第07話 あ、居てて良かった
家の近くには、青と緑のコンビニ。原付でいく牛乳缶のコンビニがある。
近所の方は普通のコンビニ。牛乳缶は家族経営っぽい。
ん~
だいたいの買い物は原付でいく坂の下の青と緑のコンビニに行く。
自動精算ができるから。たまった小銭を処理できるし、ファミチキ2つ買っても気にしなくていい。
ただ、牛乳缶は大幅な値引きがあったりする。あと、レジがギャルでとても困る。
「久しいのぉ、ホエイパウダ龍王」
場が静まり返る中、前龍王ソルビトールが悠然と声をかけた。
俺は慌てて【土魔法】で地面から立派な椅子を生やし、収納から出したての熱いお茶を差し出す。
「ふむ。一日でここまで開墾するとは……ショウの魔法は底なしだな」
「……それであの戦いを、ですか」
現龍王ホエイパウダが、冷や汗を拭いながら椅子に座る。
俺は今のうちに、自分の強さを客観視しておこうと思い、久々にステータスパネルを開いた。
C:\> STATUS_CHECK.EXE
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NAME : ショウ
AGE : 13 (Soul:50)
JOB : MERCHANT (CHAIRMAN)
STATUS: NORMAL
HP : MIDDLE (GROWING)
STR : MIDDLE (D-rank)
MP : HIGH_BLACK_DRAGON (Error:Too High)
SKILL:
> SWORD [D] (Average)
> SPEAR [S] (National Level)
> HOE [D] (Average) <--NEW!
> MAGIC
+ FIRE [v.2.5] (HighSchool)
+ WATER [v.2.5] (HighSchool)
+ WOOD [v.2.5] (HighSchool)
+ EARTH [v.7.5] (University)
+ LIGHT [v.1.0] (Elementary) <--NEW!
+ VOID [v.99.9] (Doctor)
- Teleport
- Storage
- Language
- Appraisal
----------------------------------------
C:\> _
(……ん? いつの間にか増えてる)
【HOE(鍬)】スキル。
間違いなく、ここ数日の開墾作業(盛土・切土)のせいだ。
Dランクだが、家庭菜園には十分だろう。
そして【光魔法】。
「ほう、光魔法が増えているな」
背後から覗き込んでいたソルビトールが指摘する。
「ああ、商会の建物内がちょっと暗かったんで、『照明があればいいなぁ』って思ってたら、
いつの間にか使えるようになってました」
「……無茶苦茶じゃな、お主」
「光魔法ならば、照明だけでなく『治療』もできると聞くが」
龍王の言葉に、俺はハッとした。
「治療……それは知りませんでした。そういえば、開墾中にできた手の擦り傷も治せるのかな……」
その時だった。
「あ、あの~……そろそろ助けてもらえませんか……?」
情けない声が聞こえた。
見れば、地面に半分埋まったままのファミマ(人化状態)が、涙目でお椀のような穴から顔を出している。
水攻めでズブ濡れだ。
「あっ! すみません、忘れてました! 失礼します!」
俺は慌てて彼女のもとへ走り出した。
◇
「……ホエイよ。お主、あやつに勝てるか?」
人間が駆け寄る背中を見ながら、ソルビトールが低く問うた。
龍王は沈黙する。
真正面からブレスで焼き払えば勝てるかもしれない。
だが、あの人間は「真正面」には立たないだろう。
「……」
「あやつは静かな生活を望み、その力を龍族のために使うと言っておる。
変に敵対して野に放つより、ここで飼い慣らす(庇護する)ほうが得策ではないかな?」
「……ご進言、痛み入ります」
龍王は深く頷いた。
◇
「ごめんね、【土魔法・解除】」
俺が術式を解くと、拘束されていたファミマの足元が砂のように崩れ、彼女がカクンと倒れ込んだ。 ずぶ濡れの服が肌に張り付いている。
俺は収納から、街で買い込んでおいた新品のバスタオルを取り出し、彼女をすっぽりと包み込んだ。
「女の子だったのか。手荒なことしてゴメンね」
「……なによ」
ファミマがタオルに顔を埋めながら、不服そうに呟く。
「私に勝ったくせに、なに謝ってるのよ。勝者はもっと堂々としてなさいよ」
「いやぁ、今回は奇襲で勝っただけだし、素の身体能力は君のほうが上だよ。
もし俺が寝てる時に襲われたら、一発で終わりだし」
「……そんなこと、しないわよ」
「龍族は誇り高いからね。でも、人族はするんだよ。野蛮で、臆病だから」
50年の人生で見てきた、人間の汚い部分を思い出す。
ファミマは驚いたように目を見開き、そして黙り込んだ。
しばらくして、龍王とファミマは山頂へと帰っていった。
とりあえず、交渉成立……ということでいいのだろうか。
◇
龍王城、玉座の間。
「あの人間が危険であることは分かった。だが、敵対しなければ益になることもな」
「……なす術なく、負けました」
ファミマが悔しげに唇を噛む。
「ショウは『戦った』とは言っていなかったな。『デモンストレーション』だと」
「それはそれで悔しいです! あんな子供のような姿の人間に……」
「悔しいか。……ならば、やつの強さを近くで知りたいとは思わぬか?」
「え? どういうことですか?」
龍王はニヤリと笑った。
◇
翌日。
俺がソルビトール商会で、今後の農業計画を練っていた時のことだ。
「おーいショウ! 新しい従業員を連れてきたぞー!」
コンスターチの声がして、入り口のドアが開いた。 そこに立っていたのは。
「……は?」
フリルたっぷりのクラシカルなメイド服。
頭にはホワイトブリム。
そして、ものすごく不服そうな顔をした絶世の美少女。
「……ファミマ?」
「……あの方(龍王様)の命令です。今日からここで、監視……いえ、お世話をして差し上げます」
スカートの裾をつまみ、ぎこちなくカーテシー(挨拶)をするドラゴン娘。
俺の静かなスローライフに、とんでもない爆弾が投下された瞬間だった。
ランクとか数字でやると、計算とか面倒だから○○級とかにしようと考えていたら
Geminiが数値入れてきやがった。しかもヴァージョンかい!
前の話の時点で修正しなかったから仕方ないが、まだまだAI発展途上ですな。
AIを操作する方は隠居するので、あとは若者たちがんばれ。オレを年金で支えてくれ。頼む。




