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異世界遁世  作者: 半防御 with G
勇者という若人たち
21/50

第21話 目立たずひっそり生きるのだ

朝、コンビニはあるけど、飯屋がデ〇-ズしか近くにない。

原付5分先の牛丼屋2件、ラーメン屋1件。遠い。

・ゴリゴリの街道沿いラーメン

・コンビニでレンチンラーメン

・コンビ二で冷凍の鍋ラーメン

・インスタント袋めん、カップラーメン

これアップしたら、山〇家行くかぁ

通り魔のごとく、美女にプロポーズされた。

相手はこの国の第1王女・クレメンス。

女と金と地位。男なら喉から手が出るほど欲しい「上がり」のカードだ。

普通なら「はい、喜んで!」と即答する案件だが……今の俺は全てを持っている。

そして何より、近くに「歩く告げ口スピーカー」ことコンスターチがいる。


「……ごめんなさい」

「早っ」

俺は即決した。

ここで少しでも迷えば、コンスターチ経由でファミマ(龍の王女)に伝わり、

俺は物理的に消し炭にされるだろう。


 ◇


立ち話もなんだし、ちょうど本店に前龍王ソルビトールも来ていたので、応接室で話すことにした。

「まずは、ソルビトール商会へ、ようこそようこ」

「……田中陽子だっけ?」

ボソッと呟かれたツッコミに、ソルビトールが目を細める。

反応が早い。

この王女、やはり「あっち側」の人間だ。


「単刀直入に言うけど、俺の奥さんはファミマなんだ。知ってるでしょ、龍族の王女」

「知ってるわ。でも、二人目でいいので」

「いやいや、龍族は静かに暮らしたいの。魔族とも仲良しだし。

あんたの国では戦争しようとしてるけど、ごちゃごちゃするのは嫌なんだよ」

「……」

クレメンスが不満げに黙り込む。

「元日本人としては、そっちに融通はするよ。俺たちの街には『互助会』っていう組合があって、

各分野のスペシャリスト(転生者)がいるから。技術協力は惜しまない。だ

からさ、戦争なんて野暮なことはやめて、ほどほどにやっていこうよ。ね?」


つい早口になってしまった。

クレメンスが上目遣いで見てくる。

悔しいが、可愛い。

Sランクの美貌は伊達じゃない。

ただ、俺にはファミマという、もっと可愛くて恐ろしい婚約者がいるのだ。


「……技術だけあれば」

「甘いな。俺は村から教育して、頑固な村長と何度も膝を突き合わせて、

模型まで作って説明会を開いて、ようやく今の街を作ったんだ」

「……」

「寺子屋で識字率を上げたから、住民は『バリアフリー』とかの概念も理解してる。

観光パンフレットだって、活版印刷じゃ間に合わないから、俺の手書き原稿を元に

『オフセット印刷』で200種類刷ったんだぞ」

俺の熱弁(という名の苦労自慢)に、クレメンスは少し諦めたようだ。

チートだけで街は作れない。地道な根回しが必要なのだ。


「……分かったわ。でも、協力は約束してね」

「ああ。シリアル(ギルガメッシュ・ライト)の件もあるし、鉄道技術くらいなら提供するよ。

一日で王都まで行けるようになる」

「本当!?」

「ただし! 地方新幹線みたいに、ストロー現象で地方の人口が減っても怒るなよ?」

いずれやろうとしていたインフラ整備を「お土産」として持たせれば、

彼女も顔を立てて帰れるだろう。

そう安堵した時だった。


ガチャッ。

応接室のドアが開き、ゾージルシ支店(魔王国)からファミマが帰ってきた。

「ただいまー。あれ、お客さんなんて珍しいね」

ファミマとクレメンス。

龍の王女と人の王女が対峙する。空気が張り詰める……かと思いきや。


「どう? 向こうで流行ってるヘアサロンに行ってみたの。斬新でしょ?」

ファミマが被っていた帽子を取った。

その髪型を見て、俺とクレメンスは同時に固まった。

サイドを鋭角に剃り上げ、もみあげをスパッと切り落としたその形状。

「……テクノカット?」

「あーそれそれ! 魔族のカリスマ美容師が『ソリッド・ステイト・サバイバー』な髪型だって!」

どこでその単語を覚えた。

YMOイエロー・マジック・オーケストラ

細野さんのあの髪型だ。


「……懐かしい。私も前世じゃ、いつも床屋でやってもらってたわ。やってるの私だけだったけど」

「床屋? 美容院じゃなくて?」

その時、俺の脳裏に33年前の記憶――高校時代の思い出が鮮烈に蘇った。

「昔、浦和に住んでた時さ……東京の高校に通ってて。俺、情報処理科だったんだけど」

「……え?」

「技術科にハシガミって奴がいてさ。そいつにYMOを『メタルテープ』で録音して勧められてから、

ハマっちゃって……」

クレメンスの顔色が変わった。

彼女は震える声で、俺の顔を覗き込んだ。


「……嘘でしょ。あんた、ゼン高の情報処理科?」

「えっ」

「もしかして……アベ?」

 心臓が止まるかと思った。

 そして「アベ」は、俺の転生前の苗字だ。


「……お前、まさか」

 やばい。

 第3章が始まってしまった。

さぁ始まりました。第3章。

登場人物が多くて、名前が覚えられません。

職場でも曜日ごとで5倍いるわけで、覚えていません。

どこかで登場人物の表を挟みますかね。

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