと、だれもが一度はあこがれるだろう。

 

 これは使命だ。


 殺人者がいるなら、探偵が必要じゃないか。


 

 


 17:35




 四日目は何も起きずに一日が過ぎた。それはあまりにも不安定な協定のおかげだろう。誰も何も起こさず、だれも死ぬことはなかった。


 もちろん、これは誠次の想定内で、また、優奈の目論み通りともいえる。





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